“名古屋メジャーデビュー”に向け、9月より初のツアー「名古屋10冠王ツアー “10冠王にしゃちはなる！”」をスタートさせたチームしゃちほこ。このツアーでは彼女たちに“10冠”を獲得するためのミッションが随所に課せられている。そのお題目はさまざまだが、見事10冠を達成したあかつきには彼女たちへのお祝いとして、地元愛知のライブハウス・名古屋CLUB QUATTROにてワンマンライブの機会が与えられる。ただし、10冠を達成できなかった場合はこのライブの予定も白紙になるという、実にシビアな条件だ。

取材を進めていたある日、チームしゃちほこスタッフから「ナタリーからもお題をひとつ出しませんか？」と話を持ちかけられた。そこで提案したのが、デビュー曲「ザ・スターダストボウリング」にちなんだボウリング対決。メンバーに1投ずつ順番に投げてもらい、合計スコア77点を目指してもらった。単に「おめでたい数字だから」と設定されたこの得点は一見低いハードルにも見えるが、ボウリング経験のほとんどない中学生女子にとってはギリギリ現実的なラインだろう。

決戦当日、地元でのイベントと取材が終わり、衣装のままでボウリング場へと足を運んだ6人。伊藤千由李、大黒柚姫の2人にいたっては、イベントのために施した悪魔風メイクのままだ。明らかに異様な光景だが、メンバーは「ボウリングだー！」「久しぶりー！」とゲーム開始前から大はしゃぎで、ほかの来場客の視線は全く気にしていない様子。しばしの投球練習を終え、1ゲーム限りの真剣勝負は幕を開けた。

1投目の大役を担ったのは、名古屋レッド・秋本帆華だ。プレッシャーを感じさせない軽やかな投球フォームだったが、結果はガター。幸先の悪いスタートとなった。その後、咲良菜緒、安藤ゆず、大黒柚姫、坂本遥奈、伊藤千由李という流れで一巡し、3フレーム終了時の得点は25点。

安藤は2フレームで8ピン、5フレームでは9ピンと活躍するも難しい端のピンを残してしまい、続く大黒はスペアを獲ることができない。坂本も3フレームで9ピンを倒したが、安藤と同様、惜しくも右端に1ピン残してしまう。6フレーム終了時点のスコアは46点。雲行きが怪しくなってきた。

気合を入れ直して3巡目に臨んだメンバーだったが、7フレームの秋本＆咲良コンビは6ピン、8フレームの大黒＆安藤コンビは9ピン。いよいよ焦りの顔が見えてきたが、伊藤＆大黒は悪魔風メイクのため表情ではよくわからない。