somei「デキ猫」OPテーマでメジャーデビュー、MV主演の富田望生と初対面で意気投合

シンガーソングライター・someiが8月30日に1stシングル「憂う門には福来たる」でソニーミュージック内のプロダクションおよびレーベル・ミュージックレイン / MiCLOVERよりメジャーデビューした。

中学生時代からライブハウスを中心に音楽活動をしてきたsomei。アーティスト名には「さまざまな姿を持ち、移りゆく季節に寄り添うソメイヨシノのように、たくさんの表情を持ち多くの人の瞬間に寄り添えるアーティストになれるように」という願いが込められている。

そんな彼女の記念すべき1stシングルの表題曲「憂う門には福来たる」はテレビアニメ「デキる猫は今日も憂鬱」のオープニングテーマだ。ミュージックビデオには俳優の富田望生が出演。MVでは富田がカメラマンの卵・ヨシノを演じており、カメラマンとして成功すべくがむしゃらに夢を追う姿が描かれている。

音楽ナタリーではsomeiのデビューを記念し、「憂う門には福来たる」の撮影レポートと、someiと富田の対談記事を掲載。2人は初対面にもかかわらずすぐに意気投合し、楽曲にまつわるエピソードや表現者としてのモットーについて語り合った。

取材・文 / ナカニシキュウ撮影 / はぎひさこ

somei「憂う門には福来たる」MV撮影レポート

7月某日、都内にてsomei「憂う門には福来たる」のミュージックビデオ撮影が行われた。梅雨明け前にもかかわらず連日晴天と猛暑日を記録している関東地方だったが、この日もご多分に漏れず朝から強烈な日差しがさんさんと降り注ぎ、気温は午前中の段階で早くも摂氏35度を超える勢い。撮影開始予定時刻の迫る現場では、何人ものクルーが額に汗をにじませながらせわしなく動き回っている。そこへ、自らMVにも一部出演するsomei本人と、このMVで主演を務める富田望生がメイクとスタイリングを終えて現場に姿を現した。

監督の沖悠司がこのMVで描こうとしているストーリーはこうだ。富田演じるヨシノは、カメラマンのアシスタントとして激務の日々を送っている。ある日、疲れ切った帰り道で元松美紅(ぷらそにか)演じるストリートミュージシャンを見かけ、楽しそうに歌う彼女の姿に心を動かされたヨシノは思わずシャッターを切る。その写真が後日コンテストで賞を獲り、個展の開催が決定。その会期中、ギャラリーに謎のミュージシャン・someiがふらりと現れる。

撮影はほぼ定刻通りにスタート。個展が行われている様子がひと通りカメラに収められたのち、いよいよsomeiとヨシノの出会いのカット撮影に突入した。ギャラリー前で来場客を見送ったヨシノが室内へ戻ろうとしたところへ、ギターケースを背負ったsomeiがゆっくりと近付いて声をかけ、いくつかの言葉を交わしたのち、ヨシノがsomeiをギャラリー内へ招き入れる──という一連のカットとなる。余談だが、someiの背負うギターケースは本人の私物なのだそう。

ざっとリハーサルを行ったのち、さっそく本番へ。演技初挑戦のsomeiはフレームインのタイミングをつかむのに若干苦労している様子もあったが、撮影はおおむねつつがなく進行。監督から「お二人、最高です!」の声も上がる中、アングル違いの画も押さえるために何度か同じ芝居を繰り返し、無事OKが下された。

以上で、早くも役者・someiとしての出番は終了。以降は富田中心の撮影が続けられていく。個展会場のあとはオフィス、古民家、フォトスタジオ、商店街……と都内各地へ移動を繰り返しながら長丁場の撮影が行われる段取りとなっているが、someiは引き続き撮影隊に同行してそのすべてを見届けるのだという。そして実際にいずれの現場でも、富田の演技を真剣な眼差しで食い入るように見つめ続けていた。

そんな中、撮影の合間を縫ってsomeiと富田の対談が実現。この日が初対面だという2人だが、波長が合うのか瞬く間に意気投合し、短時間ながらも濃密なトークセッションが繰り広げられた。

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somei×富田望生 対談