NCT 127がついにドームの舞台へ!WOWOWで生中継される初の東京ドーム公演が絶対見逃せない理由

NCT 127が5月22日(日)の愛知・バンテリンドーム ナゴヤ公演を皮切りにドームツアー「NCT 127 2ND TOUR 'NEO CITY:JAPAN - THE LINK'」を開催する。

コロナ禍に「英雄; Kick It」や「Sticker」といったヒット曲をリリースしたNCT 127の来日、そして初のドーム公演とあってチケットの争奪戦が繰り広げられているこのツアー。WOWOWでは5月28日(土)に行われる東京・東京ドーム公演1日目の模様が生中継される。音楽ナタリーではこれに向けて、NCT 127をよく知る音楽ライター・宮崎敬太に今回のドーム公演が見逃せない理由を解説してもらった。

文 / 宮崎敬太

メンバー紹介

TAEYONG(テヨン)

TAEYONG(テヨン)

TAEYONG(テヨン)

リーダー
韓国出身
1995年7月1日生まれ

TAEIL(テイル)

TAEIL(テイル)

TAEIL(テイル)

韓国出身
1994年6月14日生まれ

JOHNNY(ジャニー)

JOHNNY(ジャニー)

JOHNNY(ジャニー)

アメリカ出身
1995年2月9日生まれ

YUTA(ユウタ)

YUTA(ユウタ)

YUTA(ユウタ)

日本出身
1995年10月26日生まれ

DOYOUNG(ドヨン)

DOYOUNG(ドヨン)

DOYOUNG(ドヨン)

韓国出身
1996年2月1日生まれ

JAEHYUN(ジェヒョン)

JAEHYUN(ジェヒョン)

JAEHYUN(ジェヒョン)

韓国出身
1997年2月14日生まれ

JUNGWOO(ジョンウ)

JUNGWOO(ジョンウ)

JUNGWOO(ジョンウ)

韓国出身
1998年2月19日生まれ

MARK(マーク)

MARK(マーク)

MARK(マーク)

カナダ出身
1999年8月2日生まれ

HAECHAN(ヘチャン)

HAECHAN(ヘチャン)

HAECHAN(ヘチャン)

韓国出身
2000年6月6日生まれ

人間が表現できるエンタメの最高峰、それがNCT 127のライブ
初の東京ドーム公演が絶対見逃せない理由を徹底解説!

NCT 127、通称“イリチル”(127のハングル読み)がついに東京ドームのステージに立ちます。イリチルは現在テヨン、テイル、ジャニー、ユウタ、ドヨン、ジェヒョン、ジョンウ、マーク、へチャンの9人組。ユウタのInstagramフォロワー数が812.6万(2022年5月19日現在)で日本人男性タレント1位になったことは、さまざまなメディアで紹介されているのでご存知の方も多いはず。この事実からもわかるように、イリチルはグローバルで高く支持されているポップグループです。

2019年に行われた「NCT 127 1st Tour 'NEO CITY : JAPAN - The Origin'」の様子。

2019年に行われた「NCT 127 1st Tour 'NEO CITY : JAPAN - The Origin'」の様子。

イリチルの特徴を1つに絞ることはできません。全員が超絶イケメンで、個々にも特筆すべきキャラクターがある。そして歌もダンスも得意でオールマイティ。ほぼ全員が複数パートを高いレベルで歌いこなすポリバレントさを持っている。だからこそトレンドから距離を置いた実験的な活動スタイルなのに、どんな楽曲でもポップスとして表現できるのです。今回はせっかくの機会なのでメンバーの魅力を1人ずつ簡単に紹介します。

まずはリーダーのテヨン。イリチルのセンターを務めることが多く、ラップとダンスが魅力。イリチルのアーティスティックな雰囲気は、彼の醸し出す存在感によるところが大きい。音楽であろうが、ファッションであろうが、どんなスタイルでも自分のものにできる。繊細で大胆な努力家。テヨンが真ん中にいるとグループがまとまる。一方でステージを降りると、ゲームとファッションとアートを愛する柔軟な青年になります。そのギャップに萌えない人はいないでしょう。興味のある人はインスタもチェックしてください。

2019年に行われた「NCT 127 1st Tour 'NEO CITY : JAPAN - The Origin'」の様子。

2019年に行われた「NCT 127 1st Tour 'NEO CITY : JAPAN - The Origin'」の様子。

最年長のテイルの魅力はなんと言ってもボーカル。この記事はライブの特集でもあるので、ここは特に強調しますが、ライブのテイルはとにかくヤバい。とてつもなく音域が広く、ときにダイナミックに、ときにマイルドに、ときにセクシーに歌い分ける。私は2020年2月に行われたアリーナツアー「NCT 127 Arena Tour 'NEO CITY : JAPAN - The Origin'」東京公演で初めてイリチルのライブを体験したのですが、もっとも驚いたのはテイルの声でした。イリチル全員に言えることですが、彼らのライブでの歌声には音源とは比較にならない迫力があり、中でもテイルのボーカル力は強烈です。

直近で一番大きな話題をかっさらったのは、アメリカ・ニューヨークのチャリティパーティ「Met Gala」に参加したジャニーでしょう。CELINE出身のピーター・ドゥがデザインした、胸元の大きく開いたスーツを着用した映像は日本のニュースでも放送されていました。同性も見惚れる肉体も担当と言って過言ではありません。ちなみに今年1月16日にさいたまスーパーアリーナで開催された「Online Live -NCT 127 2ND TOUR 'NEO CITY:JAPAN - THE LINK'」のフィルムコンサート終了後、あまりにセクシーすぎたジャニーのソロステージに日本のシズニ(NCTファンの呼称)たちはSNSで沸きに沸きました。

ライブではユウタのパフォーマンスにも驚かされることでしょう。有り体に言えばなんでもできる。ダンスはもちろん、歌も音源以上にとんでもなく存在感がある。10代で単身渡韓したユウタがどれほどの努力をしたのかをより強く感じることができます。ルーツであるL'Arc-en-CielやMIYAVIらが持つ退廃的な耽美さと、東方神起の豪胆さをハイブリッドしているのが特徴です。チームワークを重視しつつ、同時に個性も決して消さない。そんな視点からイリチルのライブを観るのも楽しいです。

熱心に日本語を習っていることで知られるドヨン。彼の注目すべき点はなんと言ってもボーカルです。テイルと同じく非常にテクニカルなボーカリストで、感情を込める歌唱表現が特徴。バラードでは歌いながら涙を流すこともあります。それくらい歌に入り込んでしまうのです。イリチルにとって初のドーム公演だけに、ドヨンがどんな歌を聴かせてくれるのかも見どころの1つ。ちなみに彼もテヨンと並ぶ萌えキャラで、ハマると沼確定。セクシーさとかわいさが同居する危険な男でもあります。

ジェヒョンはストレートに“危険”な顔面の持ち主、「担当は顔面」と言っても過言ではないです。好みの差はあれど、彼をイケメンと感じない人はいないでしょう。しかも歌がうまくて、実は筋肉もある。もちろんダンスもうまい。神はジェヒョンにいくつの特徴を与えたのか……。「Love Song」や「White Night」を聴いてもらえば、ジェヒョンの歌の実力がわかります。ちなみにイリチルの中で一番インスタのフォロワー数が多いのがジェヒョン。その数なんと1142万人!

ジョンウはかわいくていつもふざけているような不思議ちゃんだけど、今回はどうやら違う一面も見られるのではないでしょうか。YouTubeで公開されているソウル公演のリハーサル動画「THE LINK LOG」を観ると、ライブの演出を手がける仲宗根梨乃さんと夜に似合う中性的なソロステージを用意している様子でした。この演出はライブの転換点になる重要なパートになるようです。SHINeeのテミンのような愛されキャラなので、テミンが好きな人にハマるのがきっとジョンウ。要チェックです。

SuperMやNCT DREAMにも所属するマークのラップは至高。テヨンがねっとりとした声でさまざまなフロウを使い分けるタイプのラッパーならマークは正統派。よく通る声質でリズム感がいい。音感もいいので楽曲の芯を貫くラップができる。ボーカル面でグルーヴを司る存在です。ちょっと前までは少年の面影がありましたが、最近では大人の魅力が増し、どんどんカッコよくなっています。マークは天然なところがあって、よくメンバーにいじられることでも知られています。口癖は「ヤッカン(若干 / 약간))」「ソルチキ(正直 / 솔직히)」。たぶん今回もMCで言うと思うので注意して聞いてみてください。

最後はマンネ(最年少)のへチャン。NCT DREAMを兼任しているメンバーです。へチャンはとにかくオールラウンダー。頭の回転が早く器用なメンバーです。過去の動画でも、メンバーにダンスの動線を教える姿を見ることができます。そんな彼が「Cherry Bomb」をプロデュースしたDEEZの協力のもと、このツアーに向けてテイルとともに「Love Sign」という曲を制作したようです。「THE LINK LOG」では最年長のテイルにへチャンがディレクションするシーンもありました。かなり気合いが入っているようなのでとても楽しみです。

演出家の仲宗根梨乃さんとSM Entertainmentのタッグでは、毎回こちらの想像を軽く超えるクオリティのステージが展開されます。前回のツアーでは「Heartbreaker」や「Wakey-Wakey」で突き出しのセンターステージを上昇させた状態で斜めにし、さらに回転させ、そこでメンバーを歌い踊らせるという最高難度の演出をしました。現場で観ていて「マジか!」と心底驚いたのを強烈に覚えています。きっと今回もスペシャルな仕掛けを用意していることでしょう。

2019年に行われた「NCT 127 1st Tour 'NEO CITY : JAPAN - The Origin'」の様子。

2019年に行われた「NCT 127 1st Tour 'NEO CITY : JAPAN - The Origin'」の様子。

2019年に行われた「NCT 127 1st Tour 'NEO CITY : JAPAN - The Origin'」の様子。

2019年に行われた「NCT 127 1st Tour 'NEO CITY : JAPAN - The Origin'」の様子。

今回のツアーで私がダンス面で特に期待しているのは、イリチルの名前を一躍世に広めた「英雄; Kick It」です。振り付けが多く動線も複雑。見どころだけで構成された奇跡の1曲です。カムバック直後に世界がコロナ禍に突入してしまったため、実はこのツアーがライブ初お披露目なのです。これを観て自分が正気でいられるか、ソルチキヤッカン心配です。

もう1つ注目してもらいたいのはR&B系のミディアムバラード。先ほどから再三書いていますが、イリチルはとにかくみんな歌がうまい。前回のツアーだと「Back 2 U (AM 01:27)」が素晴らしかった! 音源では地味めな曲だけど、ライブではもはや歌合戦です。でも全員の声はきちんと調和しているのがイリチルのすごいところ。各所で生まれるハーモニーは異次元の気持ちよさでした。イリチルにはこういう曲がたくさんある。音源から受ける印象とはまったく違うので、ぜひともライブで聴いてもらいたいです。

ここまでイリチルを褒めちぎってきましたが、個人的にはまだまだ褒め足りない。それくらいライブがすごい。ものすごいイケメンたちがカッコいい曲を上手に歌って、ハイレベルなダンスを踊りまくり、梨乃さんの演出がその行間に息を吹き込む。だからすごい。昨今K-POPのレベルはどんどん上がっているけど、やっぱりイリチルは別格だと思います。超一流の料理人が食材の一番おいしい部位だけで作った料理がお皿に乗ってサーブされたときに一瞬「これはなんだ!」といちいち驚かされるようなもの。最高級の人力エンタメです。

2018年に行われた「NCT 127 Japan Showcase Tour "Chain" in Tokyo」の様子。

2018年に行われた「NCT 127 Japan Showcase Tour "Chain" in Tokyo」の様子。

K-POPアイドルにはグローバルな大スターもたくさんいますが、みんな東京ドーム公演には特別な気持ちがあるような気がします。しかもイリチルにとっては初のドーム。ここまでの道のりは決して順風満帆ではなかった。だからこそ5月28日の生中継は見逃さないほうがいい。

ちなみにWOWOWでは2019年のツアー「NCT 127 1st Tour 'NEO CITY : JAPAN - The Origin'」も6月14日(火)に放送されます。さらに7月には2018年の激レア映像「NCT 127 Japan Showcase Tour "Chain" in Tokyo」「NCT 127 a-nation 2018 Live in Tokyo」、8月には「NCT 127 2ND TOUR 'NEO CITY : JAPAN - THE LINK' スペシャルダイジェスト&インタビュー」も放送および配信予定とのこと。イリチルはもっといろんな人に知ってもらいたいし、なんなら好きになってもらいたい! ちょっとでも引っかかった人は絶対観てください! お願い!

2018年に行われた「NCT 127 Japan Showcase Tour "Chain" in Tokyo」の様子。

2018年に行われた「NCT 127 Japan Showcase Tour "Chain" in Tokyo」の様子。

「NCT 127 a-nation 2018 Live in Tokyo」の様子。

「NCT 127 a-nation 2018 Live in Tokyo」の様子。

プロフィール

NCT 127(エヌシーティーイチニナナ)

現在はテイル、ジャニー、テヨン、ユウタ、ドヨン、ジェヒョン、ジョンウ、マーク、ヘチャンからなる韓国のボーイズグループ。2016年7月にミニアルバム「NCT #127」でデビュー。2018年5月に「Chain」で日本でもデビューし、デビュー前にはショーケースツアー「NCT 127 JAPAN Showcase Tour "chain"」も開催した。2019年には10カ国27都市45公演のコンサートツアー「NCT 127 'NEO CITY - The Origin'」を行い、日本でもこのツアーの一環としてホールツアー、そしてアリーナツアーを実施。2022年5月に初のドームツアー「NCT 127 2ND TOUR 'NEO CITY : JAPAN - THE LINK'」を開催する。