安全地帯40周年 / 玉置浩二ソロ35周年記念特集「玉置浩二のここがすごい!」|5人のアーティストが語る唯一無二の魅力

安全地帯がデビュー40周年、玉置浩二がソロ活動35周年をそれぞれ迎えた。

去る7月には、それぞれの周年を記念したベストアルバムがリリースされ、またテレビ朝日系の音楽番組「関ジャム 完全燃SHOW」で玉置を特集した回が放送されるなど、ここに来て再び安全地帯 / 玉置浩二に大きな注目が寄せられている。玉置といえば、山下達郎が「日本でもっとも過小評価されているミュージシャン」という言葉で最大限の賛辞を送り、また今をときめく世界的プロデューサーJ.Y.Parkも、かねてより安全地帯への敬愛を公言するなど、“ミュージシャンズ・ミュージシャン”としても確固たる地位を築いており、その影響力は国内のみならず海外にも及んでいる。

何ゆえ玉置浩二の作り出す音楽は、そして彼の歌声は多くのアーティストを魅了してやまないのか? 唯一無二の魅力の根源を探るべく、音楽ナタリーでは5人のアーティストにアンケート取材を実施。「玉置浩二のここがすごい!」というテーマに答えてもらうとともに、それぞれに安全地帯 / 玉置の“推し曲”を挙げてもらった。

構成 / 望月哲

AI

「ひと声歌えば誰もがハーーーっとなる感じがありますよね」

AI

玉置浩二のここがすごい!

玉置さんのすごいとこ!? もうあの声、歌い方、リズム感、吐息がすごい!

ひと声歌えば誰もがハーーーっとなる感じがありますよね。

音源でもギター1本でも、そして一緒に歌わせていただいたことがありましたが、「Story」という自分の曲を歌っていただいたときに思いましたが、もう玉置さんの曲になっていました。あの曲は自分でも変えようがないくらい難しい曲と思っていましたが玉置さんの手にかかったらもう全然別の曲。感動しました。玉置さんのような素晴らしい歌声の方と歌うと自分が本当にちっぽけに感じます。あの感じになるには色々あったと思いますが本当にあの声は宝ですね。またいつか一緒に歌える日を楽しみにしています!!

安全地帯 推し曲

「ワインレッドの心」

この曲は小さい頃から親が聴いてて自然と大好きで育ちましたっw
そしてまさか玉置さんと歌えるなんて夢にも思ってませんでした!! 色んな意味で思い出の1曲です!!

玉置浩二 推し曲

「メロディー」

この曲は自分の青春時代にカラオケで歌いまくってましたが何度聴いてもいい曲!!
日本の名曲です。

プロフィール

AI(アイ)

1981年アメリカ・ロサンゼルス生まれ、鹿児島県育ちのシンガー。10代でLAに渡りゴスペルクワイアで歌、LA名門アートスクールでダンスを学ぶ。帰国後、2000年にメジャーデビュー。ソウルフルな歌唱力やリアルな言葉でつづられた歌詞で多くのリスナーを獲得する。2021年NHK連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」の主題歌「アルデバラン」をリリース。年末の「NHK紅白歌合戦」に4度目の出場を果たした。

大橋卓弥(スキマスイッチ)

「針の穴に糸を通すかのような、あの歌い方を真似できる人はいない」

大橋卓弥(スキマスイッチ)

玉置浩二のここがすごい!

玉置さんといえばリスナーはもちろん、アーティストからも絶賛されているあの歌声が何よりもすごいと思うのですが、僕個人的には歌がうまいのはもちろんですが、玉置さんの表現力はやっぱり唯一無二だなと思います。体からあふれ出る感情表現は誰にも真似できないと思います。そしてもう1つ、玉置さんの小さい声で歌う技術が本当にすごいと思います。
小さく細く、でも真っ直ぐ通る、まるで針の穴に糸を通すかのようなあの歌い方、なかなかできる人はいないと思います。あれだけ小さい声でもしっかりと歌えるからこそ、その反対のあの迫力ある声量がより際立っていると僕なりに分析しています。玉置さんは僕にとって憧れの、そして一番尊敬しているボーカリストです。

安全地帯 推し曲

「君がいないから」

この曲を初めて聴いた時、切ないメロディが呼んでいる通りの歌詞、そして玉置さんの歌の表現力で自然と涙が出ていました。
完全に歌が泣いている。こんな歌を僕も歌いたいです。

玉置浩二 推し曲

「明かりの灯るところへ」

僕の相方の常田真太郎の結婚式でお祝いにこの曲をピアノの弾き語りで歌いました。歌詞の内容も結婚式にぴったりだったし、とにかくものすごく好きな歌だったので。そしてその後何年も経って玉置浩二ショーに呼んで頂いた時に今度はシンタくんのピアノで玉置さんと一緒に歌わせて頂きました。なんかこんな風な未来に繋がるなんて、、、と僕らの中でさらに大切な1曲になりました。

プロフィール

大橋卓弥(オオハシタクヤ)

常田真太郎(Piano, Cho)との2人組ユニット、スキマスイッチのボーカリスト。2003年7月に「view」でデビューして以降、「奏(かなで)」「全力少年」などヒット曲を次々と生み出す。2008年にはスキマスイッチの活動と並行しながらソロ活動をスタート。これまでにソロ名義で3枚のシングルと1枚のアルバムをリリースしている。他アーティストへの楽曲提供のほか、2017年公開のアニメーション映画「SING/シング」でゴリラのジョニー役として声優を務めるなど幅広い活動を行っている。

岡野昭仁(ポルノグラフィティ)

「玉置さんの歌には人の本能に強く訴えかけるような力が宿っている」

岡野昭仁(ポルノグラフィティ)

玉置浩二のここがすごい!

凄いところと言われたら全てと答えるしかない。楽曲、歌詞、ピッチの良さ、リズム感、声量、表現、全てが圧倒的です。何よりも凄いのは玉置さんの歌には人の本能に強く訴えかけるような力が宿っていることです。某音楽番組で隣に海外で育った日本人女性歌手の方がいらっしゃいました。その方は日本のアーティストに疎く、玉置さんのことを存じ上げてなかったようでしたが、玉置さんのVTRでの歌唱を観て「何なのこの人の歌!」と驚愕した後、涙を流していました。その一瞬で人の心を揺らしてしまう凄さ。僕は玉置さんのフェイクを聴くと自然とどういう感情で流れたかわからない涙が流れてしまいます。歌詞のある曲でそのワードや形容詞を玉置さんの歌唱力で聴くと、脳内に景色や様々な感情が浮かび感動し涙することはまだ理解はできるのですが、フェイクを聴くとそれとは違う温度のぬくい涙が滲み出てくる。きっと玉置さんはそのフェイクでは言葉にできない人の魂というものを歌っているのだと思います。だから受け取る側の魂を揺さぶってしまう。一度玉置さんと酒席を共にさせて頂いたとき、赤ワインを飲みながら、「ワインレッドの心」を一緒に歌わせて頂きました。玉置さんが歌いだしたとき、フローリングを這うようにぶ厚い低音が波のように広がっていく瞬間は一生忘れられません。

安全地帯 推し曲

「夏の終りのハーモニー / 井上陽水・安全地帯」

おふたりの歌の抑揚と押し引きの幅が凄すぎて、夏の終わりどころか宇宙の果てまで連れられていくことをもイメージしてしまう曲です。

玉置浩二 推し曲

「田園」

番組で一緒に歌わせて頂きました。歌って改めて感じました。全ての人をポジティブにさせる人生の応援歌。玉置さんはきっとこの曲を歌うとき、自身の背後に色々なものを背負って、そして引き連れて歌っていると思います。

プロフィール

岡野昭仁(オカノアキヒト)

広島出身のロックバンド、ポルノグラフィティのボーカル。1999年9月にシングル「アポロ」でメジャーデビューし、2000年のシングル「ミュージック・アワー」が「ポカリスエット」のCMソングに使用され大ヒットを記録。続く「サウダージ」は初のミリオンセールスとなり、その後も「アゲハ蝶」「メリッサ」「ハネウマライダー」「オー!リバル」などヒット曲を発表。2019年9月にはデビュー20周年を迎え、同月に自身2度目となる東京ドーム公演「20th Anniversary Special LIVE “NIPPONロマンスポルノ'19 ~神vs神~”」を2日間開催し、10万人を動員。ソロプロジェクトとして、2022年6月にはKing Gnuの井口理とコラボし、楽曲「MELODY(prod.by BREIMEN)」をリリースした。8月にポルノグラフィティとして、約5年ぶりとなるニューアルバム「暁」をリリースし、9月から全国25カ所29公演にわたるツアー「18thライヴサーキット“暁”」を開催する。

曽我部恵一

「歌が身体表現の最高峰だと、玉置さんの歌は教えてくれます」

曽我部恵一

玉置浩二のここがすごい!

玉置さんの歌は玉置さんの生きるエキスがすべて出ていて、とんでもなく美味かつ濃厚。歌が身体表現の最高峰だと、玉置さんの歌は教えてくれます。
彼の歌に触れるたびに、歌うことの素晴らしさはもちろん、儚さ、難しさ、危険さ、そしてそのかけがえのなさを思う。

個人的には、93年のアルバム「カリント工場の煙突の上に」を愛してやまない。生きることと歌うことが奇跡的な美しさで出会い、再生の力を生むとんでもない作品。

大御所の方ほど安定感や安心感を与えてくれるが、玉置さんが出てくるとピリッとした緊張感が走るのは、今も変わらないところだと思う。とにかく玉置浩二さんにはまだまだ伝説を作り続けてほしい。ギリギリのところで歌われる「かあさんの歌」を聴かせてください。

安全地帯 推し曲

「ワインレッドの心」

中学生のときに聴いて、こんな恋がわかる大人になりたいと思った。しかし実際大人になっても、手の届かぬ場所にある歌。

玉置浩二 推し曲

「田園」

名曲とは、すべてのバランスが美しく、あらかじめそこに存在したようなナチュラルさを持つが、この曲は逆にいびつで、何かに抗いながら疾走する異形の名曲。

プロフィール

曽我部恵一(ソカベケイイチ)

1971年生まれ、香川県出身。1990年代からサニーデイ・サービスの中心人物として活躍。フォーキーでポップなサウンドとパワフルなロックナンバーが多くの音楽ファンから愛され続けている。2001年からはソロアーティストとしても活動を開始。客演やプロデュースワークなども多数行っている。最新作はサニーデイ・サービス「冷し中華 EP」、曽我部恵一「ビリーバーズ - Original Sound Track」。

水野良樹(いきものがかり)

「このメロディはこう生まれてくるべきだったんだと思わせる、どうしようもない自然さ」

水野良樹(いきものがかり)

玉置浩二のここがすごい!

楽曲で言えば「カリント工場の煙突の上に」から「じれったい」まで、乱暴に言ってしまえば、陰から陽まで、軟から硬まで、静から動まで、ありとあらゆるバリエーションをつくれる幅の広さ。それらが職人の器用さや巧みさみたいな、技術の開陳で終わっていないこと。「うまい」とか「すごい」とかいう言葉が出てくる前に、「ああ」って声を漏らして、いい曲だなということだけに聴き手が集中できる、聴き手の感動そのものにだけに触れてくれる楽曲をつくれること。どんな瞬間でも、どんな楽曲でも、このメロディはこう生まれてくるべきだったんだと思わせる、どうしようもない自然さ。そして、そのすばらしい楽曲たちを、余裕をもって包み込んで、圧倒的に制してしまう、歌声。あんなひと、いないですよ。

安全地帯 推し曲

「あの頃へ」

玉置さんと松井五郎さん。黄金コンビの、ひとつの極地みたいな歌なのかなと。言葉とメロディが渾然一体となっていて、たとえ日本語がわからない外国の方が聴いても、心に何かの映像を思い浮かべると思います。

玉置浩二 推し曲

「All I Do」

冒頭の「All I Do」でたったの3音なんですけれど、その3音だけで、もう一瞬で心をつかまれちゃう。感動まで3音。

プロフィール

水野良樹(ミズノヨシキ)

1982年生まれ。神奈川県出身。1999年に、いきものがかりを結成。2006年に「SAKURA」でメジャーデビュー。作詞作曲を担当した代表曲に「ありがとう」「YELL」「じょいふる」「風が吹いている」などがある。グループの活動と並行して、ソングライターとして国内外を問わず多くのアーティストに楽曲提供を行う。2019年には実験的プロジェクト「HIROBA」を立ち上げ、さまざまな作品を発表している。2022年には清志まれ名義の「幸せのままで、死んでくれ」で小説家デビューを果たす。

玉置浩二 ツアー情報

玉置浩二 Concert Tour 2022 故郷楽団 35th ANNIVERSARY ~星路(みち)~(※終了分は割愛)

  • 2022年8月20日(土)栃木県 宇都宮市文化会館
  • 2022年8月24日(水)新潟県 新潟県民会館
  • 2022年8月28日(日)長野県 ホクト文化ホール 大ホール
  • 2022年9月1日(木)北海道 旭川市民文化会館 大ホール
  • 2022年9月3日(土)北海道 札幌文化芸術劇場hitaru
  • 2022年9月4日(日)北海道 札幌文化芸術劇場hitaru
  • 2022年9月10日(土)大阪府 豊中市立文化芸術センター 大ホール
  • 2022年9月12日(月)愛知県 愛知県芸術劇場 大ホール
  • 2022年9月16日(金)熊本県 熊本城ホール メインホール
  • 2022年9月17日(土)福岡県 北九州ソレイユホール
  • 2022年9月23日(金・祝)神奈川県 横須賀芸術劇場
  • 2022年9月25日(日)埼玉県 川口総合文化センターリリア メインホール
  • 2022年9月29日(木)広島県 広島文化学園HBGホール
  • 2022年10月1日(土)広島県 ふくやま芸術文化ホール・リーデンローズ 大ホール
  • 2022年10月5日(水)群馬県 高崎芸術劇場
  • 2022年10月8日(土)福岡県 福岡サンパレス
  • 2022年10月10日(月・祝)静岡県 静岡市民文化会館 大ホール
  • 2022年10月14日(金)三重県 四日市市文化会館 第1ホール
  • 2022年10月19日(水)大阪府 フェニーチェ堺
  • 2022年10月20日(木)兵庫県 アクリエひめじ(姫路市文化コンベンションセンター)大ホール
  • 2022年10月24日(月)宮城県 仙台サンプラザホール
  • 2022年10月25日(火)山形県 やまぎん県民ホール(山形県総合文化芸術館)
  • 2022年10月31日(月)大阪府 フェスティバルホール
  • 2022年11月1日(火)大阪府 フェスティバルホール

安全地帯 ライブ情報

安全地帯 40th ANNIVERSARY CONCERT "Just Keep Going!"

  • 2022年11月22日(火)東京都 東京ガーデンシアター
  • 2022年11月23日(水・祝)東京都 東京ガーデンシアター
  • 2022年11月29日(火)東京都 東京ガーデンシアター
  • 2022年11月30日(水)東京都 東京ガーデンシアター

プロフィール

安全地帯(アンゼンチタイ)

玉置浩二(Vo, G)、矢萩渉(G)、武沢侑昂(G)、六土開正(B, Piano, Key)、田中裕二(Dr)からなるロックバンド。井上陽水のバックバンドを経て、1982年にシングル「萠黄色のスナップ/一度だけ」でデビュー。 翌1983年に「ワインレッドの心」が大ヒット。以降、「恋の予感」「悲しみにさよなら」などヒット曲を連発し、80年代の音楽シーンを席巻する。安全地帯デビュー35周年記念イヤーである2017年の5月には初のオールタイムベストアルバム「ALL TIME BEST」を発表。2019年11月には安全地帯として約30年ぶりのスタジアムライブ「安全地帯 IN 甲子園球場 さよならゲーム」を敢行、3万8000人を動員する。2022年7月にデビュー40周年を記念してベストアルバム「THE BEST ALBUM 40th ANNIVERSARY~あの頃へ~」をリリースした。11月3日には「レコードの日」参加作品として「安全地帯Ⅶ~夢の都」「安全地帯Ⅷ~太陽」「安全地帯Ⅺ ★STARTS★『またね…。』」「安全地帯Ⅻ」「安全地帯ⅩⅢ JUNK」という5枚のアルバムがアナログ化される。

玉置浩二(タマキコウジ)

1958年生まれ、北海道出身のシンガーソングライター / 俳優。1982年に安全地帯のボーカリストとしてシングル「萠黄色のスナップ/一度だけ」でデビュー。1993年からはソロ活動に専念し、1996年に自らが主演を務めたドラマの主題歌「田園」が大ヒットを記録、同年のNHK紅白歌合戦に出場を果たした。2012年には、オリジナルレーベル「SALTMODERATE」を発足。安全地帯とソロの活動を並行して行いながら、2014年に7年ぶりとなるソロアルバム「GOLD」、同じ時代を共有してきたアーティストの名曲を歌ったアルバム「群像の星」をリリースした。2020年の大晦日には第71回「NHK紅白歌合戦」に24年ぶりに出演。2022年7月にソロデビュー35周年を記念したベストアルバム「THE BEST ALBUM 35th ANNIVERSARY~メロディー~」をリリースした。11月3日には「レコードの日」参加作品として「CAFE JAPAN」「JUNK LAND」「OFFER MUSIC BOX」「GOLD」という4枚のアルバムがアナログ化される。