昨日2月10日、東京・草月ホールにて、
「芸人交換日記」は放送作家・鈴木おさむの小説。結成11年の売れない漫才コンビ「イエローハーツ」の2人が、現状を変えていくために始めた交換日記がそのままストーリーとなっている。同舞台は東京で5公演、大阪で3公演上演。イエローハーツを演じるのは、東京公演では、初日は
ツッコミで明るい甲本の役は伊達、ボケで暗い田中の役は富澤。優しさも怒りも素直な人柄が全面に出る伊達版甲本と、ネタそのままに飄々とした富澤版田中のやりとりで、冒頭から会場は温かい笑いに包まれる。しかし、2人に訪れた転機により、伊達から笑顔が消え、富澤が声を荒げると、会場はすすり泣く声で溢れた。漫才シーンでは、稽古初日に「立ち位置が逆でやりづらい」と言っていた2人だったが、違和感を感じさせない完璧な掛け合い。M-1チャンピオンであるサンド風に仕上がったイエローハーツの漫才で、最後は「もういいぜ」と締めた。
エンディングでは、伊達が早々に「俺、途中何度か噛んだでしょ」と自白。富澤が「ひどいのあったね!」と声を上げると、伊達は潔く土下座した。その後伊達が、「お前鼻すすてったけど花粉症?」とイジろうとしたところ、富澤は「(涙が)来てたんだけど、お前が噛んだところでハッて」と再燃。すると、伊達は「このままじゃ終われない!」と言いだし、再び台本を手に件のページをしっかり読み上げ、「これが正解!」と宣言した。
途中、2人は「僕らも同じような経験してて」と回想する場面も。「我々で言うと、富澤が30歳を境にやめようって言ってたんです」と危機を明かし、「(M-1の)決勝行きたいってやりとりもほんとにあって」と、イエローハーツとサンドの分かれ道について口にしていた。
全公演に出演した伊勢は、同じ役ながら、それぞれのコンビの空気に添った名芝居を熱演。甲本と久美のシーンでは、各芸人まったく違う演技を見せたが、どの回も微笑ましい恋人同士そのものだった。さらに、伊勢の心のこもった長セリフに涙する芸人が続出。稽古でも本番でも、全芸人たちが伊勢に脱帽し絶賛していた。
最後にサンドから全公演の感想を聞かれた伊勢は、「芸人さんたちの苦労してきた後姿を見られたことがすごく贅沢でした」と感謝。「みなさん、漫才がすごく楽しそうですね」と笑顔で感想を語った。
大阪公演は、3月16日(土)、17日(日)に大阪・OBPホールにて全3公演を上演。さらば青春の光、ロッチ、オリエンタルラジオが登場する。甲本の恋人役は福田彩乃。いずれの公演もチケットはチケットぴあにて発売中。
「芸人交換日記」~リーディングシアター~大阪公演
日時:2013年3月16日(土) 18:00開場 18:30開演
17日(日) 12:30開場 13:00開演 / 17:30開場 18:00開演
会場:大阪・OBPホール
料金:S席4800円 A席4000円
出演者:(16日)さらば青春の光 / (17日1回目)ロッチ / (17日2回目)オリエンタルラジオ (全公演)福田彩乃
チケット:各プレイガイドにて1月20日発売開始 (チケットぴあPコード429-187 ローソンチケットLコード58855)
問合せ:キョードーインフォメーション 06-7732-8888
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