ダブルヒガシ東の思い、届く

東京、大阪にある4つのよしもと漫才劇の合同イベント「オールマンゲキTOKYO～漫才劇場×渋谷×森ノ宮×神保町の4劇場から大集結！巻き起こせマンゲキ旋風～」が昨日8月13日に東京・IMM THEATERで開催された。この記事ではデニス植野による「ホーム・アローンの泥棒です」とボケるノリが発生した2公演目をレポートする。

ネタブロックが終了したあと、1つ目コーナーの冒頭でこの“事件”が勃発。帽子を被った植野が「誰ですか？」と聞かれると、映画「ホーム・アローン」に登場する2人組の泥棒の1人だと答え、それを何度も繰り返すというやり取りだった。ニッポンの社長・辻ら、一部の芸人たちが空き時間を持て余した末に考えたという。“お弟子さん”のようにジョックロックゆうじろーが小袋に入った帽子を次々と渡し、そのたびに「ホーム・アローンの泥棒です！」と元気に返す植野だったが、思いに反して笑いの量は減るばかり。そこへ綱も持ち込まれ、1公演目で爆笑を起こしていた「アナコンダー！」への会場の期待が高まったが、ここでも「ホーム・アローンの泥棒です」。ここまで来たら最後まで「ホーム・アローンの泥棒」で突き通すのかと思われたが、ラストは「ファイナルファイトのハガーだー！」で完全に観客を置き去りに。思い描いていたようにいかなかった一同は頭を抱え、仲間だったはずのエバース佐々木は無関係を装って途中から距離を置く始末。あまりの出来事にエルフ荒川は言葉を失い、コーナーが始まる頃には植野自身も申し訳なさそうに隅っこへ移動していた。

このくだりについて、第3部の冒頭でもMCのアイロンヘッドとツートライブが語らずにはいられない。植野をはじめ、中心人物の辻、ゆうじろー、佐々木らが出てきて「何がいけなかったか？」を再現しながら検証していった。帽子の代わりに持ち込まれたヘルメットでなぜか新ネタも。「ホーム・アローンの」「泥棒です！」の掛け声でネタブロックへ突入するほど、芸人たちにとって印象深い出来事となったようだ。

また1つ目のクイズコーナーでは、ダブルヒガシ東がよくない態度で女性進行スタッフに嫌われてしまう場面も。すぐに反省した東は、彼女が小道具のセッティング等で出てくるたびに「ありがとう！」「ほんまにありがとう」と機嫌を取ろうとするが、なかなか笑顔を見せてくれない。「あの子のために」と奮闘し、最後はダイタク拓との決勝へ。対決では敗れたものの、MCのカベポスター永見にそのがんばりが認められて優勝をもぎ取った。獲得していたメダルはダーツの矢と交換。ダーツで賞品をゲットするのではなく、矢そのものが優勝賞品と知った東は「どこで使うねん！」と落胆するが、対戦相手だった拓が「あの子のハートを撃ち抜くんだろ!?」とハッとさせる一言で背中を押す。出てきてくれたスタッフに向けてダーツを放つ（実際には手で持ったままスタッフのもとへ移動）と、思いは届いた様子だった。

「オールマンゲキTOKYO」の3公演はすべてFANY Online Ticketで見逃し配信中。

「オールマンゲキTOKYO～漫才劇場×渋谷×森ノ宮×神保町の4劇場から大集結！巻き起こせマンゲキ旋風～」第二部 見逃し配信

料金：3公演配信通し券5000円 / 各公演2000円
＜出演者＞
ネタ：例えば炎 / 素敵じゃないか / さや香 / cacao / カラタチ / ヨネダ2000誠 / ケビンス / 黒帯 / ナイチンゲールダンス / アイロンヘッド
コーナー：ツートライブ / ダイタク拓 / デニス / kento fukaya / ダンビラムーチョ / ニッポンの社長 / 紅しょうが / カベポスター / ダブルヒガシ / ドーナツ・ピーナツ / エバース / エルフ / 9番街レトロ / 天才ピアニスト / フースーヤ / シンクロニシティ / めぞん / 金魚番長 / 家族チャーハン / ジョックロック