音楽ナタリー Power Push - 天才バンド
やついいちろうと迫る「Sundayカミデとは何者なのか?」
Sundayカミデ
前髪パッツン、触覚カチューシャ、赤ランドセルの時代
──Sundayさんは学生時代ずっとヤンキーだったんですか?
Sunday 中学のときはそんな感じでしたね。中3のときは近隣の中学の悪いやつを取り締まる役をやってました。
──自警団みたいな?(笑)
Sunday そう、自警団ですね。ほかの学校の改造した制服を着てる子たちを呼び出して、めっちゃダサい毛玉だらけのジャージを投げつけて「なんでそんな制服着てんねん! 明日からこれ着とけボケ!」って叱って。
奇妙 かわいそう(笑)。
Sunday あと、検問もしてました。ヤンチャそうな子たちを止めて「はい、ちょっと待って。今からどこ行くねん?」って聞いたら、「塾に行く」って言うんで。「嘘つけー! 塾までついていくからな!」ってついていったら、「あ、ほんまに塾に行くやん」ってなって。
一同 (笑)。
Sunday 「ヤンキーみたいな格好してるけど、ちゃんと勉強していて偉いね! じゃあがんばって!」って見送って(笑)。そういう活動をしてましたね。
やつい 高校時代はどうだったんですか?
Sunday 高校はちょっと頭のいい学校にまぐれで入ってしまって。ヤンチャだったというのもあって、1年のときにいきなり留年したんです。このままではあかんということで、2回目の1年生の始業式のときに前髪をパッツンにして、頭に宇宙人みたいな触覚が生えたカチューシャをして、赤いランドセルで高校に通い出したんです。眉毛を剃ってたんで、休み時間にめっちゃ書き直したりして。オカマみたいなノリで行ったほうがみんな話しかけやすいかなと思って(笑)。
テシマ あはははは!(笑)
やつい 逆に話しかけづらいっていう(笑)。
Sunday そのときに自分のキャラ設定の礎ができましたね。
筋肉、日焼け、クロムハーツの時代
やつい ビーチバレーの選手だった時代もあるんですよね?(笑)
テシマ あの話だ(笑)。
Sunday ビーチバレーはハタチとか21歳くらいのときですね。挫折して音楽をやめていた時期があったんです。なぜかいきなり「ビーチバレーの選手に転向しよう!」と思って、体を鍛えて真っ黒に日焼けして、クロムハーツのネックレスをつけたりして。
やつい コロッケ兄やんじゃないですか(笑)。
Sunday 音楽をやめてブレブレだった時期でしたね(笑)。で、とあるビーチバレーの大会に出たら、たまたまテレビカメラが会場に入っていて。その大会の1回戦の相手が元・巨人の宮本(和知)さんのチームやったんです。試合には負けたんですけど、有名人の相手ということもあってインタビューを受けたときに「まあ、夏のいい思い出ができました」みたいなことを言って。あとでその映像を観たらめっちゃダサくて、「こんなやつ考えられへん!」と思って、もう1回ちゃんと音楽をやろうと(笑)。
やつい わけがわからない(笑)。
──それで組んだのはA.S.Pだったと。
Sunday そうなんですよ。
──昔の写真を見てたらいろんなキャラクターがありすぎて自分でも混乱するんじゃないですか?(笑)
Sunday たまによくわからなくなりますよね(笑)。
やつい 今が一番ナチュラルなんですか?
Sunday はい、これが一番ナチュラルです。
やつい よかった(笑)。それにしても、「プリマ」でも200回以上にわたってフリートークをして、視聴者の悩み相談に即興で面白く答えてるってすごいなと思う。「プリマ」はもう何年やってるんですか?
Sunday 5~6年ですね。
やつい そりゃトークも鍛えられますよね。それにとにかく学生時代の経験値がすごいから(笑)。Sundayさんには早くラジオをやってほしいですね。
小学生の頃「朝まで生テレビ!」の同じ回を100回くらい観てた
──Sundayさん自身も音楽活動のみならず、このトーク力を生かしてエンタテイナーとしてラジオやテレビにも進出したいと思ってるんですよね?
Sunday そうなんですよ。普通に言ったら引くようなエピソードでもしっかり説明したら面白い話になると思うんですよね。そのあたりはやついさんも含めて、テレビやラジオに出ている人たちを見て学んでます。僕、小学生のときから「オレたちひょうきん族」とかバラエティ番組はもちろん、「朝まで生テレビ!」を毎回録画して、同じ回を100回くらい観てたんですよ。議論のテーマとかはどうでもよくて、話す人のタイミングとか、仕切りのうまい下手とかを小学生から中学生時代にかけてチェックしていて。
やつい ミュージシャンのエピソードではないですよね(笑)。Sundayさんはね、タレントとしては歳をとったほうが売れると思うんですよ。リーダーしか似合わない人ですから。若い頃はなかなかリーダー的な立ち位置になれないじゃないですか。それは司会業でもそうで。でも、そろそろ感覚に年齢が追いついてきたんじゃないですか? これからもっとこの軍団で上がっていくような気がする。
Sunday 軍団って(笑)。
やつい Sundayさんの周りには面白いキャラの人がいっぱいいるけど、その人の説明がないとその面白さがわからないんですよね。でも、Sundayさんが説明するとその面白さがよくわかる。
Sunday でも、やついさんもそういうところがありますよね。
やつい 僕もそう。だから僕も50歳からだと思ってます(笑)。
Sunday エレキコミックがやってるコントって、前情報なしで観ても、やついさんがめっちゃ仕切ってるんやろうなと感じることが頻繁にあって。そのあたりは自分と似てるなって思いますね。
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収録曲
- ロックジェネレーション
- Joy to the world!
- 好きだよ
- firefly
- ビューティフルグッバイ
- ダラダラ
- 琴平電鉄~君だけのライフ~
- ロックライダー
- THIS IS LOVE
<スタジオジャムセッション>
- FUNK YOU FUNK
- BLACK TAHITI GIRL
- CAT FOOD BLUES
- レッドホットチリ島
- SHIBUYA STRUT
- ONIGIRI
天才バンド ワンマンライブ
ヤクザも政治家もエリツィンもレーガンも毛沢東もキング牧師もロッケンロール!ツアー2015
- 2015年11月19日(木)
東京都 渋谷CLUB QUATTRO - 2015年11月27日(金)
愛知県 名古屋CLUB QUATTRO - 2015年12月4日(金)
宮城県 仙台MACANA - 2015年12月12日(土)
大阪府 梅田CLUB QUATTRO
天才バンド(テンサイバンド)
奇妙礼太郎トラベルスイング楽団の奇妙礼太郎(Vo, G)とテシマコージ(Dr)、ワンダフルボーイズのSundayカミデ(Cho, Piano)からなる3人組ロックバンド。「Sundayカミデが作った曲だけでアルバムを作る」という奇妙の提案をきっかけに2013年に始動し、「君が誰かの彼女になりくさっても」などのワンダフルボーイズのカバーを中心にした1stアルバム「アインとシュタイン」を2014年4月にリリースした。その後、精力的なライブ活動を続けてファンを獲得。2015年11月に2ndアルバム「アリスとテレス」で、ワーナーミュージック・ジャパン内レーベルのunBORDEよりメジャーデビューした。
やついいちろう
お笑いコンビ・エレキコミックのボケ担当。芸人としての活動の一方で、DJとしても活躍しており「ROCK IN JAPAN FESTIVAL」「COUNTDOWN JAPAN」といったロックフェスに出演し、人気を博している。自身でもお笑いと音楽を融合させたフェス「YATSUI FESTIVAL!」を主催するほか、フェスと同時期に毎年ミックスCDも発表している。