ワタナベコメディスクールの特別授業「ラボ」が先日都内で実施され、
ワタナベエンターテインメントの芸人養成所・ワタナベコメディスクールが2020年6月にスタートさせた「ラボ」は、ハライチ、ハナコの秋山と岡部、城田優、中川翔子、山田裕貴といった面々がさまざまなテーマで講義する特別授業。アンガールズ田中による「お笑い芸人・バラエティ番組論」の講義にはワタナベコメディスクール33期生200人以上のほか、はなしょー、Gパンパンダ、ワタリ119といった現役の芸人もリモートで参加した。講義は田中が生徒たちの質問に答えていく形で進行。彼は「間違っていることも言うかもしれないので、全部が全部やらなくてもいい。アドバイスを聞いて間違った方向にいくこともある(笑)」と前置きしつつ、1人ひとりの質問に丁寧に回答し、自身の体験談をもとにした具体的なアドバイスも送っている。
ネタ作りに関する話題で田中は「若手時代は空き時間のほとんどネタを書いていた」「常にアイデアをメモすることが大事」「早く売れたいと思うならネタ作りにすべて時間を投じたほうがいい」と助言。「桃鉄やってばかりの人も周りにはいた」というエピソードで笑いを誘いつつ、「本気になってからは3年で売れると思うけど、すぐ本気になれる人って意外といない」と生徒たちを鼓舞した。
「ネタ作りについて大切にしていることは?」という質問に田中は「設定のリアリティ」と回答。空気階段が「キングオブコント2020」で披露した霊媒師のネタの設定が素晴らしかったことに言及し、細かいセリフでネタの出来が大きく左右されることを強調する。また「若手の頃は設定をあまり固めずに作っていたけど、今は設定から考えている」と自らのネタ作りにおける変遷も明かした。
賞レース用のネタについて田中は「玄人と素人の両方にウケるのは難しいが、賞レースで優勝したネタのほとんどは両方にウケる要素が入っている。ちょうどいいラインを探る必要がある」と主張する。また「キングオブコント」決勝のネタ時間が4分から5分に伸びたことで展開があることがより重要になったとも指摘。さらに「女芸人No.1決定戦 THE W」や「ABCお笑いグランプリ」といった賞レースの審査員を経験した立場から「見たことない設定をやられると一番弱い。『ここを取り上げるんだ!』というのは重要」と自身の評価ポイントについても語った。
生徒からは「緊張して声が小さくなってしまう」という初歩的な悩み相談も。これに対し田中は「スクール生なんだからまだ大丈夫。『声小さいな!』ってツッコんでもらえばいい。あとはスベるのに慣れること。ライブでウケなかったときも『この人とはもう会わないし』くらいに考えたほうがいい(笑)」と優しくアドバイス。ほかにも、若手時代のアンケートとの向き合い方、バラエティに出演する際の注意点、テレビを観ることの重要性、先輩・ビビる大木から学んだことなど、さまざまな話題が展開された。
YouTubeの「ワタナベエデュケーショングループ公式チャンネル」では田中の講義のダイジェスト動画を本日2月5日(金)に公開予定。同チャンネルには、これまでの「ラボ」の動画もアップされている。
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