ぜったくん新曲に遅刻の神様・金田哲が降臨、異色コラボにあふれる睡眠欲と男子共通の妄想 (3/3)

ぜったくんは天才肌

──仕事を一緒にしてみてお互いをどう思いましたか?

金田 ぜったくんは、決断が早いですね。それはレコーディングのときに思いました。今の「チャーハン!」の言い回しも、こちらでいくつかパターンを用意したらすぐ「これがいいです」と決めてくれて、テキパキしていて潔いなと。きっと自分の中で確固たるイメージがあって、そこに当てはまるものをパンパンと入れていく天才肌の人なんだろうな、しかもプロフェッショナルな人だなと思いましたよ。

ぜったくん いや、それはおそらくその日がたまたまそうだっただけです(笑)。僕は金田さんにブースに入ってもらってテストで声をもらった瞬間、「あ、これは絶対にうまくいくな」と確信しました。そのくらい声がめっちゃいいんですよ。僕なんかその日の最初に出す声はボソボソしてるし滑舌も悪いんですけど(笑)、金田さんは舞台をたくさんやられているからか、最初から声が通りまくってるんです。

金田 寝起きでダッシュさせられたり水をかけられたりもする仕事だから、喉がすぐ反応するようにできてるんじゃないかな。

ぜったくん あははは。それだけじゃなくて「こんな感じで」とリクエストを出したときの、ニュアンスを一瞬で汲み取ってくださるその勘のよさとか、さすがだなと思いましたし。

金田 僕自身、音楽のセンスは全然ないと思っているんですけど、リズムを取るのは苦手じゃない。確かにリズム感は、お笑いをやるときにも重要な部分だと思っていますね。

左からぜったくん、金田哲。

左からぜったくん、金田哲。

左からぜったくん、金田哲。

左からぜったくん、金田哲。

金田の音楽ルーツ

──ちなみに金田さんは、どんな音楽を聴いてきたのですか?

ぜったくん あ、それ僕もめっちゃ聞きたかったです(笑)。

金田 僕は、ちょうど中学生くらいの頃はハイスタ(Hi-STANDARD)さんや、SNAIL RAMPさんを先輩からいろいろ教えてもらって聴いていました。ジャンルでいうとメロコアとか、あるいはDragon Ashさんのようなミクスチャー系。そこから海外のバンドにも興味を持つようになって。実は高校生の頃にアメリカへ行ったんですよ。

ぜったくん アメリカのシアトルに10日間でしたっけ。

金田 そう。俺は留学と言ってるんだけどね(笑)。それでKottonmouth KingsやLinkin Parkなど海外のアーティストにも興味を持つようになって。エミネムの映画「8 Mile」に思いっきり感化されたり(笑)、New Found GloryやSum 41が来日したときは、ライブへ行ってサインをもらったりしていました。

ぜったくん そうだったんですか。

金田 あとは、日本のヒップホップ。NITRO MICROPHONE UNDERGROUNDとかは思いっきり世代です。KGDRさん、RHYMESTERさん、Zeebraあたりはひと通り聴いたし。あと洋楽ではアヴリル・ラヴィーンに夢中でしたね。彼女と本気で結婚したくて、どうやったら会えるかと考えたときに、やっぱりアメリカへ行かなきゃと思ったんです。

ぜったくん ある意味、素晴らしい行動力!(笑) 実は俺、初めてラップに挑戦したのはNITRO MICROPHONE UNDERGROUNDの同名曲だったんですよ。もう毎日聴いていました。

金田 愛知県にいた頃は、音楽イベントなども自分たちで企画していたんですよ。「BLEND」というイベントを主催して、ミクスチャー系からヒップホップ系、メロコア系までバンドもDJもごちゃ混ぜで出てもらっていました。ちょっとだけブレイクダンスをかじっていたから、その場で踊ってみたこともありますよ。

──そういう活動は、お笑いにも生かされていますか?

金田 いや、全然(笑)。音楽とお笑いはまた別ですね。僕のお笑いネタって中学生の頃に遊びでやっていたことの延長線上にあるんですよ。「ズクダンズンブングンゲーム」とか中1の頃からやってましたから。

ぜったくんとさとしくんで今後も

──お二人は、今後どんなことにチャレンジしていきたいですか?

ぜったくん やったことのないジャンルにはこれからも挑戦していきたいです。僕、チル系とよく言われるし、そういうジャンルの曲を作るのはめちゃくちゃ得意ですけど、そこはもう難なくできるので。原点回帰じゃないですけど、さっき金田さんがおっしゃっていた日本のヒップホップは僕も最近よく聴いていて。今回の新曲「WAKE me UP!!!」を作っていたときは、60年代のロックとかそのあたりを掘ったりしていました。

──新たなフェーズに移行しつつあるのでしょうね。

金田 レゲエとか聴かないの?

ぜったくん 僕、レゲエは全然通っていないんですよ。

金田 そっか。ぜったくんにはレゲエも聴いてもらいたいな。

ぜったくん そうですね、いろいろ教えてください(笑)。

金田 僕は基本的に毎日仕事の種類が違うし、最初に言ったように今はほぼ全ジャンルを網羅しかけてるんです。今後もぜったくんの力をぜひお借りして、「ぜったくんとさとしくん」で、できるものをこれから作っていく、そのまず第1弾が今回の「WAKE me UP!!!」だと思っているので。

ぜったくん 歴史の第1ページですよね(笑)。僕も音楽以外の、それこそ舞台などに挑戦するときは金田さんに相談したいと思っているので、これからもよろしくお願いします!

金田 こちらこそ!

左からぜったくん、金田哲。

左からぜったくん、金田哲。

ぜったくん ライブ情報

ぜったくん ワンマンライブ「WAKE WE UP!!!」

「ぜったくん ワンマンライブ『WAKE WE UP!!!』」ビジュアル
  • 2022年9月16日(金)東京都 LIQUIDROOM
  • 2022年9月18日(日)大阪府 Music Club JANUS

プロフィール

ぜったくん

東京都町田市生まれのラッパー、トラックメイカー。2018年にラストラム主催の新人オーディション「ニューカマー発見伝」でグランプリを受賞し、2019年7月に配信シングル「Catch me, Flag!!? feat. SUKISHA」でデビュー。2020年3月に6曲入りCD「Bed TriP ep」を発表し、10月にメジャー1stシングル「Midnight Call feat. kojikoji」を配信リリースした。2021年4月に「Man Say Bien」、6月に「味噌つけてキュウリ食べたい」といった配信シングルを発表し、11月に東京・WWW Xで初のワンマンライブ「Good Feeling」を行った。2022年4月には金田哲(はんにゃ)を迎えた配信シングル「WAKE me UP!!! feat. はんにゃ金田哲」をリリース。

金田哲(カナダサトシ)

吉本興業所属のお笑いコンビ・はんにゃのメンバー。東京NSC10期生の川島章良(現・川島ofレジェンド)と2005年4月にコンビを結成。2008年よりフジテレビ系「爆笑レッドカーペット」に出演し、2009年からはフジテレビ系「爆笑レッドシアター」やテレビ東京系「ピラメキーノ」にレギュラー出演する。2018年より吉本坂46のメンバーとしても活動していたが、グループは2022年2月より活動を休止している。