“かわいい”は才能

──曲の中に前作「舞いジェネ！」のフレーズが入ってますよね？

志磨　今回、アレンジャーがCHOKKAKUさんだったんですが、一緒に作っていく中でショウくんの残り香を入れてみようって話になって。

──まったく違和感がなかったです。

小林　超自然な流れで「ヘイヘイ！ 舞い舞い！」が入ってきました。

志磨　OKAMOTO'Sとも一緒にライブをやってますし、そういう流れの中でスムーズに今回ショウくんから引き継ぎができたなって。毎回違う人が曲を書いていく中で、ずっと何かが連動してるっていうのは面白いですよね。

──これまでアイドルに関わってこなかった方たちが夢アドを介して次々とバトンを渡してる感じはちょっとエモいです。新しい音楽を生み出そうっていうパワーが感じられました。

志磨　これはまったく悪い意味ではないんですけど、アイドルって空洞のようなもので、そこにいろんな人の思いだったり魂だったりが吹き込まれていって動き出すきれいなお人形さんのようなものなのかなって。僕の中ではアイドルってそうやって存在できるのかなっていう幻想がありました。今まで彼女たちに楽曲を作ってきた方もそうだったと思うんですけど、この年代の女の子たちが歌うための言葉やメロディを考えるのはすごく楽しかったです。個人的にも女性に曲を書くっていうのをずっとやってみたいと思っていたので。

──「舞いジェネ！」のときもそうでしたけど、できあがった作品に対して夢アドのメンバーはすごく順応性があるというか、その世界観にすぐに入っていける素質があるのかなって。

志磨　それはできあがったMVを観て感じましたよ。あと“かわいい”っていうのは改めてすごい才能なんだなって。

荻野　顔に自信があると言ったらちょっと強気すぎるかもしれませんけどね（笑）。でも今回は特に歌詞の世界観とMVの内容が連動していて演じることも楽しかったです。

夢アドと“ドレスコーズアイドル”

──ライブでも盛り上がりそうな曲ですよね。ファンの皆さんにどういう感じで受け止められるか志磨さんも楽しみなんじゃないですか？

志磨　すごい楽しみです。期待通りの反応が起こるといいなって。

荻野　みんなの前でやればやるほどどんどん盛り上がっていきそう。

京佳　やっていくうちにファンの人たちも染まっていくから。これはきっとスルメ曲ですよ。

──志磨さんとしては、今回夢アドに楽曲提供して彼女たちに実際に触れてみて、また女性アーティストに楽曲を作ってみたいと思いましたか？

志磨　それは昔から思いとしてあるので。夢アドにもまた曲を作れたらなと。

荻野　ぜひぜひぜひ！

志磨　僕がやってるドレスコーズっていうバンドはメンバーが僕しかいなくて、ほかのメンバーは常に変動していくんですよ。なので今度皆さんがドレスコーズに入るっていうのもどうかなって。

荻野　それはめっちゃ願ったり叶ったりです!!

京佳　ヤバいヤバい（笑）。

志磨　ドレスコーズのライブなのに僕がマイクの前に立ってないという（笑）。

小林　いいんですかそれ、逆に（笑）。

志磨　いいですね。“ドレスコーズアイドル”っていう。あとは自分のライブで僕が「おしえてシュレディンガー」を歌うのもやってみたいかな。

荻野　めっちゃ聴きたいです！ バックダンサーやります！

志磨　だったらもう一緒に歌おうよ（笑）。

──アイドルファンだからアイドルの曲しか聴かないっていうわけではなくて、けっこう幅広くいろんな音楽を聴いてる方がアイドルファンには多いですよね。

志磨　そう思います。アイドルソングは今すごいスピードで進化していて、ポップカルチャーの一番面白いエネルギーがアイドルの周りに集まってるのかなって。

荻野　どうしたらこの曲の深さがファンの人たちに伝わりますかね？

志磨　とりあえず賢そうなフリをしてみて（笑）。

小林　それは得意です！

荻野　得意じゃないわー！

志磨　歌入れのときに楽しそうに歌ってほしいって伝えてあったと思うけど、できあがった曲を聴いて気持ちが入っているのが感じ取れたから、大丈夫。深さまでは伝わらないかもしれないけど、伝えたい思いは届くと思いますよ。

荻野　はい！ ぜひまた一緒に面白いことをやりたいです！