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SHE'S×サイダーガール|日本工学院八王子専門学校コンサート・イベント科 Summer Rise 2017 密着レポート&座談会で振り返る、ライブ制作の舞台裏

日本工学院ミュージックカレッジによるライブイベント「Summer Rise 2017」が、7月1日に東京・赤坂BLITZで行われた。これは同校八王子キャンパスのコンサート・イベント科の2年生の学生たちが企画および運営を手がけるイベントで、PAや照明、舞台なども含めたライブに関わるすべての業務を学生が担当している。今年のライブにはSHE'Sとサイダーガールが出演。チケットはソールドアウトし、満員の観客を前にした熱いパフォーマンスが繰り広げられた。

今回、音楽ナタリーではこのイベントの舞台裏に密着。本番までのリハーサルの様子を追ったレポート、ライブ本編のレポート、そしてライブ終了後の井上竜馬(Vo, Key, G / SHE'S)とフジムラ(B / サイダーガール)、学生スタッフ5名による座談会を通じて、異色のイベントの全貌をお伝えする。

取材・文 / 伊藤雅代 ライブ&座談会撮影 / 西槇太一

6月30日 (ライブ前日)

9:45集合&スタッフミーティング
赤坂BLITZ楽屋口での朝礼の様子。

通常のプロの現場では、赤坂BLITZでのツーマンライブの場合、約20~30名のスタッフがライブ当日の午前中に準備を開始するとのこと。しかし今回は約150名の学生スタッフが、ライブ前日の朝から仕込みとリハーサルを行った。今の2年生たちが校外でライブ制作に携わるのはこの日が初。会場楽屋口にスタッフが集合して会場入り前のミーティングを行った。

10:00機材搬入
機材を搬入する学生スタッフ。

各チームごとに分かれ、機材や楽器、資材を続々と搬入。調光卓やライブレコーディングのためのミキサー、ステージを飾るセット、来場者の案内などライブ運営に必要な備品が運び込まれる。

10:30仕込み開始

照明コースの学生たちはヘルメットを装着し、ステージ上を照らす照明の準備にかかる。同時進行で舞台コースの学生たちがライザー(ドラムセットを乗せる台)の組み立てを開始。ロビーでは制作コースの学生たちが、来場者を迎える準備を進めた。

  • 照明の仕込みの様子。
  • ライザーの仕込みの様子。
  • ロビーでの準備の様子。
12:20音出し開始
準備を進めるPAコースの学生たち。

すべての機材の搬入が終わり、搬入口のシャッターが閉められると音出しがスタート。舞台コースは楽器のセッティングを進め、PAコースがスピーカーやモニターのチェックを始める。

12:30仕込み終了へ

セットや照明、楽器など舞台上の仕込みも佳境へ。今回のイベントはコンサート・イベント科の授業の一環でもあるため、教員や講師陣からは実践的な指導が次々と飛ぶ。この仕込み過程では特にほかのチームとの連携が強調され、「この作業が終わったって舞台監督に伝えた?」「照明さんはこのバミリ(演者や楽器の位置を示す印)を信じてセッティングするんだからね」など、実際のライブを想定したアドバイスが休む間もなく飛び交った。

  • PAブースでの準備の様子。
  • ステージではセットを吊るす準備が進む。
  • ステージ上では数十人のスタッフが同時進行で準備中。
13:30タッパ決め
タッパ決めの様子。

ここからは“タッパ決め”と呼ばれる、照明やセットの高さや角度を細かく調整する作業が行われる。長い竿を用いて1つひとつのライトを微調整するこの行程では、学生たちが普段とは勝手の違う作業に四苦八苦。

CO2の装置をセットする学生。

同時進行でステージ上では特効を準備。CO2、銀テープなどの準備が慎重に進められる。

14:00シュート
貼り紙の位置を相談する学生たち。

本番通りの流れで照明演出を確認する“シュート”がスタート。約2時間をかけて、セットリストに沿ったリハーサルを行っていく。

学生がデザインしたイベントのポスター。

同時に2階席では制作コースが、来場者に注意をうながす貼り紙の位置を相談中。どこに貼るのが一番効果的かを確かめていた。ロビーには学生がデザインしたというポスターが貼り出された。

17:00サイダーガール会場入り
ミーティング中の学生チーフとサイダーガール。

この日にリハーサルを行うサイダーガールが会場に到着。学生たちが楽器や機材を受け取って搬入し、メンバーを楽屋へ案内する。そして各コースのチーフとメンバーによるミーティングがスタート。リハーサルで演奏する楽曲の相談、特効が入る曲についての説明などを、学生たちは若干緊張した表情を浮かべつつ進めていった。

18:00サイダーガール楽器セッティング、サウンドチェック、リハーサル
リハーサル中のサイダーガール。

サイダーガールのメンバーがステージに登場し、学生と挨拶を交わして楽器のセッティングを始める。メンバーは学生や講師と話し合いながら調整を加えていった。その後のサウンドチェックでは、ドラムセットの1つひとつの音、ギターやベースの各エフェクターの音などを細かく確認。さらに翌日の本番で演奏する楽曲を実際に演奏し、完成状態に近付ける。CO2を噴射する楽曲は通しで演奏し、タイミングや噴射量を確認していた。

20:35リハーサル終了
イベントに関するすべての情報を集約する運営本部。

この日のすべてのリハーサルが終了したあとも、各チームごとの翌日に備えた最終調整が退館時間ギリギリまで続いた。

7月1日 (ライブ当日)

10:00スタッフ会場入り
学生たちの記念撮影。

全スタッフが会場に入ると、舞台の清掃や機材の立ち上げなどを実施。作業が本格化する前には全員での記念撮影を行い、場内には和やかな空気が満ちた。

10:40テクニカルリハーサル
柵や貼り紙を設置するスタッフ。

ステージ上の演奏以外のリハーサルが行われる。イベント企画コースが手がけた客入れやオープニング、転換時に流れる映像や開演前の影アナウンス、メンバーのステージへの入り方やはけ方などを入念にチェックし、問題点がないかどうか最終的な確認が続いた。会場の外では入場待機列を作るための柵や貼り紙の準備も進む。

11:00 SHE'S会場入り
学生と和気あいあいと準備を進める井上竜馬(Vo, Key, G)。
学生に指示を出しながら準備を進める木村雅人(Dr)。

赤坂BLITZに到着したSHE'Sの4人は、早速ステージに上がり学生たちと共に楽器のセッティングに入る。その後は楽屋へ戻り、前日のサイダーガール同様に学生スタッフとの打ち合わせへ。

13:30SHE'Sサウンドチェック、リハーサル
SHE'Sのリハーサルの様子。
実際にバルーンを投入してのリハーサルを行う。

各楽器やマイクのチェックに続き、セットリストに沿ったリハーサルを行う。「Over You」では大きなバルーン4つが本番さながらにフロアに投げ入れられ、スタッフが弾み具合を確認していた。ステージ前方に進み出た広瀬臣吾(B)は、自身の本来の立ち位置を照らす天井からのスポットライトを見て「申し訳ないんですけど、僕は基本的にここにいないので……(笑)」と照明スタッフに呼びかけて笑いを誘う一幕も。

15:30開場準備

会場前には来場者たちの列ができ始め、制作コースのスタッフたちが大きな声で呼びかけながら待機列を整理する。また、高校生の来場者を対象としたバックステージツアーもスタート。コンサート・イベント科の1年生たちが案内役を務め、普段見られない舞台裏などを紹介した。また、イベント企画コースの学生たちは「お客様にロビーでも楽しんでいただくアイデア」として、日本工学院八王子専門学校の公式キャラクター・ぱっちぃとTBSの公式キャラクター・BooBoによるコラボレーションを実施。かわいいお出迎えに来場者からは歓声も起こった。

  • 会場外に並ぶ観客たち。
  • バックステージツアーの様子。
  • 左からBooBo、ぱっちぃ。
16:30開場
来場者を出迎える制作コースのスタッフたち。

いよいよ開場時刻に。制作コースは来場者にフライヤーなどを配布し、場内の整理にあたる。舞台上の準備はすべて完了し、あとは開演を待つばかり。

ライブ本番!

18:40終演&撤収作業

イベント終了後には来場者を誘導して全員が退場したのを確認すると、ホール内の清掃がすぐさまスタート。舞台上では楽器や機材が撤収され、次々と運び出されていく。150名の協力で撤収作業はスムーズに終了。最後は全員で出演者たちを見送った。

日本工学院ミュージックカレッジ
日本工学院ミュージックカレッジのコンサート・イベント科は、コンサート制作コース、コンサートPAコース、コンサート照明コース、コンサート舞台コース、イベント企画コースの5コースで構成される学科。コンサート・イベントの最前線で活躍するスタッフを育成している。八王子キャンパスでは学校内にある1000人収容のホールで授業および実習が行われ、プロの現場と同じ環境で学ぶことが可能。毎年夏と冬には東京・赤坂BLITZやオリンパスホール八王子で、学生たちの手によって作り上げられたイベントが開催される。
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2017年6月21日発売 / Virgin Music
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SHE'S(シーズ)
SHE'S
2011年に結成された、井上竜馬(Vo, Key, G)、服部栞汰(G)、広瀬臣吾(B)、木村雅人(Dr)からなる大阪発の4人組ピアノロックバンド。全作品のソングライティングを担う井上が奏でるピアノをセンターに据え、エモーショナルなロックサウンドからバラードソングまで壮大なスケール感を生み出す。2012年に「閃光ライオット2012」でファイナリストに選出され注目を集めた。インディーズ時代に3枚のミニアルバムを発表したのち、2016年6月にメジャーデビュー作「Morning Glow」でiTunes総合アルバムチャート1位を獲得。2017年1月には初のフルアルバム「プルーストと花束」をリリースしApple Music「今週のNEW ARTIST」に選出されたほか、本作の発売に伴い開催したワンマンツアーではファイナルの東京・赤坂BLITZ公演を含む全10公演を完売させた。6月に新作ミニアルバム「Awakening」をリリースし、今秋にはストリングスを従えた初のホールツアーを開催する。
サイダーガール
サイダーガール
動画サイトを中心に活動していたYurin(Vo, G)と、Vocaloidを使用して音楽活動を行っていた知(G)、フジムラ(B)が2014年5月に結成したバンド。同年7月に東京・下北沢CLUB251で初ライブを開催し、チケットは即日ソールドアウトした。2015年6月、1stミニアルバム「サイダーのしくみ」をライブ会場限定でリリース。2016年2月には2ndミニアルバム「サイダーの街まで」を発表し、初の全国ツアーを開催した。同年10月から行われた、東京・UNITでの初ワンマンライブを含む全国ツアーのチケットは全公演完売。2017年7月にシングル「エバーグリーン」でメジャーデビューを果たし、11月より全国ワンマンツアーを開催する。