田原俊彦「好きになってしまいそうだよ」 PR

田原俊彦|トシちゃんが赤裸々に語るデビュー40周年を迎えた今

6月でデビュー40周年を迎えた田原俊彦が75枚目のシングル「好きになってしまいそうだよ」をリリースした。音楽ナタリーではシングルの発売を記念して6月上旬に田原へインタビューを実施。「ごめんよ涙」など代表曲を手がけた松井五郎と都志見隆によるタッグで完成した「好きになってしまいそうだよ」についてはもちろん、還暦目前の58歳という年齢になっても現役のエンタテイナーとしてステージに立ち、歌って踊り続ける理由を聞いた。

取材 / 臼杵成晃 文 / 清本千尋 撮影 / 映美

正直ライブはキツい

──4月開催の東京・NHKホール公演「TOSHIHIKO TAHARA 40TH ANNIVERSARY EVE ♥ 平成 LAST LIVE!」のオンエアを観させてもらいました。デビュー40周年を記念したこのコンサートは、初期のナンバーから最新曲、まだリリースされていない新曲まで、“トシちゃん”の歴史を凝縮したような内容でしたが、40年ってすごい年月ですよね。

そうですね。僕の中では「え、40年も経ったの?」という感覚なのが正直なところ。でもふと周りを見れば、音響さんも照明さんもみんな自分より一回り二回り若くてさ。それで「40年もやっていればそうなるよな……」と気付くんだよね。特にこの世界は、あんまり年齢を意識しないし、ほかの職種よりは若く見えたりする。自分でもいつまでもイキイキと若々しくいたいなっていう思いもありますから。まあでもこうして40年目を迎えることができてうれしいです。シングルだけでもう75枚も出しているので、40周年コンサートは大変でしたよ。2時間半の尺ではギュッと詰め込んでも24、5曲が限界だから。今年はアニバーサリーイヤーなので「これだ!」という曲を並べてみましたけど。

──それこそデビュー当時の曲も披露されていましたが、40周年を迎えた今でもダンスパフォーマンスがパワフルで驚きました。

田原俊彦

もうね、死にそうなのよ。ステージ上がりたくないの。本当に(笑)。

──(笑)。「ハアハア」と息を切らすところまで含めてのエンタテインメントみたいな感じで観られましたよ。

僕のコンサートは生歌で踊りまくるからね。もちろんバンドもそうなんですけど。バンドはもう20年も一緒にやっていますし、ダンサーも8、9年やっているチームで、それなりにまとまりはすごくあるんですけど、マンネリしないように常に緊張感を持ってやっています。でも正直ライブはキツいですね、年々ね。

──田原さんの年齢を考えたら、あのパフォーマンスをやるというのは相当なことですよね。

デビュー曲の「哀愁でいと」から始まって75枚シングルを出したけれど、たぶん8割くらい振り付けがあるんです。バラードは7、8曲しかない。だから曲を並べるたびに「キツいなあ」と思うし、「どこでMCを入れて怠けてやろうかな」とかばっかり考えています(笑)。あとはダンサーチームのコーナーを設けたりとか、バンドにつないでもらったり。バラードで休もうにも、息を切らした中で歌うのもしんどいから、大変なんです。

ファン待望の“お姉ちゃん”との共演

──ライブの流れはご自身で考えられているんですか?

そうですね。コンサートの構成はもう20年くらい自分でやっています。

──もちろん体力的な部分を含めて大変なことはあると思うんですけど、田原さんはとにかくコンサートを楽しんでいるなと思いました。

出る5分前まではステージに出て行きたくなくて、なんなら帰りたいくらいなんだよ。本当に苦しいから(笑)。ただやっぱりお客さんが入ってさ、ザワザワし始めてね、音が鳴るとね、もうやっぱりその気になっちゃって。

──パフォーマーの性というか。

苦しい性なんですけど(笑)。でも本当にショーが始まると、お客さんみんないい顔をしていて。いただいたファンレターを読むと、僕のライブに照準を合わせて日々がんばっている人がたくさんいるんです。僕のステージを観るために、日常生活をみんながんばって来てくれたんだと思うと気合いが入りますよね。僕にとってステージはいくつもあるけれど、年に1回僕のステージを観に来てくれる人も一見さんも、ひさしぶりに観に来てくれた人もいるはず。だからコンサートが始まったら絶対に手は抜けない。手を抜くどころか120%くらいのパワーでやるので、終わったあとに後悔するんですよ(笑)。

田原俊彦

──コンサートでは曲終わりやピンスポットが当たったときのキメポーズのカッコよさに、これが“ザ・トシちゃん”だと感じました。

キメポーズは僕からすると当たり前のことだと思ってやってるんだけど、シルエットでちゃんと田原俊彦だってわかるでしょ。あれはね、10年以上一緒にやっている照明さんの力でもあるんです。バンドもそうだけど、僕がどうやって動くのかみんなよくわかってるんですよね。コンサートは生モノだから拍手の長さが違ったり、僕のトークがウケたりウケなかったり、会場によっていろいろあるけれど、そのあたりもみんな臨機応変にタイミングを考えてやってくれてるんですよね。

──NHKホール公演では研ナオコさんとのデュエットも披露されていました。ナオコさんとToshi & Naoko名義で1985年に発表した「夏ざかり ほの字組」は、当時もテレビで観ていたし、聴いていたので、今のお二人が歌っているのを観るとグッと来る部分がありました。

田原俊彦

研ナオコさん、最初は普通に観に来る気だったんですよ。うちのマネージャーから「研ナオコさんがマネージャーさんと2人で観に来るそうです」と聞いて、「そっか……じゃなくて出ろ! 何を考えてるんだ」と連絡を入れたんです。それで「絶対盛り上がるはずだから出なきゃダメだよ」と音源を渡して、楽屋に控えさせました(笑)。「夏ざかり ほの字組」は今でもすごく人気がある曲で、「抱きしめてTONIGHT」とか代表曲と並ぶぐらいカラオケで歌われている曲なんですよね。違う方とのデュエットはテレビ番組とかであったけれど、本家とステージで歌うのはけっこうひさしぶりでした。僕のファンからすると研ナオコさんは、デビュー当時から僕のお姉ちゃんみたいな存在として知られているので、ここぞというときに出てもらうと本当にみんな喜ぶんです。「やっと本物が来た!」って。