爆笑と熱狂の「千原ジュニア40歳LIVE」レポート

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昨日3月30日、既報の通り東京・両国国技館にて千原ジュニアのライブ「2014 千原ジュニア40歳LIVE『千原ジュニア×□』in 両国国技館」が行われた。お笑いナタリーではこのライブの模様をレポートする。

千原ジュニアのエンディングトークの様子。(c)吉本興業

千原ジュニアのエンディングトークの様子。(c)吉本興業

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ケント・モリのダンスパフォーマンスに参加する千原ジュニア(中央)。

ケント・モリのダンスパフォーマンスに参加する千原ジュニア(中央)。

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宮藤官九郎脚本のコントを演じる千原ジュニア。(c)吉本興業

宮藤官九郎脚本のコントを演じる千原ジュニア。(c)吉本興業

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熱湯風呂にチャレンジする千原ジュニア。

熱湯風呂にチャレンジする千原ジュニア。

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千原ジュニアと松本人志、2人きりの「すべらない話」。

千原ジュニアと松本人志、2人きりの「すべらない話」。

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落語「人面瘡(じんめんそう)」を披露するジュニア。

落語「人面瘡(じんめんそう)」を披露するジュニア。

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左からケンドーコバヤシ、明石家さんま、千原ジュニア。(c)吉本興業

左からケンドーコバヤシ、明石家さんま、千原ジュニア。(c)吉本興業

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千原兄弟 (c)吉本興業

千原兄弟 (c)吉本興業

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5年前の2009年冬、1人の吉本スタッフの思いつきから始まった今回の企画ライブ。2014年3月30日にジュニアが40歳の誕生日を迎えるにあたって、2009年3月31日から限定1000枚の「35歳券」、限定1500枚の「36歳券」と毎年、各年齢券が販売されてきた。会場未定、詳細未定の状態が4年半続いていたが、昨年2013年に両国国技館での開催を公式発表。「千原ジュニア×□」と題して豪華ゲストが多数コラボするエンタメ色満載のバースデーライブとなることがアナウンスされた。

最終的にこの日集まった来場者は8000人。熱気に満ちた会場の照明が落ち、オープニングでライブ紹介のVTRが流れると、いよいよ本編がスタートする。まずは「千原ジュニア×ケント・モリ」で、5年前に最初にゲストの1人としてオファーしたというダンサーのケント・モリが登場。ジュニアはケントやバックダンサーたちとともに、ベルトコンベアの力を利用してムーンウォークふうに歩いたり、おなじみの“タコダンス”で会場を沸かせた。

「千原ジュニア×宮藤官九郎」ではジュニアが宮藤官九郎書き下ろしの1人コントを披露する。ジュニアが演じたのは、両国国技館地下にある焼き鳥工場の女性従業員。逃げ出したニワトリに向かって話しかけていくうちに徐々にその人物像があらわになり、会場は笑いに包まれた。

「千原ジュニア×出川哲朗」ではステージに出川哲朗が登場。かつてジュニアがテレビで初めて熱湯風呂に挑戦した際、風呂に落ちるタイミングや落ち方がわからず頭が真っ白になっていたところ、「手がすべるから気をつけて!」という出川のひと言が助け船になったという。そこで今回ジュニアは8000人の前で再び熱湯風呂に挑戦することに。会場の期待通りに赤パン姿を見せたジュニアや、熱湯から慌てて飛び出した勢いで三点倒立状態になった出川のリアクションに客席も大きく沸いた。

続いては「千原ジュニア×松本人志」。ステージ上に「人志松本のすべらない話」でおなじみの卓が設置され、スポットライトを浴びながら松本人志が登場すると、会場は割れんばかりの大歓声とともにスタンディングオベーションまで起こる。

最初のサイコロの目は「松本」。松本は「すべらない話」の番組本編では自主規制してしゃべらなかった話として、ドキュメンタリータッチで描かれた不思議なアダルトDVDの話を披露する。このほかジュニアはホステスが全員50オーバーの韓国パブで起きた事件と、その直後にかかってきた元カノからの数年ぶりの電話を対比させて話すという複合技を展開。松本のとんちを「一休さん」のようにアニメ化したほうがいいとジュニアが提案したり、「こんな機会やから聞くけど」と松本がジュニアの性癖について問いただす場面もあった。

「千原ジュニア×春風亭小朝」では、ジュニアが小朝プロデュースによる落語「人面瘡(じんめんそう)」をお披露目。きれいにオチが決まると、会場は「おお!」という小さなどよめきが起こり、その直後に盛大な拍手が長い間送られた。

休憩を挟み、後半はプリンセス天功とのイリュージョンで幕が開ける。陣内智則が司会で登場した「千原ジュニア×昔の千原ジュニア」では、かつてジュニアがテレビやイベントで答えてきた大喜利のVTRを使い、再び現在のジュニアが同じお題に挑むことに。千原兄弟の歴代マネージャーが審査員を務める中、ジュニアは観客の反応に一喜一憂しながら過去の自分と戦った。

続いては「千原ジュニア×ケンドーコバヤシ」とスクリーンにタイトルが映し出されたが、入場ゲートに現れたのはなんと明石家さんま。ジュニアにも内緒にしていたというサプライズ演出により、急遽「千原ジュニア×明石家さんま」のステージに変更されることに。これには来場者の多くも興奮のあまり立ち上がって悲鳴を上げ、ジュニアはしばらく放心状態だった。

せっかくの機会ということで、ジュニアはさんまに対してあらためてお礼。バイク事故から復帰してさんまのところに挨拶に行った際、「退院祝いに何が欲しい?」と聞かれジョークで「レギュラー(番組)です」と答えたら、後日実際にさんまの深夜番組にレギュラー出演することが決まったのだという。これに対してさんまは「ええ話みたいになってるけど、ただ実力で選んだだけ」とはぐらかし、「バイク事故に遭ってよかった。優しくなった」と語った。

ここからはジュニアの質問にさんまが答える形で、すさまじいスピードでフリートークが展開していく。さんまは37歳で8億円の借金をかかえていた頃、「自殺するかしゃべるかしか選択肢が残ってなかった」と語り、声が出なくなる夢をよく見ていたという。「夢の中で声が出なくなるとパントマイムで笑わせていた」と続けると観客も爆笑。さらにブラックデビル誕生秘話や、ビートたけしの心遣いで「オレたちひょうきん族」のギャラが上がった話などが次々に繰り広げられると、会場も固唾をのんでそのエピソードに聞き入った。

あまりの忙しさで風呂の排水溝から「お疲れ様でした」という声が聞こえ、真顔で「お疲れ様でした」と返してしまったときにこの世界をやめようと思ったというさんま。5年に1度くらいは疲れと飽きの波がやってくることを明かし、「現場に行くのイヤやなって思うときもある」と話すと、ジュニアも「全然そんなイメージなかった」と驚いていた。

また、以前ジュニアが「さんまのまんま」にゲスト出演した際、いつ引退するかという質問に対して「60歳くらいかな」と答えてから「60歳引退説」が流れ出したとさんま。「せえへんって言ってるのに。やめなきゃいけないゾーンにハメたな。限界まで行くだけのことや」とジュニアに愚痴をこぼしつつも、「60歳になったらいったん考えようっていうのは事実」と本心を覗かせた。これに対して、タモリさんはまだまだ元気だとジュニア。さんまは「タモリさんやたけしさん、所ジョージさんとは芸風が違う。あの人たちは剣道でいうと懐が深い。じーっと待ってポンって決める。俺、バーッやもん」と竹刀を思いっきり振り回すジェスチャーで会場を笑わせた。

ジュニアとさんまだけで30分以上話していると、たまらずケンドーコバヤシが「この構成、正気ですか!」と乱入。「コース料理であとから薄口出てくることないでしょ!」と、さんまのサプライズ演出により自身の出番がなくなってしまったことを抗議する。

やがて3人がステージから去り、興奮冷めやらぬ中クレーンに乗ってクールに姿を現したのはスティーブ・ジョブズに扮したレイザーラモンRG。「iPhone 6」と称して朱肉の機能を盛大にアピールしたほか、「千原ジュニアあるある」が1つだけあると言い、T.M.Revolutionの「WHITE BREATH」にのせて「めっちゃ水を飲む」と高らかに歌い上げた。

このほか幕間のVTRでは、蜷川実花や清水崇とのコラボや、クールポコ、スギちゃん、テツandトモ、コウメ太夫に扮してネタを披露する様子も。久保ミツロウ、うすた京介、森田まさのり、さくらももこらによるジュニアの似顔絵イラストなどが紹介されると、笑いやどよめきが起こった。

最後は「千原ジュニア×千原せいじ」で、千原兄弟がコントを披露。カンガルーの母親(ジュニア)と、そのポケットにひきこもっている30過ぎの息子(せいじ)という親子を題材にした内容で、笑いと哀愁が同居した千原兄弟の真骨頂ともいえるストーリー展開に、会場も笑いながら圧倒されている様子だった。

すべての演目が終わると、エンドトークで「いろんな方々に力を貸していただいて、楽しいライブをすることができました。今日は来てくださってありがとうございました。今後とも“千原兄弟”をよろしくお願いします」と頭を下げたジュニア。ホフディランの「スマイル」が流れる中、颯爽とステージを去ると観客も惜しみない拍手を送り続けた。

なお、このライブの模様は4月19日(土)21時よりWOWOWにてロングバージョンで放送される。詳しくはWOWOWオフィシャルサイトで確認を。

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てれびのスキマ/戸部田 誠 @u5u

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