"LIVE with YOU"~TOKYO SKA JAM 9+~ 東京スカパラダイスオーケストラ茂木欣一、加藤隆志×ACIDMAN大木伸夫|熱きライブセッションで示す“僕らが音を出す理由”

スペースシャワーTVと東京スカパラダイスオーケストラによるセッション番組「TOKYO SKA JAM」のライブイベント「SPACE SHOWER TV & TOKYO SKA PARADISE ORCHESTRA "LIVE with YOU"~TOKYO SKA JAM 9+~」が、3月22日に東京・チームスマイル・豊洲PITで開催される。

2019年に30周年を迎えたスペシャとスカパラが、互いのアニバーサリーイヤーを祝してスタートさせた「TOKYO SKA JAM」シリーズは、スカパラとゆかりのあるアーティストをゲストに招き、この番組だけでしか観られないセッションやトークが繰り広げられる番組。1月に「TOKYO SKA JAM 9+ ~ライブハウス編~」全4回のオンエアが終了したが、このたびスペシャの公開収録ライブ「LIVE with YOU」とのコラボで有観客ライブが開催されることになり、ゲストアーティストにmilet、ACIDMANの大木伸夫、MAN WITH A MISSIONからJean-Ken JohnnyとTokyo Tanaka、SiMのMAHが決定した。

イベントの開催を控え、音楽ナタリーではスカパラの茂木欣一(Dr)と加藤隆志(G)、そしてゲストの大木にインタビュー。大木が参加した番組収録の思い出や、イベントへ向けた思いを語ってもらった。

取材・文 / 三橋あずみ 撮影 / 斎藤大嗣

自由にセッションするような感覚

茂木欣一(東京スカパラダイスオーケストラ / Dr) 僕らは2019年に「TOKYO SKA JAM "8"」という番組をスペースシャワーTVでやっていたんだけど、「TOKYO SKA JAM 9+ ~ライブハウス編~」はその続編ということでね。

左から大木伸夫(ACIDMAN / Vo, G)、加藤隆志(東京スカパラダイスオーケストラ / G)、茂木欣一(東京スカパラダイスオーケストラ / Dr)。

加藤隆志(東京スカパラダイスオーケストラ / G) そうそう。僕らは普段作品を作るときもゲストボーカルの方をお招きすることが多いんですけど、「TOKYO SKA JAM」はもう少し自由にセッションするような感覚で臨んでます。この番組を通してはじめましてのボーカルの方にも出会えたりするので、毎回すごく楽しみなんです。続編の「TOKYO SKA JAM 9+」になってからは、さらにパワーアップした感覚で楽しんでいます。

──スカパラの皆さんが迎えるゲストは多彩で、番組ならではのコラボレーションが観られるのが大きな魅力になっていますよね。

加藤 歌のうまさだけじゃなく、アーティストとしての輝きや面白さが強い方々とご一緒できるのはすごく楽しみなんです。僕たちから曲を提案させていただいて「この曲歌っていただけるかな……?」みたいなドキドキ感もありつつですね。

茂木 そうだね。ゲストの方とどの曲を演奏するのかは、常にメンバー間で話し合いをしています。王道もアリだし、まさかの選曲もアリだしという中で、どんな曲を選ぶのがベストかをすごく丁寧に考えていますね。

加藤 大木くんは以前僕らのトリビュート盤(2019年リリース「楽園十三景」)に参加してくれて、そこで歌ってくれた「追憶のライラック」を番組で一緒に演奏できたのが感無量でした。

大木伸夫(ACIDMAN / Vo, G) 僕も単純にうれしかったです。スカパラの皆さんとは17、18年くらいの長い付き合いなんですけど、僕にとってはタイミングごとに力をくれる、大尊敬している先輩なので。

やりましょう、ノブパラダイスオーケストラ

──ライブ収録はいかがでしたか?

大木 僕は普段ギターボーカルで歌うので、ハンドマイクはほとんど持たないんです。観ている方にそこの違和感はあるかもしれないけど、すごく楽しかったです。こんなことをプロフェッショナルな皆さんに言うのも悪いんですが、めちゃくちゃ演奏がうまいんですよ、スカパラ!

茂木加藤 あはははは!(笑)

大木 本当にうまい。僕らプロからしてもレベルが違うっていうくらいのテクニックを持っているから。歌う側にとってはものすごく歌いやすく、なんの緊張もしなくていい、本当に身を預けられるのでうれしかったです。

茂木 いやあ、大木くんに歌ってもらったときのクオリティですよ。僕はね、大木くんと新しいバンド始めたいなと思った。「この、息遣いの合ってる感じは何?」と思って。ドラマー的にはたまらないですよ。

大木 うれしい! やりましょう、ノブパラダイスオーケストラ。

茂木加藤 あはははは!(笑)

加藤 いや、欣ちゃんの「一緒にバンドやりたい」っていう感想はすごく面白いなと思った。僕も、ギターを置いたボーカリストとしての大木くんの魅力を演奏しながら再確認できた、フィーチャーできたことがすごくうれしかったんですよ。自分はACIDMANの音楽性がもともと好きで、大木くんのことは知り合う前から気にしていた存在で。マスロックをベースにしたサウンドで日本武道館やさいたまスーパーアリーナのような大きなスケールをエンタテインメントできるバンドって、世界的に見てもそういないと思うんです。ACIDMANだけの発明がないと、そういうふうにはならないから。本当にリスペクトに値するバンドだと思うので、この番組でご一緒できたのはうれしかった。また当日大木くんの声を聴いて、歌のクオリティを感じて、すっごい仕上げてきてくれているのもわかりました。

大木 あはは。そうですね、準備して行きました。

「今特等席ですごいもの観ちゃった」と
感じてくれるのが何よりの喜び

──スカパラと大木さんのコラボで披露された「追憶のライラック」は、この番組のためだけのスペシャルなアレンジが施されていたのも印象的でした。あのアレンジは、大木さんを迎えるにあたってスカパラの皆さんが準備したのでしょうか?

茂木 ACIDMANがトリビュート盤に参加してくれたときのアレンジとオリジナルのアレンジが混ざっていて。「『TOKYO SKA JAM 9+』だけでしか味わえないものを毎回作っていきたいね」ってことは僕らにとっての命題でもあったし、めちゃくちゃうまくいったんじゃない? 視聴者の人も観て、聴いて驚きがあったんじゃないかな。

加藤 そうだね。

茂木 番組を観てくれている人が「ああ、今特等席ですごいもの観ちゃった」と感じてくれるのが何よりの喜びだしね。特にこの1年はコロナ禍にあって、ライブの現場で起きる何かを感じる機会が圧倒的に少なかったから。その場所でしか起き得ない化学反応を僕らは感じてほしかったので、うれしかったですね。

大木 リハーサルで、皆さんが「(アレンジを)どうしようか」と作業しているわけですよ。その場で加藤さんが、トリビュート盤で僕が弾いたイントロのギターフレーズを弾いたので「あれ、もしかしたら?」と思っていたら、僕らがカバーしたバージョンのアレンジが見事に混ざっていて。で、欣ちゃんが「後半倍テンにしない?」って提案したんですよね?

茂木 うんうん。

大木 当たり前だとは思いますが、もう阿吽の呼吸。まさに化学反応でアレンジを変えていくんですよ。そこにはもう……言葉にできない感動が存在していました。カバーバージョンのアレンジからオリジナルアレンジに移り変わる瞬間は、本番でも感動しましたね。鳥肌が立ちました。

大木伸夫(ACIDMAN / Vo, G)

加藤 あのオープニングのギター、すごい難しくてさ。

大木 いや、すごいサラッと弾いてましたよ。やっぱり加藤さんてうまいんだなあと思って。

加藤 いや、サラッとやってない!(笑) すごいテクニックですよ。スリーピースバンドのギタリストって素晴らしいんで……。

大木 こうやっていつも褒めてくれるんです、加藤さん。谷中さんも褒めてくれるんです。なのにゲストボーカルに一度も呼んでくれない! これ、15年くらい言い続けてますから。

茂木加藤 あはははは!(笑)

大木 おかしくないですか?と。一時期スカパラ嫌いでしたもん(笑)。2秒くらいの曲でも呼んでくださいよ。なんでもやりますんで。

茂木 2秒!

加藤 いや、タイミングですよ。スカパラは30年、ACIDMANは20年音楽シーンをサバイブしてきて、それだけの実力は蓄積しているはずだし、然るべきときに「来た!」っていうタイミングがあると思う。

大木 この言葉、載せておいてください。お願いしますね? 今、あなたの目を見て言いました。

──わかりました(笑)。

大木 言質取りましたからね。