単独ライブ「ぐちゃぐちゃ」と題し、自身初の3大都市ツアーに挑戦している
金魚番長はよしもとの養成所・NSC東京校の24期生同士。卒業ライブでは優勝し“首席”の称号を得てプロデビューした。早くから劇場に所属し多数の舞台を経験。先輩や他事務所の芸人とも戦ってきた。2023年には芸歴5年目以下の賞レース「UNDER5 AWARD」と「マイナビLaughter Night」(TBSラジオ)のチャンピオン大会で優勝するなど努力が実を結び始める。「ABCお笑いグランプリ」(ABCテレビ)では昨年、今年と2年連続で決勝進出し、敗退はしたものの爪痕を残した。
合同取材会ではツアーのことやネタ作りに関する質問のほか、浮気がバレて同棲していた彼女に振られ、連絡手段を断って仕事を飛ばしてしまったのちプロポーズも失敗に終わった古市の騒動の件を問う記者も。この記事ではそこでの質疑応答をほぼすべてを書き起こして紹介する。
「M-1」後の変化
──「M-1グランプリ」では昨年初めて準決勝進出。変化は?
古市:確かにお客さんは増えた気がします。声かけられることも増えました。
箕輪:名古屋公演には男性のお客さんが多くて、「M-1」効果なのかなと。もともと古市の顔ファンの女性しかいなかったんですけど。
古市:そんなことねえよ。マジでいなかったよ。
箕輪:そこが全部きれいにいなくなりました。
──顔だけではなくネタのファンがついた。
箕輪:そうですね。顔で持ってたところもあったので。
古市:最初から顔だけじゃないです!
──「M-1」でなかなか結果が出なかったことにもどかしさは感じなかった?
古市:ほかの賞レースは調子よかったんですけど、「M-1」だけ3回戦とか準々決勝で終わっちゃうことがありました。でも焦りはなかったです。箕輪が飛ばしたとか、ネタ選び間違えたとか、いつも原因が明確だったので。「ウケたのに落ちた」とかはなくて、「絶対落ちるだろう」ってくらいスベって落ちてるので、それは落ちるだろうなと思っていました。
箕輪:古市のドーランが白すぎたとかもありました。
今までの単独で今回が一番いい
──「M-1」で初めて知ったお客さんもツアーに足を運ぶと思います。プレッシャーに感じますか、それとも楽しみですか?
古市:楽しみです。早くやりたいです。がんばって準備したので。幕間VTRやオープニングVTRもちゃんとやってるので見てほしいです。
──自信作?
古市:ネタもけっこう反応よくて。早くみんなに見てほしいですね。
箕輪:3都市でネタ変えたほうがいいのかな?ってめっちゃ考えてます。ほかの芸人みんなどうしてるんだろう? 名古屋はいい感じでできたので、このままいければ。内容は詰まっていると思います。今までの単独で今回が一番いいかもしれないです。正直、今回の単独の中から「M-1」にかけるネタが出そうな予感ですね。
──名古屋公演はどうでしたか?
古市:あったかかったです。
箕輪:ポツポツ席空いてて、たぶん転売……。
古市:言うなよ、そんなこと。普通に来られなかった人もいるかもしれないだろ。
箕輪:それが人気になってきた証拠というか、「この席は高く売れる」と思ってくれたわけですよね。で、高く売れなかったっていう(笑)。
騒動後、相方に迷惑かけない意識芽生えた
──「M-1」効果で人気が増したということですが、古市さんの失踪騒動後は変化はありませんでしたか?
古市:お客さんが減ったな、とかはないです。ただラジオの次の日のライブだけ異様な空気でした。反省してても笑わないし、ふざけても笑わないし。
箕輪:あっはっはっはっは!(笑)
古市:(影響があったのは)次の日だけですね。
箕輪:1週間くらいは影響あった。(騒動を思わせるものが)セリフにちょっとでも入っているとウケちゃったり。
古市:僕が「結婚したい」とか言うと。
──古市さんご自身の気持ちの変化は。
古市:反省はもちろん。相方に迷惑かけないようにっていう意識はすごく芽生えました。今まではあんまりその意識なかったんですけど。身の回りの人を大事にするっていう感覚が芽生えました。
──メンタル面は問題ない?
古市:メンタルは(大丈夫)。芸人もめっちゃ優しいので。本当みんな優しいなって。周りに感謝です。
──そこは「ぐちゃぐちゃ」ではない?
古市:なんですかそれ?
箕輪:あっはっはっは!(笑)
ネタ渡したら感想が欲しい箕輪
──今回の単独ライブではいろんなタイプのネタを用意しているとのこと。箕輪さんが作ってきたネタを受け取るときいつも古市さんはどんな反応?
古市:楽しいです。ネタを最初にもらうとき、箕輪的には笑ってほしいらしいんですけど、僕は真剣に見ているので笑いはしないですけど、心は笑ってます。「いいネタだなあ」と思いながら。でもわざわざ言うこともないので。
箕輪:わざわざ言うことですよね?
古市:恥ずかしいじゃないですか、「めっちゃ面白い」とか言うの。相方なので。
箕輪:僕は感想が欲しいですね。ネタ見て、面白かったら「イエッヘァ~イ!」って言いながら街中を駆け回ってほしいです。
古市:やるわけない!(笑) けっこういろんなネタを書いてくるんです、箕輪が。自分たちに向いてなさそうなのとかも。でも単独だったらいろんなネタをできるので、そういうよさはありますね。楽しいです。
箕輪:賞レースに持っていってないネタですね。けっこう自分が雑多というか、いろんなことやりたいので。しゃべくりもやりたいし、コント漫才も好きだし、ずっと同じことをやるのが苦手。
──ネタ作りのときは1人でこもって書く?
箕輪:1人のときもありますし、同期にゼロカランのワキって奴がいるんですけど、そいつがめちゃくちゃストイック。「今日劇場に泊まろう」ってめっちゃ誘ってくるんです。1週間で彼女より会うこと多いってときもあります(笑)。お互い設定を出しあったりもします。
──箕輪さんがネタを書いている間、古市さんは何をされてる?
古市:え? まあ、生きてますよ、日々。考えたくないとかじゃなくて、最初は一緒に(ネタ作りを)やってたんですけど、意味なくて。だから行かないです。時間取っちゃうんで。
箕輪:一緒にやっていたときは、なんなら古市から「今日何時にこのカフェ来て」と言ってきていました。
古市:やる気はすごいあるんですよね。
箕輪:それで行くと、呼んだくせになにもしゃべらないんですよ。で、15分後に「え、何する?」って毎回言ってくる(笑)。それで「もう1人でやるわ」となりました。でも最後は2人で仕上げてます。まとめるのが苦手なので、流れとか構成を古市にやってもらっています。
再び騒動の話
──失踪の話に戻りますが、コンビ間の関係性に変化は?
箕輪:変わってはないと思います。
古市:普段通りではあります。
──彼女とは別れた?
古市:そうですね。ただ未練はあります。がんばっていきたい。もう一度射止めたい。
──復縁したい?
古市:もちろんしたいです。だから、これ(単独ライブ)だってがんばりますよ。
──もう浮気はしない?
古市:そりゃしないですよ。やめてください!
箕輪:大丈夫?
古市:いや、しないとかじゃなくて。
箕輪:しないとかじゃないよな? あははははは!(笑)
古市:そんな言っちゃったらね、嘘みたいになると……。DMは封鎖しました。もともとはかなり開いてたんですけど、閉じました。
箕輪:先輩に言われて。でも最初は言ってたみたいですよ、「DM封鎖できません」って。
古市:織田裕二みたいな。
経験値を上げている
──ツアーの残る会場はよしもと漫才劇場とルミネtheよしもとです。思いは。
箕輪:大阪のマンゲキはなかなか東京の人が(単独を)やらせてもらえないって聞いたのでうれしかったです。7年前までこんなところで単独やれているなんて想像できてなかったので、このガチのよしもとの主戦場の2劇場でできるのはめちゃくちゃうれしいです。
古市:ルミネなんかね?
箕輪:僕ら「UNDER5 AWARD」の決勝で思い出があるところなので。
古市:1時間僕らだけで使えるっていうのはうれしいです。広いし。名古屋もめっちゃいいところでした。新しくてきれいで。喫煙所がなかっただけです。新しすぎて。
箕輪:苦言呈したい?
古市:苦言呈さないけど、それだけちょっと大変でした。
──「UNDER5」や「ラフターナイト」で優勝するなど同期の中でも特に活躍が目立っています。自分たちの強みは?
古市:運がよかったって感じですね。NSC卒業後、僕らの代は1年目だけのバトルライブで戦って、それに勝ち上がったら劇場の入れ替え戦にやっと挑めたんです。だから先輩と絡めなかった。僕らはNSC首席の特典で最初からピラミッドには入ってたので、先輩ともめっちゃ絡めていたのがよかったと思います。
箕輪:そこで負けたっていう経験値も。めっちゃ悔しかったので。
古市:「なんで負けたんだろう?」っていうのをずっと考えてた。いろんなライブに出ていたのは大きかったですね。他事務所の人もいっぱい知っているし。ライブに出まくっていました。
──会場チケットは完売。最後に配信チケットの購入を考えている人へ向けてコメントを。
古市:どうすんの?って感じですよ。
箕輪:え、買わずに?
古市:何をするんですか? 1500円ですよ。
箕輪:ええ!? 安! ネタ7本で?
古市:動画も撮ってますからね? 日光で。
箕輪:1500円では日光にも行けませんから。
古市:ネタは賞レースではあんまり見られない漫才もいっぱいあるので。
箕輪:で、(賞レースで)やるやつもあるしね?
古市:やるやつもあるしやらないやつもある。けっこう盛りだくさんにしたので。買わないとかはよくわからないです。
金魚番長単独ライブツアー「ぐちゃぐちゃ」
日時:2025年6月7日(土)18:30開場 19:00開演(終了)
会場:愛知・メニコン シアターAoi
日時:2025年7月6日(日)19:15開場 19:30開演
会場:大阪・よしもと漫才劇場
日時:2025年7月19日(土)19:00開場 19:30開演
会場:東京・ルミネtheよしもと
料金:配信1500円
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