同期の優勝めっちゃ悔しい男性ブランコ
──「DAIBAKUSHOW 2022」のスローガンは「2022年ごと笑かしてやる!」です。2022年、いいこと、悪いこといろいろあったと思いますが、笑いで吹き飛ばしたいことはなんでしょうか?
平井 僕らは「キングオブコント」準々決勝で敗退したことです。終わってます。終わりました。
浦井 今年は「キングオブコント」を目標に据えていたので、めっちゃ悪い!と思いました。
阪本 前回準優勝で、っていうのがびっくりした。
浦井 「前年度の準優勝者が準々決勝で敗退」は前代未聞らしい。
中谷 前代未聞なんや(笑)。
平井 しかもめっちゃフリ効いてるのが、今年の2月から7月まで毎月新ネタ6本の単独をやってたんだよ。36本新ネタ作って、「よし、これで今年の『キングオブコント』に向けて整ったぞ」で、準々決勝敗退。
阪本 ちょっと温存した?
平井 温存とかそんな気持ちはないよ。ベストを尽くしてそれで負けたから、もう……(パンをほおばって)おかゆ(=終わり)。
阪本 おかゆ? もうおかゆ?
中谷 どのタイミングで食べてんの?
浦井 言い切ってからでよかったやん(笑)。
阪本 文字にされたらほんまにヤバい奴やで。「それはもうおかゆ」って。
平井 言ってないよ!
浦井 全部書いておいてください。「おかゆ(平井パンをほおばる)って」。
平井 いらんて、その描写。
──決勝はご覧になりましたか?
平井 準々決勝から時間が経っていたので、わりとしっかり観られました。でも、ビスブラが優勝だったのはめっちゃ悔しかったです。
阪本 出た、平井のそれ。同期の優勝がマジで悔しくて、「おめでとう」って絶対言わないらしいです。
中谷 キモいなあ、大人やのに。
平井 だからまだコロチキにもビスブラにも「おめでとう」言ってない。
阪本 霜降りは?
平井 言ってない。
浦井 ハナコにも。
平井 言ってない。
阪本・中谷 キモー。
中谷 お前が優勝しても誰も「おめでとう」言わんで?
浦井 1人ぼっちや(笑)。
平井 ひゃっはっはっは(笑)。
──浦井さんはご覧になれました?
浦井 観ないわけにはいかないので、ちょっと抵抗感ありましたけど、観ました。自分の中で一番嫌な結果で終わりました。
──浦井さんも「嫌な結果」なんですね。
浦井 やっぱり同期が優勝するのは悔しさもありますから。でもすぐ「おめでとう」ってLINE送りましたよ、僕は。
中谷 そこはちゃんとしてるんや。
阪本 ……(小声で)「おかゆ」って言って。
平井 おかゆ。なんでここで「おかゆ」って言わすねん(笑)。
──マユリカのお二人は「キングオブコント」の結果をどう受け止めましたか?
平井 ビスブラとめちゃくちゃ仲いいもんな。
中谷 びっくりしたけど、悔しいとかはまったくなかったなあ。
──涙も出たとか出ないとか。
平井 泣いたん?
阪本 中谷が事務所でみんなと決勝を観てて、優勝発表の瞬間をスタッフさんが動画で撮ってんねんけど、誰かに「中谷泣いてるやん!」って言われた途端、下向いて廊下に出ていって。
平井 あ、ちょっと“やってる”ってこと?
阪本 涙が確認できなかったっていう。
中谷 撮られてることがわかってて、俺が泣いてるところなんか映らんほうがええなって思ったんですよ。それでサッと避けただけ。
阪本 中谷の身近な人は全員「あ、ウソ泣きやな」と思った。(ニッポンの社長)辻さんも、「キングオブコント」から帰ってきて中谷に会うやいなや「よっウソ泣き野郎」と言ってました。
浦井 めっちゃ言われてるやん(笑)。
平井 ウソ泣き野郎なん?
中谷 ウソ泣き野郎なわけないやん。キラキラの涙やったで、ほんまに。
阪本 まあまあまあ、泣いたんやな?
中谷 やめろ、その大人の対応! (ビスケットブラザーズ)原田は「お前が泣いてくれて俺も泣きそうなったわー」って低い声で言ってくれました。
──阪本さんはどうでしたか?
阪本 純粋にうれしかったですけどね。ただ、語弊があるんですけど……。語弊があるな。やめときます。
平井 ええやん。「語弊がある」って前置きしてるんやから。
阪本 ニッポンの社長とかロングコートダディさんも決勝に行ってたから、ビスブラが優勝するとは微塵も思ってなかった。
中谷・浦井・平井 あはははは!(笑)
中谷 語弊あるなあ!
浦井 語弊ある(笑)。
阪本 もちろんビスブラはおもろいんですけど、ノーマークやったというか。その2組と「キングオブコント」の話をすることが多かったっていうのもあって、「あ、ビスブラおったわ」ってなりました。
基本的にはよかったマユリカ2022
──マユリカにとって吹き飛ばしたいことは?
阪本 あんまり思いつかないですね。
中谷 俺は母親に絶縁されかけたことかなあ。ラジオでモノマネをしすぎてブチ切れられたんですけど、ケーキを買って帰って、ちゃんと謝って許してもらいました。(母のモノマネをしながら)「あたしのモノマネとか、下ネタとか言うの、実力がないからやないのぉ~!」って言ってました。
平井 またモノマネしてるやん!
中谷 音声は載らないから。
浦井 書いてもらおう。「母のモノマネをしながら」って。
中谷 詳細に描写するのはやめてください!(再度母のモノマネをしながら)「あんたらの実力がないから下ネタとか言うんやないのぉ~!」。
阪本 下ネタも嫌なんや(笑)。
中谷 それくらいで、基本的にはよかったなあ、2022は。
──2022年はお笑いナタリーでもマユリカの記事をたくさん掲載しました。
阪本 何で活躍したわけではないですけど。
中谷 なんも変わってないなあ。でも、男ブラと仕事が一緒になるようになったのは完全に去年の「M-1」敗者復活戦ちゃう? 男ブラが3位で、俺らが6位か。
平井 敗者復活戦はでかいよな。「週末よしもと」とかのお笑いライブに呼ばれるようになったのは敗者復活戦がきっかけだと思う。
──「M-1」と言えば、お二組の準決勝進出が先日発表されたばかりです(取材は11月20日に実施)。先ほどのお話にもあったように男性ブランコが「キングオブコント」優勝を目指しながらも「M-1」に挑戦するのはなぜですか?
浦井 コンビのよさを伝える方法としていろんなことをやっている、という感じでしょうか。
平井 コントと漫才ってそこまで分けないようにしているんです。男性ブランコとして、がんばる。コントも漫才もいろいろ含めて男性ブランコを知ってもらう演芸です。
──なるほど。マユリカも、今年は例外でしたが毎年「キングオブコント」に出場しています。
平井 今年は「M-1」に専念するために出なかったん?
阪本 そんないいもんじゃない。単純に、コントを作ってないから。
平井 ほら! がんばってない!
中谷 ネタがなかったんや、ほんまに(笑)。
浦井 「M-1」に集中するためっていうポジティブな撤退なのかと思ったら、「なかった」って(笑)。
阪本 コントを1年間作ってきた猛者たちが優勝目指してるのに、1本作って「行けた!」とかはないやろうなと思って。
中谷 決勝見たら震えるもん。レベルが違う。
7000人収容のデカ会場に戦々恐々
──さて「DAIBAKUSHOW」は7000人収容の劇場を舞台にした豪華ライブです。
中谷 とんでもないらしいな。
平井 すごいよ。デカ会場。
──男性ブランコは昨年初めて出演しました。
平井 去年は人数制限した6000人くらいの前で「キングオブコント」の1本目のネタ(ボトルメール)をやったんですけど、ようわからんうちに終わりましたね。
浦井 すごい映像のあとに出ていくから、むちゃくちゃ緊張しました。
中谷 煽られまくるんや。
阪本 紹介派手すぎたらハードル上がるよなあ……。
──お客さんの笑い声もすごかったんじゃないですか?
平井 なんか……そんなウケてなかったかもしれないです。
中谷 ええー!? 「DAIBAKUSHOW」言うてるのに?
阪本 小笑い?
浦井 拍手のニュアンスが、「この子らは今年このネタやったんやね」っていう感じやった。ねぎらいの拍手。
平井 ちょっと巻いたもんな(笑)。早めに次のくだり行ったりしたもん。
浦井 出番そこだけやから、サーって着替えてすぐ帰って。
──(笑)。その舞台に今年はマユリカも立つわけですが。
阪本 ネタはしっかり選ばないとダメですね。たまにあるんです、地方の会館みたいな大きい会場。なんかざわざわしてて、難しいんですよ。(小声で)ずっとマイナスなこと言ってるな……。
中谷 出てみないとわからんからなあ。
阪本 でも単純に、この出演メンバーを見たときにだいぶ光栄なところに入れてもらっているなと思いました。
平井 そうやな。ここに呼んでもらえていること自体がうれしい。
浦井 会場のテンションの上がり方も、「すごいところにいさせてもらってるな」と感じるものでした。
平井 中谷、バク転したらいいんちゃう?
中谷 そんなデカい会場でやったらなんのこっちゃわからんやろ。
平井 大画面モニターがあるから大丈夫。
スタッフ 今セット美術を作っているところなんですけど、バク転いけるのは確認できてます。
中谷 なんで? 僕用の確認?
阪本 インコのスペースはあんのかな?
中谷 インコにスペースいらんやろ!
浦井 7000人に向けてチュチュチュってやんの?(笑)
編集部注:バク転は中谷の、セキセイインコの鳴きマネは阪本の特技。つかみとしてしばしば披露している。