みゆはん|「みんな愛されたいだけなんだよ」SNSから掬い上げた不器用な思いを歌に

みゆはんの新曲「鳴り止まない着信音の中で」が、今夏から始まるLINEのデジタル音源流通サービス・SOUNDALLYから7月30日に配信リリースされた。

普段からひきこもりのみゆはんだが、コロナ禍で全世界が引きこもらざるを得なくなった昨今、人気バラエティ「今夜くらべてみました」に出演したり、NHKで音楽番組のMCを務めたり、Adoに楽曲提供したりと、新しい世界に飛び出している。音楽ナタリーではそんなみゆはんの現状と変化、新曲制作の経緯などについて話を聞いた。

取材 / 臼杵成晃文 / 鈴木身和撮影 / 塚原孝顕

ほとんど影響ありません

──前回の取材(参照:みゆはん「ひきこもり情報弱者」インタビュー)から約3年が経ちました。当時はよく「インタビューが嫌いだ」と話されていましたけど、もう慣れましたか?

全然慣れないです。人見知りなので、間隔が空くとまたしゃべれなくなっちゃう(笑)。

──みゆはんさんは自身のことを「ひきこもり」とおっしゃっていますが、コロナ禍で世界中が引きこもらざるをえない状況になった今、何か変わりました?

みゆはん

コロナ前から基本的に家の中で完結することが多かったので、普段の生活とあまり変わらなくて。むしろこの1年でテレビに出るようになったり、YouTubeを始めたりで、活動の幅は広がってますね。

──世間と真逆ですね(笑)。仕事への影響もなく?

影響はそんなになくて。ただ、たまたまこのタイミングでレーベルとの契約を終了させちゃったので、予定を立ててコンスタントに曲を出すことはなくなりました。自由なタイミングで曲を出せるようになったから、音楽以外の声優やモデルの仕事、YouTubeを好きなようにできる時間が増えて、結果的に楽曲を出すタイミングが遅れちゃったというのはありますね。

──趣味・嗜好的な部分はどうですか? 音楽的な興味が変わったり。

NHKでボカロPの番組のMCをやることになって、ボカロの曲はさらに聴くようになりました(参照:NHK総合でボカロPの番組を8週連続オンエア、初回ゲストはDECO*27)。

──「ゲストを迎える番組のMC」って人見知りに一番向かない仕事だと思うんですけど、よく引き受けましたね。

このチャンスを逃しちゃうと自分がMCをすることなんて二度とないだろうし、新しい挑戦も大事だなと思って、思い切って引き受けました。ショック療法みたいな。

──実際にやってみて、自分の中に変化はありました?

みゆはん

もともと自分が思っていることを人に話して伝えることが苦手だったんですけど、MCってそれをやらないと番組が進んでいかないんですよね。なので、やっていくうちに「自分の意見を言っていいんだ」みたいな心境の変化がありました。ゲストの皆さんも優しいので。最近は自分でもボーカロイドで曲を作るようになったんです。どういう歌わせ方をしようとか、自分の歌い方の癖が入っちゃうところとか、いじればいじるほどのめり込んじゃう。

──一方、ご自身のYouTubeチャンネルでもゲーム実況や料理、お悩み相談、ダンスなどいろんなことに挑戦されていて、とても楽しそうですね。

楽しいです(笑)。コロナ禍で何かできることがないか考えたときに、みんなで「ぼくのフレンド」を合唱しようという企画をやりました。みんなが歌ってくれた動画を1つにまとめてYouTubeで公開して、その収益を「新型コロナウイルス緊急募金」に寄付するっていう。すごく楽しかったし、1年経った今でも観ると元気付けられるし、やってよかったなって思います。

BTSになりたい

──MC仕事以外にも、昨年5月には人気バラエティ「徳井と後藤と麗しのSHELLYと芳しの指原が今夜くらべてみました」に出演されました。反響はどうでしたか?

自分が他人からどう思われているのか気にしないタイプなので、エゴサーチはあまりしないんですけど、圧倒的に変わったなと思うのは、Twitterでいろんな人とやりとりをする中で新しくコメントを送ってくる人が増えたところです。

──人見知りといっても殻に閉じこもるタイプではないんですね。

はい。むしろ目立ちたいと思っちゃうタイプです(笑)。

──最近ボカロ以外で興味を持った音楽やアーティストは?

聴き始めてからずっといいなと思っているのはビリー・アイリッシュ。自分がなりたいと思っているのはBTSです。

──なりたい?

なりたい! 世界中の人を湧かせている姿がカッコよくて。自分は踊れないから、ああいうふうに踊ってみたいです。