yonawo|新世代ネオソウルバンドが語る、音楽的ルーツと新作ミニアルバム

2018年に自主制作による2枚のCD作品「ijo」「SHRIMP」を発表し、2019年には「Local Green Festival」や「Sunset Live」など多数の野外フェスへの出演も果たした福岡発のネオソウルバンド・yonawo。そんな彼らが初の全国流通盤となるミニアルバム「LOBSTER」を4月15日にリリースする。

この作品には、彼らが過去に発表した「矜羯羅がる」「ijo」「しあわせ」といった人気曲のリアレンジバージョンなど全6曲が収められる。音楽ナタリー初登場となる今回は、現在に至るまでの経緯やメンバーのルーツを紐解きながら、「LOBSTER」の制作エピソードについて話を聞く。

取材・文 / 渡辺裕也 撮影 / トヤマタクロウ

The Beatlesが新鮮に響いた中学時代

──皆さんは中学生の頃に知り合ったそうですね。

荒谷翔大(Vo) はい。僕はその頃から音楽を作りたい欲求があったんですけど、楽器は全然弾けなくて。そんなときに所属してたサッカーチームで知り合った(斉藤)雄哉と、よくThe Beatlesの話とかをするようになったんです。彼のお父さんはドラマーとしてメジャーデビューもしてる人で、家にはレコードもいっぱいあって。それから雄哉の家に入り浸るようになって、一緒にギターを弾くようになったのが始まりですね。

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──荒谷さんが音楽に興味を持ったのはビートルズがきっかけだったんですか?

荒谷 最初に買ったCDが赤盤と青盤(「The Beatles 1962-1966」と「The Beatles 1967-1970」)でした。母が音楽好きでノラ・ジョーンズや松任谷由実、竹内まりやが家で流れていたこともあって、僕も次第に音楽に興味を持つようになったんです。そんなときにお店で赤盤と青盤を見つけて。実際に聴いてみたら、これはめちゃくちゃカッコいいなと。

──ビートルズのどんなところに惹かれたんですか?

荒谷 サッカーのプレミアリーグが大好きだったから、「おお、この人たちリバプール出身なんだ!」みたいな(笑)。当時は小学生だったのでビートルズの背景も何も知らなくて。でもそのおかげで新しい音楽として聴くことができたのかもしれません。

──かたや斉藤さんは、家庭環境的にも音楽が幼い頃から身近にあったと。

斉藤雄哉(G) そうですね。でもギターを本格的に始めたタイミングは荒ちゃんとほぼ一緒で。

荒谷 いや、それでも俺よりは全然弾けてたよ? 俺は雄哉に教えてもらいながら手探りで弾き始めたので。

斉藤 でも、1人で弾いてたらここまでハマらなかったと思う。それこそ気の合う友達と一緒にOasisの曲をカバーしたりとか、そういう経験が大きかったんじゃないかな。あと、俺の場合は「ギターを弾きたい」って感じだったけど、荒ちゃんの場合は「曲を作りたい」っていうのがギターを手に取った理由だったから。

荒谷 「曲ってどうやって作るんだろう?」と思いつつもわからないことだらけで、最初はアカペラで曲作りをしていたんです。そんなときに雄哉の家にあったギターが目に留まって。そこから2人でいろんな曲をカバーしながらコードを覚えていくっていう。そういう流れでしたね。

──当時のお二人が関心を持っていたのは、ビートルズとOasis、つまりイギリスのロックだったということ?

斉藤 当時はUKロックばかりでしたね。Oasisもビートルズからたどっていく中で見つけて、そこからさらにArctic Monkeysにハマったり。

荒谷 やっぱりOasisみたいなシンプルにガツンとくる音楽って、中学生にもわかりやすく響いたんですよ。

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はっぴいえんどが日本語詞のきっかけ

──田中さんと野元さんとは、どのタイミングで合流したんですか?

斉藤 2人は僕の高校の同級生で、共通の友達を通じて徐々に仲よくなったんです。学祭とかでバンドをやってたんだよね?

田中慧(B) うん。僕もリフが印象的なロックバンドが好きだったので、The VinesとかNirvana、Radiohead、Cage the Elephantなんかのコピーをやっていて。彼らともそういう音楽を通じて打ち解けていったんです。

──ということは結成当初のyonawoが影響を受けていたのは、主にインディロックだったということ?

荒谷 そうだったと思います。The StrokesとかArctic Monkeysみたいな感じで、歌詞も英語詞だったし。で、当時一緒にサッカーをやっていたヨナオくんという友人が、あるときはっぴいえんどを聴かせてくれたんです。それまで聴いてきた日本の音楽とまったく違うというか、それこそビートルズを初めて聴いたときの感覚に近いものがあって。僕が日本語詞で曲を書こうと思ったのは、はっぴいえんどきっかけですね。

──なるほど。ちなみのそのヨナオ君というのが……。

荒谷 はい。彼の名前がこのバンド名の由来です(笑)。

──なるほど(笑)。日本語詞の音楽としては、はっぴいえんどが1つのロールモデルになったと。

斉藤 東京事変もけっこう大きくない?

荒谷 うん、東京事変もその1つだね。でも一番はやっぱりはっぴいえんどかな。その影響は今のyonawoにも反映されてると思います。

──yonawoの楽曲は日本語詞と英語詞が自然と溶け合っていて、そこにはラップミュージックの影響もあるかと思うのですが、いかがですか?

荒谷 ラップは大好きです。日本語のも英語のも、ヒップホップはよく聴きますね。