ナタリー PowerPush - ティーナ・カリーナ
西弁ラブソング第2弾 「あかん」から見る恋愛傾向
いつかは幸せな恋愛ソングを歌いたい
──さらに込み入った話になりますが、結婚観についてはいかがですか?
最近周りの友達がどんどん結婚して、ちょっと前に弟にも先を越されました(笑)。まあいつかはしたいと思うんですけど、私もようやく歌手という夢を手にしたところなので。一歩ずつ進んでいきながら、まだ先でもええかなとは思います。でも結婚して、何を置いても自分を一番に思ってくれる存在がいるっていうのはすごく安心感があるんだろうなって。しかもそれが永遠のものになるって本当にすごいことだと思います。
──もしそういう人が現れたら、音楽も変わってくるんでしょうか……。
変わると思いますね。今は「大丈夫か?」って心配されるような歌が多いですけど(笑)、いつかは幸せな恋愛ソングを歌いたい。実はこういう一面もあるんですっていうのを、これから見せていきたいですね(笑)。
──その時々の自分のモードが、けっこうわかりやすく曲に出るタイプですか?
そうですね。この前、今まで書きためた曲を聴いてたんですけど、この時期はけっこう悩んでたなーとか、すごい前向きやったなーっていうのがどんどん思い返されて。曲が日記代わりというか、作った当時にタイムスリップできる感覚がすごく面白いです。だから私の曲に触れてくれた方々にも「この曲を聴いてたときはこうやった」とか、曲で当時の気分に浸ってもらえたらうれしいなって。誰かの人生の一場面に寄り添えるような曲をこれからも作っていきたいですね。
ラジオの「アカン恋愛相談室」はすごく楽しい
──現時点で、すでにそういうリスナーの声をもらったことってあるんですか?
神戸でライブをしたとき、「この曲(「あんた」)、彼氏と別れたときに聴いて……」って高校生の子が言ってきてくれました。しかも「今は新しい彼氏ができてん。この曲のおかげでがんばれてん」って。私が「あんた」を出してからの短期間でこの子は一度失恋して新たな彼氏ができたんやーと思うと、なんか素直にええなーって(笑)。誰かの人生の中で思い出と曲がセットになっていくのも素敵なことやなって思います。
──ちなみに、「あんた」をリリースしてから恋愛相談が多くなったりしました?(笑)
4月からJFN系12局で始まった「ティーナ・カリーナの『しゃべリーナ!かたリーナ!聞いてミーナ!』」っていうレギュラーラジオの話になるんですけど、その中で「アカン恋愛相談室」っていうコーナーをやってるんです。そこにはいろんな恋愛相談が送られてきて、え!?って思うものから、わかるーって共感できるものまで本当に十人十色。それにあたしが「あかん!!」って言うのがお約束なんですけど(笑)。
──中でも印象的だった相談は?
浮気をされて、問い詰めたら実はさらに浮気相手がいて3股かけられてたっていう話。相談者は彼氏のことがすごく好きだから信じて待ちたいっていうことやったんですけど、それはもう「あかーん!!」って言いましたよ(笑)。でも、それだけ好きになれる相手がいるのは素晴らしいことやし、私は「彼も大事にしつつ、周りにも男性はたくさんいますよ」っていう感じのアドバイスをしました。なんのこっちゃないアドバイスですけど、そうやって相談を送ってくださるのはうれしいし、ラジオでおしゃべりするのも大好きなので、今は本当に楽しくやらせてもらってます。
収録曲
- あかん
- 夏の魔法
- 最後のラブソング
- あかん(Instrumental)
ティーナ・カリーナ
大阪府池田市出身の女性シンガーソングライター。大学時代より音楽活動を始め、卒業後は大阪市の阪急百貨店で販売員をしながら楽曲制作やライブ活動を行う。2011年春、プロデビューを目指して約50社にデモテープを送付。その中の1社、エドワード・エンターテインメントとの契約が決定し、活動拠点を同社の所在地である仙台に移す。2012年9月、ミニアルバム「ティーナ・カリーナ」でメジャーデビュー。この中の収録曲「あんた」は女性の気持ちを関西弁で歌ったラブソングとして大きな注目を集め、10月に急遽シングルカットされた。同年、「第54回 輝く!日本レコード大賞」で新人賞を受賞。2013年3月には「あんた」が読売テレビ開局55年記念ドラマ「泣いたらアカンで通天閣」の主題歌に起用され、主人公の同僚役でドラマ出演も果たす。同年5月29日に2ndシングル「あかん」をリリース。