現在公開中のスティーブン・スピルバーグ監督最新作「戦火の馬」PRのため、
映画の舞台は第一次世界大戦。悲劇に打ちのめされながらも希望を信じて生きていく人間たちのドラマを、戦火を生き抜くジョーイという一頭の美しい馬との出会いと別れを通して鮮やかに描く感動作となっている。困難な時代を生き抜いた人々の姿を、ただじっと見つめる馬の目線が非常に印象的な同作。そこで大きな瞳が特徴の西川きよしと娘かの子が先日“まなざし大使”となりPR活動を開始した。
本作品に大いに感動した様子で、「いろんな種類の涙が出る」(かの子)、「初心に帰って頑張ろっと、ジョーイが思わしてくれる」(きよし)など、感想を語り合った2人。漫才師とその娘だけあって、途中笑いを誘う掛け合いも。最後はスピルバーグ監督やハリウッド俳優に向けての壮大な夢が飛び出した。映画の詳しい情報はオフィシャルサイトで確認を。
西川きよし、西川かの子インタビュー
――映画を観た感想は?
かの子:全般通して切なかったです。もちろん観終わったあとに、後味の悪さっていうのはまったくないんですけども、何か全編通して切ない気持になりました。
きよし:それはやっぱりその年代になって、子供も生まれて、この「戦火の馬」を観ると今みたいな表現になるわけよね。全編通して「ああ切ないな」っていう、一番やってはいけない戦争が出てくる、そこにまた……。
かの子:愛もあるしね。
きよし:夫婦愛に、親子愛でしょ……。
かの子:動物と動物の愛もあるでしょ。
きよし:夫婦の信頼関係、恋愛する、結婚する、そして子供に恵まれる、そして親子になる。でもあのジョーイという馬も人間とこんなに愛情を心を思いをわかち合う……すごいやろ。この馬のためやったら何でもしよう、何でもしてあげようって。私、映画を観ながら稽古したもん。(口笛鳴らす)みなさん、映画ご覧いただいたらこういう音が鳴るんです。そうすると馬がね、ブーっと走ってくるんですよ。絶対静かなブームを起こします。
かの子:やめてね。私を呼ぶときそうせんといてね(笑)。こんなにいろんな種類の涙が出る映画も初めてでした。もちろん、うれし泣きも出てきますし、悲しいのも出てきますし、あと何かどうしようもない涙もあったりとか、辛いのもありますし。辛いとか、悲しいとかっていうのが多いだけに、優しいときの気持ちになった涙もほろほろっと出るので。
きよし:今のこの時代の背景、震災もあって関西の方には台風の被害もあって、お互いに助けたり助けられたり。この映画を見せてもらって、今こそ、ほんとに「小さなことからコツコツと」支えあわないといけないときやと思う。
かの子:馬って最優秀賞とかもらえないんですかね? 助演とかじゃないじゃないですか。
きよし:俳優さんにはお会いすることないから、こんなこと言ってもええかな? 先謝っとこ。演技は馬のほうが上でした。
かの子:2人目、3人目ってジョーイの持ち主が変わっていくじゃないですか。でも一番最初に、ちゃんと人間と馬が心を通わせたから、ほかの人間とジョーイもちゃんとやっていけるというか。ちゃんとしつけられた、ちゃんと物事のわかるジョーイだからこそ、みんなと通じ合っていったっていうのも、最初の持ち主が頑張ったからだって、すごく思いました。
きよし:あんたいいコメントするね。
かの子:ありがとうございます。38歳1児の母です。
きよし:そんなことが言えるようになったんや! すごい今でもずっと心配してたけども。
かの子:意外と私赤ちゃんじゃないんよ。お嬢ちゃんじゃないよ。
きよし:だんだんジョーイに見えてきた。
かの子:馬やん。
きよし:良かったわ、俺今日インタビューさせてもろて。ホッとした。
かの子:1つ思ったのは、一番最初、お父さんの意地と向こう意気と破天荒なとこを息子がそれを全部いい方向に返してくれたわけじゃないですか。だから、親の間違いも、子供によったら正解にさせることもできる、ってことだなと思って。
きよし:耳痛いな。
かの子:いやいや、正解にして来られたタイプなんであれですけど。そういうこともあるんだなと思いました。気の持ちようと言うか、生きようと言うか。
きよし:監督のスピルバーグさんとは実は同い年なんですよ。
かの子:会うたことあんのかと思いました。
きよし:会うたことない。いっぺん会いたいけども、スピルバーグ監督も65歳なんですね。戦争は知らないわけですね。アメリカの場合は、朝鮮戦争とかもあるわけですけども。でも今までスピルバーグ監督作品をたくさん見せていただくと、「あ、もう一捻り、もう二捻り、あ、もう一回どっかで捻るんちゃうかな」って思いながらスクリーンを観るじゃないですか。今回なかったよね。
かの子:こんなストレートなストーリーはないね。
きよし:ドーン! とハートに来たね。日々お忙しい生活だとは思いますけれども、お商売されてる方、会社にお勤めの方もたくさんいらっしゃるわけですけども、2時間30分だけ。映画終わってうどんの一杯でも食べて帰りたいんやったらせめて、トータル4時間か、5時間は空けていただいて、有給休暇取っていただくとかしてね。この映画はね、やっぱり映画館に足運んでもらって観てもらいたい映画だと思いましたよ。
かの子:愛のあるシーンも、悲しみのあるシーンも、全部スクリーンで観た方が、入ってくる深さとか重さとかがちょっと変わるような気がするので。
――ポスターの完成版を見ていかがですか?
かの子:いやぁ、(2人が)似てるなと思いました。
きよし:娘がドレスを着て、一緒に僕もタキシードを着るのは久しぶりなんですね。でも、こういう風にね、ポスターを作っていただいて、これ絶対アカデミー賞獲るように我々2人で力にならないかんなと思った。
かの子:素晴らしい。そしてこれをどうぞスピルバーグ監督にも見ていただきたい。日本ではこのようにして頑張って皆さんに宣伝してますっていうのを見ていただきたい。
きよし:それええ考えやな!
かの子:でしょ!!
きよし:1回スピルバーグさんに会いたいわ。ご挨拶したいわ。
かの子:同い年の大阪の芸人が親子で頑張っていますっていうのをね、見てもらいたい。
きよし:これスピルバーグさんに送ってくれるんやったら、次の映画のときに誰にやらしてもええから、「小さなことからコツコツとー」っていうのをね。ブラッド・ピットに……。いや、誰かはわからんよ。
かの子:それはブラッド・ピットはしてくれへんと思う。「コツコツとー」っていうそれはしてくへんと思うわ。
きよし:縁というのはどんなところにあるかはわからへんよ。そりゃ日本のディズニーの会社の方がピッと送ってくれて、「面白いなぁー、あの親子もう1回使ってみようか」ということになるかもわからへんやん。
かの子:そりゃそうですよ、何が起きるかわかんない。
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