なかやまきんに君がツボ
──収録が始まる瞬間まで出演者は隠されていますが、誰が来たら嫌だと思っていましたか?
津田 くっきーさんですね。絶対笑ってしまいます。昔から好きなんで。
──くっきーさんは反対に、「ダイアンは両方ともえげつないくらいおもろい」という理由でお二人を強敵に挙げていました(参照:「断る理由なかった」野性爆弾くっきー「HITOSHI MATSUMOTO Presents ドキュメンタル」“防御力0”でも出続けるわけ)。西澤さんはいかがですか?
西澤 誰が来るのか、芸人さんの範囲が広すぎて想像つかなかったですけど、(なかやま)きんに君は嫌やなと。
──養成所の同期ですよね。ツボなんですか?
西澤 そうですね。昔から見るとわろてまいます。
──招待状をもらったときはどんな心境でしたか? カメラを持ったディレクターさんが突然やってくるんですよね。
津田 びっくりしましたよ。噂には聞いてましたけど、そのときはまだ番組を観たことがなかったので、まさかと思いました。これが噂の「ドキュメンタル」か、と。
──その場で出演を決めたんですか?
津田 いや、けっこうしゃべりました。「どうなんすかねえ」とか言いながら、無駄に会話を引き延ばして(笑)。
──最終的に出ようと決めた理由は?
津田 やっぱり出て損はないんで。お金(=参加費)はかかりますけど、すごい番組ですから。出ておくほうがいいかなと。
西澤 僕は相方が出るって聞いて、「楽しそうやな、ええなあ」と思っていましたね。
──西澤さんが招待状をもらったときは2人でいらっしゃいましたよね。津田さんからアドバイスなどはありましたか?
津田 いや、してないです。誰が出るかわからないから対策のしようがないんですよ。というか、こいつが僕のアドバイス聞くと思います?(笑)
西澤 ……。
──あははははは(笑)。
芸人同士のマナー
──出場するにあたって作戦は練りましたか?
西澤 考えたんですけど、結局はその場に行ってみないとわからないので、なんとなく扮装系と小物系を持っていった感じです。
津田 僕は事前にスタッフさんと小道具の打ち合わせをしていたんですが、直前でダメになったものが多かったんです。だから武器がめちゃくちゃ少ない状態で行って。「どう戦うねん!」ってずっと思ってました。
──しかし津田さんといえば“オカンの写真”が大きな武器になりました。どういう意図で用意したものなんですか?
津田 大した意図はなくて、会話の流れで「こういう人物なんですよ」って説明しながら出そうかなと。本当はいろんなサイズでプリントして持っていこうと思っていたんですが、時間がなくてワンサイズしか用意できなかったんです。
──藤本さんのイタズラで津田さん自身がカウンターを食らうことになりましたね。西澤さんも写真ネタで、師匠方のスマホケースを用意していました。
西澤 ただ、いろいろ用意しても出すタイミングが難しいんです。小物もそうですけど、奥で自分が着替えているときにメインの部屋でほかの人が何かやっていたら終わるのを待たないといけないですし。
──それは自分のボケをよりよいタイミングで出したい、というよりも、ほかの芸人さんを邪魔しないように?
西澤 そうです。ボケを壊さへんように、ひとくだりが終わってから出ていくっていうのはみなさんやってはりましたね。番組としてちゃんと成立させようとしているのは芸人だからこそやなと思います。
──なんでもありのバトルでありながら、芸人さん同士のマナーは守られているんですね。バトルが進み人数が減っていくと場の雰囲気も変わると思います。最後まで残った西澤さんは終盤、どう感じていましたか?
西澤 人が少なくなった後半のほうが難しかったです。藤本さんが脱落したくらいから停滞気味になって。最後くっきーさん、クロちゃん、黒沢さんと僕が残ったんですけど、この中に“回し役”っていないじゃないですか。ようわからんけど、くっきーさんが回してました。あんなボケる人が(笑)。
──「俺が回しやる!?」って言ってましたもんね。芸人さんはその場その場で自分の役割を瞬時に察知しているんだなと思いました。
津田 みんなそうだと思います。誰かに言われるわけじゃないんですけど、このメンバーやったら誰が回しかな、とか考えながら。
──もし全員がボケで、ツッコミが津田さん1人だったら津田さんが回し役?
津田 いやー、それはどうでしょうね(笑)。きっかけを作ったりはするかもしれないですけど。
お笑いに必要なものが全部凝縮されてる
──シーズン4では千鳥が初のコンビ参戦を果たしました。今後、お二人もコンビでの出演があるかもしれません。
西澤 千鳥さんは漫才やったり、コンビ芸もされてましたよね。でもずっと2人の距離感が変な感じもしましたし……。やりやすくもあり、やりにくくもありそう。
──やりにくいのはなぜなんでしょうか。
西澤 なぜって聞かれるとわからないんですけど、千鳥さんを見ていてもあの空間だとコンビでは居づらい感じはしました。
──津田さんはどうでしょう?
津田 僕は正直もう出たくないです……。
──あははは(笑)。コンビでもピンでも。
津田 はい。もう武器もないんで。
──でも楽しくもあったんですよね?
津田 楽しかったですけど、あの緊張感ってすごいんで。観てるほうが楽しいです(笑)。
──招待状がきちゃったらどうするんですか?
津田 ……ねえ?(笑) 来てほしくないなって思ってます。
──来ないことを祈るばかりですね(笑)。西澤さんは、ほかの番組にはない「ドキュメンタル」ならではの魅力はなんだと思いますか?
西澤 緊張感、瞬発力、思考能力をずっと高めとかなアカンっていう、お笑いに必要なものが全部凝縮されてるなって感じます。いろんな要素が詰まった、ほかにない空間ですね。
──現在配信中のシーズン5はいよいよ大詰めです。どんな展開になるか、予想していただけますか?
津田 (心斎橋筋)2丁目劇場のメンバーが多いので、最初は仲間同士のノリで盛り上がりそうですけど、そっからどうなるかですよね。知りすぎているからこそお互いに笑ってしまいそうですし、そのメンバーに若手がどう絡んでいくのかも楽しみです。
西澤 陣内(智則)さんはすぐ笑ってしまいそう。
津田 確かに、回す人ってよく笑うイメージがありますね。いろんなところに気を配っているから。
──誰が優勝すると思いますか?
津田 (ハリウッド)ザコシショウさんちゃいます? こういうのめちゃくちゃ強いじゃないですか。
西澤 狩野英孝みたいなタイプも強いんちゃうかなと思います。あまり計算してなくて、ハプニングを呼び寄せるというか。用意していくものも重要ですけど、それがなくなってからのほうが長いので。狩野のちょっとした言動で周りは笑ってしまうんじゃないかなと思います。
- ダイアン
- 左 / 西澤裕介(ニシザワユウスケ)
- 1977年3月14日生まれ、滋賀県出身。
- 右 / 津田篤宏(ツダアツヒロ)
- 1976年5月27日生まれ、滋賀県出身。
- 2000年4月にデビュー。よしもとクリエイティブ・エージェンシー所属。2014年に「上方漫才大賞」奨励賞、2018年に大賞受賞。大阪で多くのレギュラー番組を担当したのち、2018年4月より東京で活動中。DVD「ダイアン1st DVD『DVDのダイちゃん~ベストネタセレクション~』」が発売中。
- Amazon Prime Original作品「HITOSHI MATSUMOTO Presents ドキュメンタル」シーズン5
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出演者千原ジュニア / ケンドーコバヤシ / ハリウッドザコシショウ / 陣内智則 / たむらけんじ / サバンナ高橋 / ロバート秋山 / かまいたち山内 / 狩野英孝 / ジミー大西
「ドキュメンタル」シリーズ
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出演者シャンプーハットこいで / 東京ダイナマイト・ハチミツ二郎 / バッドボーイズ清人 / 森三中・大島 / ロバート秋山 / とろサーモン久保田 / ニューロマンスおにぎり / スリムクラブ内間 / トレンディエンジェル斎藤 / 板東英二
- パイロットシーズン
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出演者FUJIWARA藤本 / 宮川大輔 / ジミー大西 / ダイノジ大地 / 野性爆弾くっきー / 東京ダイナマイト・ハチミツ二郎 / とろサーモン久保田 / 天竺鼠・川原 / トレンディエンジェル斎藤 / マテンロウ・アントニー
- シーズン1
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出演者FUJIWARA藤本 / 宮川大輔 / ジミー大西 / バナナマン日村 / アンジャッシュ児嶋 / バイきんぐ小峠 / 森三中・大島 / ダイアン津田 / 平成ノブシコブシ吉村 / ジャングルポケット斉藤
- シーズン2
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出演者雨上がり決死隊・宮迫 / FUJIWARA藤本 / ずん飯尾 / 野性爆弾くっきー / スピードワゴン井戸田 / 千鳥・大悟 / 千鳥ノブ / 森三中・黒沢 / ダイアン西澤 / 安田大サーカス・クロちゃん
- シーズン4
- Amazon Prime Videoとは
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