「方正とは2分くらい泣いた」木村祐一、3年半要した芸人インタビュー回想

よしもと芸人が多数出演するドキュメンタリー「ワレワレハワラワレタイ　ウケたら、うれしい。それだけや。」の舞台挨拶付き上映が、東京・イオンシネマ板橋にて2月28日（日）まで実施されている。昨日2月24日の舞台挨拶には、本作で聞き手を務めている木村祐一のほか、130Rほんこん、品川庄司・品川、東京ダイナマイト・ハチミツ二郎、千鳥、天津・木村が登壇した。

「ワレワレハワラワレタイ　ウケたら、うれしい。それだけや。」は笑福亭仁鶴をはじめとするベテランから気鋭の若手まで107組の芸人にインタビューし、「芸人」という生き方を選んだ人間たちの本音に迫る作品。全組に話を聞き終えるのに3年半かかったという木村は「自分自身が疑問に思っていたことについてほかの人がどう思ってるのかな、と。赤裸々に、ときには涙しながらのインタビューになりました」と説明した。

この日上映された西川のりお・上方よしお編と東野幸治編にまつわるトークが登壇者によって展開されたのち、ティーチインとして来場者と記者からの質問を受け付けるコーナーも。「107組の中で一番印象に残った芸人は？」と聞かれた木村は「一番と言われると苦しいが、年齢の近い人にはグッとくるものがあるし涙もした。（月亭）方正となんか2分くらい泣いていたかも」と告白。また腹の立ったことや悔しかったことを芸人たちから聞いてみたかったといい、一方で「先輩や限られたお客さんにかけられた一言で一生しがんでいける、みたいな喜びも芸人にはあるが、普通の雑誌のインタビューだと物語的なものを求められてしまう。紙にしたら大したことのない話、そのへんのことを詳しく聞きたかった」と同じ芸人としてインタビュアーを務めた思いを明かす。

千鳥のファンが2人の十八番「いやシンプルに口が臭い！」「胃が腐っとんじゃ」の誕生について尋ねると、ノブは「ホンマに臭かったんです。酒とかじゃなくて根っこの臭さ。悩みとかストレスとか人間臭がした。それをどういう言葉で伝えたらいいか考えたときに『シンプルに口が臭い』が出てきました」と当時を思い出し笑いながら解説。このギャグを2人で実演してみせると会場からは拍手が。また東野編に登場しているほんこんが、「ひがしのり（東野）はうまいこと言うてくれる。100点やったな！ あそこは何回も観ました」と自分のことが語られているシーンを絶賛して笑わせる場面もあった。