ダンサーの血が騒ぎました
──「IKITAI DISCO」は先日の対バンライブで初披露されました。お客さんの反応はどうでした?
石毛 よかったと思います。初めて演奏したので「間違えないようにがんばろう」というのもあったんですけど(笑)、初披露とは思えないくらい盛り上がって。
HIROKI 「楽しくなりすぎて、段取りを忘れないようにしよう」と心がけてステージに上がったんですけど、お客さんを目の前にして、あんなに盛り上がるといろいろ飛んじゃいました。
NAOTO 僕もライブでミスる自信があったので、その場で思いつたことをやろう決めてたんですよ。立ち位置的にはノブ(岡本伸明 / the telephones)と一緒に楽しむくらいがいいのかなと。演奏はちょっと「ごめんなさい」な部分がありましたが、めちゃくちゃ楽しかったです。
石毛 NAOTOはMCもやってくれたしね。
NAOTO 今年、最初で最後のMCです。
石毛 普段はしゃべらないし、ステージにマイクも立ってないんでしょ?
NAOTO そう。高校生の頃はライブでしゃべってたんだけどね。
HIROKI 何十年前の話だよ(笑)。
石毛 NAOTO、普段はよくしゃべるから、ステージとのギャップがすごいんだよね。
NAOTO ははは。あの日はリラックスしてたし、雰囲気もよかったからしゃべっちゃったよね。あとはやっぱり、直前までthe telephonesのライブを観ていて、テンションも上がってたし。
石毛 本当ですか? よかった。
──「IKITAI DISCO」はミュージックビデオも制作されました。撮影はどうでしたか?
石毛 「ディスコ星を目指す宇宙船の中」というコンセプトだったんですけど、HIROKIとNAOTOにはかなりムチャぶりもさせてもらって。申し訳ない気持ちでいっぱいです。
HIROKI いいんだよ(笑)。友達同士でワチャワチャしてるうちに撮影が終わってました。
石毛 ソロのダンスの撮影もあって、最初に撮ったのがNAOTOだったんです。
NAOTO いやあ、僕の中のダンサーの血が騒ぎましたね(笑)。
──「THIS IS A DISCO CALL!!!」にはthe telephonesの単独曲「SAITAMA DANCE MIRROR BALLERS!!! 2」も収録されています。
石毛 豪華なゲストを迎えているので、普段通りにやっても弱いかなと思って。あえて“DISCO”を使わず、、地元埼玉の曲にしました。HIROKIとNAOTOには「これが海のない街の音楽か」という感じで聴いてほしいです。沖縄と真逆ですからね。
フェスに出るようになって出会えた仲間
──改めて両バンドの現状についても聞かせてください。the telephonesは今年で結成20周年。先ほども話に上がってましたが、新しい体制になり、いろいろなトライを重ねている最中だと思いますが、今の状態をどう捉えていますか?
石毛 メンバーが抜けて大変だったんですけど、サポートのベースを入れるのではなくて、新しい形を作っていくことを選択しました。最初は試行錯誤してましたが、さっきも言ったようにフロアライクに特化して、細かいことを考えず「とりあえず踊らせたら勝ち」という方向に振り切ってからはうまくいき始めている。これをもっと定着させていきたいですね。
──そしてORANGE RANGEも結成25周年で精力的に活動していますよね。また「イケナイ太陽」のリバイバルヒットや19年ぶりの紅白出演も話題を集めました。
HIROKI 自分たちとしては何かを変えているつもりはないんですけどね。今のORANGE RANGEのチームに若い人たちがいて、その人たちの意見を落とし込みながらやってるというか。バンド内だけだと、おじさんの発想しか出てこないんで。
石毛 わかる。
HIROKI 以前は自分たちの好みを曲げられないこともあったんだけど、今は外からの意見も楽しめるようになった。昔に比べたらちょっとは余裕があるのかもしれないですね。20代前半くらいの人たちの意見は斬新だし、面白いんですよ。
石毛 めちゃくちゃ大事だよね、それは。40歳を超えると「これってこうだよね」って勝手に決めつけることが増える気がするんです。今までやってきて成功している方程式みたいなものを捨てられない。それを壊してくれる意見はすごく好きですね。
──NAOTOさんは現在のORANGE RANGEについて、どう思っていますか?
NAOTO 25年続けてこれたことに対して実感がなくて。僕らは運がいいというか、ここまでいい感じで楽しくやってきたんですけど、だからと言って振り返っても覚えていることはそんなにない。「何が楽しかった?」と聞かれても「なんだろうね」っていう感じ。不思議です。30周年を迎えたときも、こんな感じなんでしょうね。
石毛・HIROKI (笑)。
NAOTO でも、そうやって忘れるからいいのかもしれないです。「記憶を消して、もう一度観たい映画は?」みたいな話がありますけど、僕は性格的に忘れっぽいので、何をしていても新鮮味を感じながらやれる。言ってること、わかるかな?
石毛 わかる。単純に昔のことを忘れてそのときどきを楽しんでいる感じというか。
NAOTO そうそう。だから同じ失敗もするんだけどね。いいんだか悪いんだか(笑)。
HIROKI ORANGE RANGEはいつも目の前のことしか考えてなかったですからね。これから先もこんな感じなんだろうなって思うし。だけど、長く続けると勝手に箔が付いたりするんですよ。「さすがキャリアの渋みが」と褒めてもらえるし(笑)、何事も続けていれば形になるんだなと実感しています。
──とはいえ、ORANGE RANGEにもいろんなターニングポイントがあったと思いますけどね。デビュー直後はお茶の間の人気バンドでしたが、その後はバンドシーンでしっかり存在感を示して。それがなければ、the telephonesとの出会いもなかったかも。
HIROKI うん、それはありますね。対バンとかフェスに出るようになって、そこで知った音楽もあるし、出会った友達もたくさんいるので。
石毛 確かに「ORANGE RANGE、フェスとか出るんだ」と思った記憶がありますね、当時は。
HIROKI わりと最初は孤独だったからね、友達もいなくて。音楽を続ける中で、いろんな出会いがあったし、the telephonesもそうですけど、並走してくれるバンドがいるのは心強いです。
石毛 こちらこそ。
テレフォンズの未来はノブと誠治にかかってる
──石毛さんも、バンドを続けることのモチベーションも変化しているんでしょうか?
石毛 そうですね……。今はもうメンバーの幸せのことだけを考えていますね。
──メンバーの幸せ!
石毛 (笑)。バンドって究極、そういうことじゃないかと思うんですよ。20年も続けてくると、もはや自分の家族よりも、メンバーと一緒にいる時間のほうが長くなりつつある。メンバーのポンテンシャルはまだまだあると思っているし、2人を生かせるような曲が作れたらいいなと。これも言語化するのは難しいけど、うちのメンバーはいい意味でミュージシャンっぽくないというか。キャラ立ちしていることがテレフォンズにとってかなり強い影響を与えているので、そっちを伸ばしていくことでもっと面白いバンドになれるんじゃないかと思ってるんです。
NAOTO それはね、その通りだと思います。
石毛 ありがとう(笑)。自分のことで言うと、ずっとやってるハイトーンのボーカルがこれからどうなっていくかにも興味がある。ORANGE RANGEともまたいろいろやれたらいいですよね。「IKITAI DISCO」のパート2も作りたいし。
HIROKI 作りたいね。この前も石毛と話してたんですけど、映画でも何でも“2”のほうが名作、大作が多いですから。「IKITAI DISCO」という一緒にやれる曲ができたので、今後の対バンも楽しみです。
NAOTO うん。さっき石毛が言ったように、the telephonesの未来はノブと誠治くん(松本誠治)にかかってますから。これはみんなの共通意見だと思う。2人の成長を期待しているし、今後の楽しみでもあります。
HIROKI どんな立場やねん(笑)。
石毛 でも、本当にそうだよ。頼むよ(笑)。
NAOTO 彼らはやってくれるでしょう!
──the telephonesは、5月31日に東京・Zepp Shinjuku(TOKYO)で「SUPER DISCO HITS!!! -20周年ファイナルだよ、全員集合-」の開催を控えています。ここにはHIROKIさんとNAOTOさんも出演されますね。
石毛 はい。2人はもちろん、「THIS IS A DISCO CALL!!!」に参加してくれた人たちもたくさん出てくれるお祭りです。このライブに全力で挑むので、ぜひ遊びに来てほしいです。
HIROKI 先日の渋谷CLUB QUATTROのツーマンであの盛り上がりなんだから、Zepp Shinjuku(TOKYO)はどうなることやら。さまざまなゲストとのコラボ曲を生で聴けるのも楽しみだし、the telephonesのカッコよく言えば生き様、これまでの集大成のライブが観れるのかと思うとワクワクします。「IKITAI DISCO」もみんなに楽しんでもらえるように、がんばります。がんばるって感じじゃないけど(笑)。
──もちろん「IKITAI DISCO」も聴けるでしょうし、ほかにもさまざまなコラボが楽しめる特別な日になりそうですね。
石毛 20周年最後の日なので、このステージ上ですべてを出し切る覚悟でやります。俺たちのためにこれだけのゲストが集まってくれるので、観に来てくれるお客さんをガッカリさせない期待に応える夜にします。昔から観てる人も最近来れてない人も最近知った人も全員集合してほしい。ライブのタイトルにはそういう意味も入っています。あとこの日を境にあまりライブでやらなくなる曲もあるかもしれない……。とにかくthe telephonesの「DISCOを言い続けた20年」を祝いに来てください!!
「IKITAI DISCO」MVメイキングギャラリー
the telephones 公演情報
SUPER DISCO HITS!!! -20周年ファイナルだよ、全員集合-
2026年5月31日(日)東京都 Zepp Shinjuku(TOKYO)
<出演者>
the telephones
スペシャルゲスト:4s4ki / アユニ・D(PEDRO) / イチロック(SPARK!!SOUND!!SHOW!!) / さかしたひかる(ドミコ) / しのだりょうすけ(トップシークレットマン) / 菅原卓郎(9mm Parabellum Bullet) / ハヤシヒロユキ(POLYSICS) / HIROKI、NAOTO(ORANGE RANGE) / ROY(THE BAWDIES) / and more
プロフィール
the telephones(ザ・テレフォンズ)
2005年に埼玉県北浦和にて結成されたロックバンド。石毛輝(Vo, G, Syn)、岡本伸明(Syn, Cowbell, Shriek, Cho)、松本誠治(Dr, Cho)からなる。ポストパンク / ニューウェイブにも通じるダンスロックサウンドで各地のフェスを席巻し、2009年7月にアルバム「DANCE FLOOR MONSTERS」でメジャーデビューを果たした。その後もコンスタントに新作をリリースし、2013年9月にはPOLYSICSと合同で初のヨーロッパツアーを敢行するなど、ワールドワイドに活動を展開している。2024年11月に「LV99勇者」、12月に「Zan“讚”」と、台湾のポップパンクバンドPAPUN BANDとのコラボ曲をリリースした。2025年1月から2月にかけて対バンツアー「PAPUN BAND×the telephones Presents LV1 to LV99 Tour -GAME START-」を開催。2026年4月にコラボアルバム「THIS IS A DISCO CALL!!!」をリリースし、5月には東京・Zepp Shinjuku(TOKYO)にて「SUPER DISCO HITS!!! -20周年ファイナルだよ、全員集合-」を開催し、結成20周年を締めくくる。
ORANGE RANGE(オレンジレンジ)
沖縄出身・在住の5人組バンド。2001年に結成し、地元・沖縄にある米軍のライブハウスを中心に活動を始める。2002年にミニアルバム「オレンジボール」をインディーズから発表。以後、沖縄以外でのライブも頻繁に行うようになり、2003年にシングル「キリキリマイ」でメジャーデビューを果たす。続く2ndシングル「上海ハニー」がオリコン週間ランキング5位を記録。その後も「ロコローション」「花」「ラヴ・パレード」「キズナ」など、数々のヒットを飛ばす。2024年はインディーズデビュー記念日の2月22日に「Zombie」を、9月に「三線Punk」を配信リリース。2025年には「イケナイ太陽」がリバイバルヒットし、同年末に19年ぶりに「NHK紅白歌合戦」に出場した。2026年8月から2027年3月にかけて36公演からなる結成25周年を記念したホールツアー「ORANGE RANGE LIVE TOUR 026-027」を行う。




