今年、結成15周年のアニバーサリーイヤーを迎えているUNISON SQUARE GARDENが、7月3日にシングルのカップリング曲をコンパイルしたアルバム「Bee side Sea side ~B-side Collection Album~」をリリース。さらに7月24日に初のトリビュートアルバム「Thank you, ROCK BANDS! ~UNISON SQUARE GARDEN 15th Anniversary Tribute Album~」がリリースされる。バンド結成記念日に発売となるトリビュート盤には、クリープハイプ、the pillows、東京スカパラダイスオーケストラ、堂島孝平、パスピエ、LiSAなど12組が参加。各アーティスト独自の解釈を通じ、UNISON SQUARE GARDENの楽曲の魅力を再発見できる内容となっている。
トリビュート盤のリリースを記念して音楽ナタリーではUNISON SQUARE GARDENの斎藤宏介(Vo, G)と、本作で「蒙昧terminaiton」をカバーしているSKY-HIこと日高光啓との対談を企画。同じ高校の先輩後輩の間柄として知られる両者に、改めてお互いの音楽に対する印象、アーティストとしてのスタンス、トリビュートアルバムの内容などについて語り合ってもらった。
取材・文 / 森朋之 撮影 / 西槇太一
斎藤宏介ヘアメイク / 中井正人 斎藤宏介スタイリスト / 川上麻瑠梨
斎藤さんはクールでカッコよかった
──斎藤さんとSKY-HIさんは同じ高校の先輩後輩にあたるそうですね。
SKY-HI はい。僕が1年のときに斎藤さんが2年だったんですけど、斎藤さんはその頃“ロンリーウルフ”と呼ばれていて。
斎藤宏介 いやいや、呼ばれてないから(笑)。日高くんは話を盛るクセがあるから、気を付けてくださいね。
SKY-HI (笑)。けっこう校則が厳しい学校だったんですけど、斎藤さんは軽く茶髪にしてパーマをかけていて。太めのズボンを腰の位置で履いてたり、そういうことができる人はなかなかいなかったんですよ。俺らがバンド仲間と一緒に登下校している中、斎藤さんは1人で颯爽とストラトを背負って歩いていて。
斎藤 その頃はストラトじゃないけどね(笑)。
SKY-HI そうでしたか(笑)。当時、斎藤さんと田淵(智也)さん(B / UNISON SQUARE GARDEN)がやっていたバンドのライブも観に行ってましたね。最前列で「オイ! オイ!」って拳を上げて。田淵さんはその頃からステージでめちゃくちゃ動いてたし、ほかのメンバーもパワフルだったんですよ。そんな中で斎藤さんはクールにギターを弾いてて、カッコよかったんです。
──斎藤さん、高校の頃はギタリストだったんですよね。当時SKY-HIさんはドラムをやっていたとか。
SKY-HI やってました。何個かバンドを掛け持ちして。
斎藤 高校生の頃ってドラマーが少ないじゃないですか。うまいドラマーを探してたんですけど、同じ学校では1つ下の日高くんしかいなくて、他校まで手を伸ばすと同じ年の鈴木貴雄(Dr / UNISON SQUARE GARDEN)がいて。
SKY-HI 僕と斎藤さんとの“窓口”は田淵さんだったんですよ。田淵さんは中学のときから知っていたんですが、高校に入ってから斎藤さんとバンドを始めて。僕も中3くらいからラップをやって音楽活動に向けて走り出していて、高校生になってから満を持してバンドを組んだっていう。
斎藤 日高くんとは友達という感じではなくて、「ドラムがうまいやつ」というつながり方だったかな。顔が整ってるなとは思ってたけど(笑)。
SKY-HI 確かに友達という感じではなかったですね。高校の1つ上の先輩と話すのって、緊張するじゃないですか。斎藤さんもそうだし、岡村さんもそうだし。
斎藤 一応説明しておくと、岡村っていうのは僕の同級生で歌がうまかったやつです(笑)。
──高校の頃、対バンしたこともあるんですか?
斎藤 うん、ありましたよ。
SKY-HI 斎藤さんたちに呼んでもらって。原宿ロサンゼルスで対バンさせてもらいました。
斎藤 学校に軽音楽部がなかったから、バンドの友達同士で集まってライブをやってたんですよね。
SKY-HI 鮮明に覚えてますよ。原宿駅に集合して、一緒にライブハウスまで歩いていって。
斎藤 そうだった(笑)。
SKY-HI 同じ学校の女の子たちが観に来てくれたんですよね。私服にスクールバッグで(笑)。
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日高くんは高校生の頃からプロ志向だった