「#ゆーふらいと」が今につながる道をくれた

──「#ゆーふらいとⅡ」はまさに等身大の由芙さん自身を描いた曲なんですね。

寺嶋　この曲がこれからの自分を引っ張ってくれる気がします。「#ゆーふらいと」のときもそうだったんですよ。あのCDを出したときは今後ソロアイドルとしてやっていくことが決まってたわけじゃなく、例えば別のグループに入るとかオーディションを受けるとか、そういう生活が待ってると思ってて。スタッフさんに「この曲からソロ活動を始めますよ」と言われたわけじゃなく、とりあえずお試しでリリースした感じ。でも「#ゆーふらいと」が好評だったから次の道が見えて、そのおかげで今ここにいられるんです。

夢眠　知らなかった。責任重大じゃん。怖っ！（笑）

寺嶋　そして今回「#ゆーふらいとⅡ」をもらったことによってまた新しい道が見えて、東名阪や最北南端のヲタクたちに会いに行くツアーをやることになったしね。

夢眠　由芙ちゃんはゆるキャラと仲良しだからどの土地に行っても友達がいて、こんなに全都道府県が受け入れてくれるアイドルはいないですからね（笑）。だから歌詞に「東・名・阪」とか「最・北・南・端」って入れてみたんです。

──今回行われるツアーは会場がユニークですよね。

寺嶋　やっぱりそう思います？（笑）

──東京は雷5656会館、名古屋は大須演芸場、神戸は月世界と、あまりアイドルがライブをやらない会場です。

寺嶋　座席がある場所でやりたくて。全年齢型というか、全国各地のヲタクが友達とか親御さん、お子さんを連れて観に来られるようなライブになったらいいなと思ってるんです。ヲタクには「俺が推してる寺嶋由芙はこんなだぜ」って自慢してほしいし、私はみんなにお礼を言いに行きたいし。

「悩んでます」を見せても楽しくない

──由芙さんとねむさんはお互いを見ていて、似ていると感じるところはありますか？

夢眠　なんだろ、サンリオが好きなところとか？

寺嶋　サンリオもゆるキャラも好きだし、あとはたぶんヲタクが好き？

夢眠　それはあるかも（笑）。私も由芙ちゃんもヲタクのことがすごく好き。由芙ちゃんを見てると「自分のヲタクと一緒に歩んでいくぞ」みたいな意志を感じるし、そこは近いかもしれない。

寺嶋　そこ大事にしてる感じはあります、私たち。

夢眠　あとヲタク目線で言うと、由芙ちゃんがいつも健やかなのがすごくいいと思うんですよね。例えば実家の親を安心させるには自分自身が元気でやってるのが一番だし、だからアイドルも鬱々としてるより幸せそうにしてるほうがいい。ちょうどいい距離感を保って、アイドルもヲタクもそれぞれ健やかに暮らしてライブのときは一緒に楽しもうな！みたいなスタンスというか。

寺嶋　うん、それを目指してるつもり。鬱々としてるほうが心配してもらえるんだけど。

夢眠　アイドルが病んでると「俺が行かないとダメだ」みたいになって人気は出るんだよね。

寺嶋　そうなの。でも自分の全部を見せられるわけじゃないのに「悩んでます」みたいなとこだけ見せても、みんなを消耗させるだけだと思うし自分も別に楽しくないから。だって自分が小学生のときにモーニング娘。やミニモニ。のことを心配した記憶はなくて、それがアイドルだと思うんですよ。私もそういう存在でいたいんです。

「チームゆっふぃー」への道

夢眠　目標とかは言うようにしてるの？

寺嶋　あんまり言ってない。ソロだから私が言ったことがすべてになっちゃうわけですよ。

夢眠　あー、「ねむがまた勝手になんか言ってるわ」じゃないということね。

寺嶋　そう、「でんぱ組.incとして武道館目指します！」みたいのとは受け取られ方が少し違ってくるから。

夢眠　じゃあなんかグループ名があるといいのかな。

寺嶋　実は今それを考えてて。

夢眠　そうなの!?

寺嶋　1人なんだけど、例えばT.M.Revolutionみたいに、ソロプロジェクト的な見え方も面白いかなって。「チームゆっふぃー」みたいな？あとはゆるキャラのテーマソングを歌うユニットを組むとかそういうのを進めていきたくて。もしかしたらどこかのユニットに加入したりとかもあるかもしれない。向いてないから期間限定くらいがいいんですけど。