憧れの先輩たちとコラボ

──「Oh! Yeah」という曲では住岡さんの憧れの人であるYO-KINGさんとのコラボが実現していますね。

そうなんです！ YO-KINGさんが書いてくれた1コーラス分の歌詞の続きを、「憧れに近付きたい！」って思いながら書かせてもらいました。YO-KINGさんがどんなことを思って、どんな景色を思い描いて書いたのかなっていうのをものすごく考えたので、なかなかそこに近付けた感じになったんじゃないかなとは思うんですけど。

──うん。そういう歌詞の書き方をしたとは思えないほど、1曲としてまとまっていますもんね。

いやあうれしいです（笑）。曲をいただいたときも、「この子が私の曲になるんだ！」ってうれしくてうれしくてたまらなかったんですよ。だから自然と歌に感情がこもりましたね。YO-KINGさんの歌詞や曲からは大きな愛を感じることができたので、自分がもっと歳を重ねたときに感じることができるであろう大切な思いみたいなものを今の私としてイメージしながら歌いました。

──すごくいい仕上がりだと思います。あとは、住岡さんのトレードマークであるアコースティックギターの魅力がグッとでた「ひつじ」「文（あや）」の2曲も素敵でした。

「ひつじ」は私がギターを持って初めて作った曲なんです。自主制作CDにも入れていたんですけど、今回改めてアレンジしました。とはいえ、変えたくない部分が多かったので、けっこうそのままだったりもするんですけど。この曲は自分の原点でもあるので、これからもあまり形を変えずに歌い続けていくんだろうなって改めて思いましたね。この曲のギターを弾いていると、昔の私がポンと出てくる感じもあります。

──「文（あや）」は住岡さんとともに押尾コータローさんがアコースティックギターを弾いていますね。

はい。最初はこれも私が作った弾き語りのシンプルなデモのままがいいなと思ってたんですけど、そういうスタイルはライブでも聴いてもらうことができると思うので、CDでしかできないことをやってみようと思ったんです。で、以前「ミュージックフェア」で共演させていただいたときに「また一緒に何かやりたいですね」っておっしゃってくださった押尾コータローさんにお願いしました。

──押尾さんとギター共演ってかなり緊張しそうですよね。

プレッシャーはかなりありましたね。でも2度目の共演でしたし、私のことをいいと思ってくれている安心感もありましたし、何よりも自分名義の曲だったので、そこは落ち着いてできたかなと思います。この曲は弾き語りでやるとけっこう重たい、暗い曲っていうイメージが自分の中にあったんですけど、押尾さんと一緒にやることですごくきらびやかになったというか。暗い面をちょっと透き通らせてくれた感じがありましたね。

ミュージシャンとして甘えるつもりはありません！

──いろいろなミュージシャンの方との交流を通して手に入れた成長がしっかり感じられる本作ですが、そのあたりはご自身でも実感するところがあるんじゃないですか？

そうですね。それぞれの曲の歌詞を眺めてみると、足元を見てるわりには目指してるところが高いなって自分で思うんです。こういう人になりたいっていう願望が強いので、そっちを常に見ているというか。「もうちょっとハードルを下げたら？」って思うこともあるけど（笑）、でもそこはやっぱり下げたくない。理想にはなかなか追い付けないものだし、そこへ向かってる過程では自分がどうなってるかがなかなかわかりにくいものだけど、こうやって1枚としてまとまってみると「私、がんばってるかも」ってちょっと思えた気がします。もちろんまだまだですけどね（笑）。「テラスハウス」に入居したことで人とのつながりがより身近になったところがあるので、それを曲にしてみたいなっていう気持ちも出てきてます。この先がより楽しみになってきてますね。

──ボーナストラックの「夕陽ヶ丘のサンセット」（奥田民生のカバー）では、「あの丘に俺たちも登りたくはないか」と歌われていますが、それはつまり住岡梨奈としての決意表明でもあるような気がしたんですよね。

民生さんはもう“その丘”に登られた方だと思うんですけど、私もできることなら登りたいですね。えへへへへ（笑）。ここからはもう一切、ミュージシャンとして甘えるつもりはありませんっていう気持ちはあります。地元でライブをすると、「戻ってきたからには成長してるんだろうね」っていう視線を感じることもあって。……まあそれも自意識が働いちゃってるってことなんですけど（笑）。でもそういう期待にはしっかり応えていきたいなって思いますね。

──来年からの活動がさらに楽しみになってきましたね。

そうですね。来年は今年よりもいろんなところでライブしたいなって思ってます。もちろんCDも大事だし、ジャケットとかもかなり気合い入ってるので見てください！っていう感じではあるんですけど、そことはまた違った楽しさのあるライブを私は大事にしていきたいんです。りなてぃとして知ってくれた人もぜひライブに遊びに来てもらうことで住岡梨奈ともつながってほしいなって思いますね。

──「テラスハウス」での生活も気になるところですしね。特に恋愛的な何かが起きるのか起きないのか、みたいな部分では（笑）。

そこはノーコメントでお願いします！ えへへへ（笑）。でもきっといろんなことが起きるんだろうなとは思うので、そちらもドキドキワクワクして楽しんでもらいたいですね。