2020
- 1月22日
10thシングル「Free Turn」をリリース。
TrySail「劇場版 ハイスクール・フリート」主題歌をCDリリース
- 2月8日
「リスアニ!LIVE 2020」に出演。
- 3月11日
11thシングル「ごまかし / うつろい」をリリース。
TrySail「マギアレコード」の世界観詰め込んだニューシングル
- 8月29日、
9月20日 スタジオライブ「LAWSON presents TrySail 5th Anniversary "Go for a Sail" STUDIO LIVE」を開催。
TrySailの5年間詰め込んだスタジオライブ配信、活動振り返るアフタートークも
「何もできません」という状況になって
気付けたこともあった
──2020年はTrySailにとってデビュー5周年という節目の年でしたが、新型コロナウイルスの感染拡大により、活動が大きく制限されてしまいました。
麻倉 3月に「ごまうつ」(「ごまかし / うつろい」)をリリースしたときにはかなり雲行きが怪しくなっていて……。
──1回目の緊急事態宣言が4月でしたね。
夏川 4月、5月はほとんど仕事がなかったような気がします。ラジオの収録もリモートで、ずっと家にいた覚えがある。
麻倉 私たちのデビュー日がまさに5月13日で、緊急事態宣言真っ只中の、世の中的にみんな家にいるしかないみたいな状況で5周年を迎えたんです。でも、そんな状況でもできることをやろうと各々が自宅でデビュー曲の「Youthful Dreamer」を歌っているところを撮って、事務所のスタッフさんに送って1本の動画に編集してもらったりして。あの動画って、まだYouTubeにあるのかな?
夏川 5周年のやつ? 残ってるんじゃない?
麻倉 そのおかげで私、自粛期間中に機械が扱えるようになったんですよ。それまでは録音とか撮影とか、ファイルの……変換っていうんですか? そういうことがまったくできなくて。あと、自撮りのプライベート感のある動画をお見せする機会もなかったので、大変な時期だったけど、だからこそ経験できたこともあったのかなと思います。
夏川 それまでずっと脇目も振らず走り続けてきたのが、急に「何もできません」という状況になって、改めて気付けたこともあったよね。例えば「Go for a Sail」と銘打った5周年記念ライブが中止になったりして。お客さんに届けられたはずのものが届けられないことがこんなにも悲しいものなのか、1つひとつのライブがいかに特別で、かけがえのないものだったのかということが肌身に染みました。
2021
- 1月3日
「Sony Music AnimeSongs ONLINE 日本武道館」に出演。
- 3月6、7日
ライブ「LAWSON presents TrySail Live 2021 "Double the Cape"」を東京・国立代々木競技場第一体育館で開催。
デビュー5周年のTrySail、みんなと一緒に新たな航海へ
- 6月9日
12thシングル「誰が為に愛は鳴る」をリリース。
TrySailが約1年3カ月ぶり新曲リリース
- 8月28日
「Animelo Summer Live 2021 -COLORS-」に出演。
- 9月15日
4thアルバム「Re Bon Voyage」をリリース。
TrySail、2年7カ月ぶりニューアルバム「Re Bon Voyage」の詳細発表
TrySail「Re Bon Voyage」インタビュー
- 9月25日
~2021年11月28日 ライブツアー「LAWSON presents TrySail Live Tour 2021 "Re Bon Voyage"」を6会場で開催。
私たちは、声のない環境でも盛り上げられる!
──2021年も引き続きコロナ禍ではありましたが、ライブはできるようになりましたね。
夏川 まだ声出しはできなくて、3月の「Double the Cape」は会場キャパの50%しかお客さんを入れられなかったんじゃないかな。
麻倉 秋の「Re Bon Voyage」ツアーでキャパシティの制限がなくなったのかな。声は出せないままだけど。
雨宮 「Double the Cape」は、TrySailにとって1つの試練だったと言えますね。私たちは“盛り上げ”を武器にしてきたから「声が出せないTrySailのライブに誰が来てくれるの?」という懸念もあったし、お客さんの声を封じられた状態でどうやってライブを楽しく成立させるか、ここで初めて真剣に考えたんじゃないかな。
夏川 どういうクラップの打ち方をすればお客さんがついてきやすいかとか、どういうMCのつなぎ方をすればお客さんを飽きさせないかとかね。ただ「オイ! オイ!」と煽って盛り上げるだけじゃなくて、もうちょっとテクニカルな部分を詰められたのは、ああいう状況だったからこそだと今は思います。
雨宮 クラップも使えるし、足踏みも使えるし。
麻倉 「ドンドン!パン!」っていうやつね。
夏川 足踏みは「Re Bon Voyage」ツアーでやり始めたのかな。
麻倉 もともとTrySailのライブでは振付をコピーしてくれる人たちがけっこういたんですけど、この声出しNG期間を経て、めちゃくちゃ増えた実感があるんですよ。たぶんそれは、お客さんもライブ中に何ができるのか、どうすればもっと楽しめるのかを考えてくれた結果だと思いますし、今や振りコピ勢は完全に定着していますね。
雨宮 私たちのほうから振りコピするように仕向けたところもあったよね。アルバム「Re Bon Voyage」の収録曲は振りコピされることを前提に、みんながマネしやすい振りを付けてもらったので。
夏川 よりお客さん参加型のライブになったよね。今まで以上にお客さんの側から「楽しむぞ!」「盛り上がるぞ!」みたいな熱気を感じるようになって、一体感も生まれたんじゃないかと思います。
雨宮 結果、自信も付きましたね。「私たちは、声のない環境でも盛り上げられる!」という、確かな手応えがあったので。
2022
- 1月9日
「Sony Music AnimeSongs ONLINE 2022」に出演。
- 4月6日
13thシングル「Lapis」をリリース。
TrySail「マギレコ」エンディング曲シングルリリース
- 6月8日
14thシングル「はなれない距離」をリリース。
TrySail「阿波連さんははかれない」OPテーマをシングルリリース
- 8月28日
「Animelo Summer Live 2022 -Sparkle-」に出演。大トリを務める。
- 11月26、27日
「SACRA MUSIC FES. 2022 -5th Anniversary-」に出演。
「アニサマ」がいつしかホームになっていた
麻倉 2022年の「アニサマ」で、TrySailが初の大トリ?
夏川 そう。「Sparkle」のときだった。
──このときは「皆さんご存知のTrySailですよ」ぐらいには……。
雨宮 思っていました(笑)。
麻倉 会場のお客さんの多くはTrySailのことを知ってくれているだろうなと。もちろん、名だたるアーティストの方々を差し置いて最終日のトリを務めていいのかと、最初は気後れしたんです。でも、この年の「アニサマ」のテーマが「Sparkle」で、「弾ける!」とか「ライブの躍動感!」みたいなところにフォーカスしていて。さっき天さんがTrySailの武器は“盛り上げ”だと言いましたけど、私にも「TrySailと言えばライブ」という自負があったので、「カマしていくぞ!」と奮い立ちました。
夏川 「アニサマ」にはデビューしてから毎年出させてもらっていて。ちょっとずつ曲数が増えたり、出番が盛り上げゾーンに近付いていったりと階段を踏ませてもらったうえで、2022年にまさかの大トリだったので、気合いが入りましたね。
麻倉 このときに天さんのサプライズがあったんだっけ?
夏川 いや、2021年の「COLORS」の2日目じゃないかな。
麻倉 そっか。もっと最近だったような気がしていたけど……また戻っちゃいました。
雨宮 さすがに大トリでサプライズはね。
──サプライズとは?
麻倉 TrySailのライブ中に、「adrenaline!!!」のイントロが途中から「Happy Birthday to You」になって、天さんが「ええっ!?」と驚いたところで誕生日をお祝いするという。
雨宮 スクリーンにも「Happy Birthday! 天ちゃん」という文字が映し出されて、私だけが知らない状態で仕組まれていましたね。完全に意表を突かれましたけど、本当にありがたいことですし、めちゃくちゃうれしかったです。
──2016年は戸松さんによる、楽屋でのプライベートなサプライズでしたが……。
麻倉 2021年はステージ上で、オフィシャルのサプライズ(笑)。
──2022年に話を戻すと、先ほど麻倉さんは「気後れした」とおっしゃいましたが、2020年代「アニサマ」の大トリをTrySailが務めるのは妥当だと思います。
雨宮 最初は、私ももちちゃんと同じように「いや、なんでまだひよっこの私たちが?」と思ったんです。でも、実際に大トリとしてステージに立ったら、みんなめちゃくちゃ盛り上がってくれて。2015年の「誰も私たちのことを知らないんじゃないか?」と震えていた「アニサマ」とは全然違って、いつしかホームになっていた。
夏川 そう、ホームを感じた。「Sparkle」以降の「アニサマ」は実家感が出てきたというか、堂々と、ドヤ顔で出演できるようになったと思いますね。
麻倉 大トリで最後に歌った曲が「adrenaline!!!」だったんですけど、曲の後半で出演者の皆さん全員がステージに出てきて、私たちと一緒に場を盛り上げてくださったんです。その光景を見て「ここにいていいんだ」という、確かな自信を得ました。
雨宮 信頼して任せてもらって、私たちもちゃんとそれに応えることができた。ただ、歌はすごくブレたんですけどね。気合いが入りすぎて。
夏川 でもこの頃から、本番で昂りすぎたがゆえのやらかしを、ちょっとプラスに捉えられるようになっていて。立ち位置を間違えずに正確に歌えればいいライブになるかといえば、必ずしもそうではない、みたいな共通認識が生まれたというか。「派手に音を外しちゃったけど、きっとお客さんはそれも込みで楽しんでくれた」「そんな私たちも気に入ってくれた」と思えるようになったんですよ。もちろんやらかさないに越したことはないけれど、やらかしを受け止める余裕も出てきた。
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2023年~2025年