ナタリー PowerPush - SECRET 7 LINE
もっと自由に!もっと楽しく! バンドの幅を広げた快作「LIVE HARDER」
自分たちの中で正解が増えた
──「BREAK OUT」ではさりげなく日本語が入ってますよね。違和感なくスッと耳に入るけど、よく聞くと日本語だ!みたいな。
TAKESHI 空耳的な感じです。
RYO 「タモリ倶楽部」的なノリでやりました(笑)。それも幅や壁を取っ払って、1個放り込んでみようと。そこは面白く聴いてもらえるかなと。
──そういう意味でも風通しがよくなりましたね。
SHINJI 歳ですかね?
──というのは?
SHINJI それは絶対あると思います。若い頃はダサいと思うものが多いし、何かを肯定するのがヘタな気がするんですよ。私生活でもそういうところあるし……。
TAKESHI 今は女の子がみんなかわいく見える。
SHINJI そう!
──(笑)。
SHINJI 昔はこの人嫌いだなと思っても、今だったらそういう人もいるんだなあと思える。それは音楽をやる上でも聴く上でもあると思う。
RYO 若いがゆえ、とがってるがゆえのカッコよさも絶対あるけど、歳を重ねていくと自然と変わるから。無理をしても様にならないですしね。そういう意味では自然と幅が広がってるんじゃないですかね。ただ落ち着きたくはないし、ゆったりした音源は作りたくないですけど。
SHINJI 自分たちの中で正解が増えたんですよ。ライブも柔軟になってますからね。今までシリアスなMCをあまり入れなかったけど、最近は言いたいことを言って、一瞬シーンとなってもそれでいいかって。見た目的に盛り上げるだけがいいライブじゃないし、いろんな正解を求められるようになったんでしょうね。
30歳越えて、より明るくなりました
──アルバム最後のジャスティン・ビーバーのカバー「BABY」も本当に違和感がなくて。
TAKESHI 「BABY」は洋楽のカバーコンピに参加することになったとき、アルバムのレコーディングと同時期に録ったんですよ。YouTubeでいろいろ観て、この曲ポップだし、いいかなって。後半にラップがあって、そこは苦労しましたね(笑)。でもほかのアーティストもこの曲をカバーしたいと言っていて、結局別の人がカバーすることが決まったのでこっちに入れたんです。
──ラップは誰がやったんですか?
TAKESHI 僕がやりました(笑)。あれは難しかったです。ライブでどうすればいいかなって。誰かにドラムを叩いてもらってやろうかなと。
SHINJI この曲はライブでやりたいんですよね。
──今作を聴いて、改めてSECRET 7 LINEはポップでキャッチーな人たちなんだなと思いました。
RYO 暗い人、いないですから(笑)。
SHINJI 30歳越えて、より明るくなりました。お酒を飲むのもどんどん楽しくなってますからね。お酒もそうだけど、生きてることが楽しくなってますから。
TAKESHI 俺は生きてて、ずっと楽しい。
一同 ははははは(笑)。
もっと自由にやっていいんだぜ
──このアルバムタイトルにはどういう意味が込められているんですか?
TAKESHI なんとか“HARDER”って言葉の響きがいいなと思って、パッと「LIVE HARDER」というフレーズが浮かんだんですよ。字面のまま強く生きろみたいな気持ちで付けたけど、ほかの意味を調べると「放埒に生きる、自由に生きる」という意味もあって。あと僕らはライブバンドなので、もっと激しくライブをやろうと。それはキッズにも向けてるし自分たちにも向けてるし、「もっと自由にやっていいんだぜ」って。ジャケも解放感というか自由な感じが出ていていいと思います。
RYO ちょっと(ピカソの絵画)「ゲルニカ」感、ありますよね?
──ああ、言われてみれば。
TAKESHI あとLos Crudosというハードコアバンドがシカゴにいるんですけど、その人たちのジャケがこういう感じなんですよ。
──人生をもっと楽しもうという意味合いもこのアルバム名から感じます。
TAKESHI どういうふうに取ってもらってもかまわない。どの意味でもジャケにリンクすると思うから。バッチリのアルバム名を付けられたと思います。
──そして5月には今年で3回目を迎えるSECRET 7 LINE企画のフェス「THICK FESTIVAL」が開催されます。過去2回を振り返って、いかがですか?
SHINJI 大変だけど楽しかったですね。
RYO うん、ひたすら楽しい。本番に向けてたくさんミーティングしたけど当日は楽しいだけで終わる感じで、ほんまにやってよかったと思える日ですからね。
TAKESHI けっこう語り草になる出来事もあったりするので、それもうれしいですね。2日目に僕らがやってるときのステージ袖の感じはすごくよくて。対バンの人がみんな観てくれて、愛のあるイジリをしてくれるんですよ。
RYO みんな酔っぱらってて(笑)。
TAKESHI この感じ、もっと欲しいなって。
RYO みんなが茶々を入れてくれてるのは、楽しくなってくれてるということじゃないですか。
SHINJI バンド、お客さん、みんなが楽しんでくれたら最高ですね。自分らが出たいと思うイベントです。
TAKESHI 自分たちの企画だけど、お客さんとして自分が観に行ったら「わっ、いいな!」って絶対に思うから。自分たちが行きたくなるフェスを作れてるなと。今年も楽しみにしてください!
収録曲
- PIECE OF CAKE
- UNTIL I DIE
- BURN TO THE GROUND
- GOOD BYE DEAR DAYS
- TONIGHT
- BREAK OUT
- OUR GENERATION
- VACATION
- SK8 FOR LIFE
- STARTING TODAY
- MY SWEET HOME
- WE NEVER BE ALONE
- DON'T BE AFRAID
- BABY<Bonus Track>
SECRET 7 LINE presents
「THICK FESTIVAL 2014」
2014年5月24日(土)~25日(日)
神奈川県 CLUB CITTA'
<出演者(出演日未定)>
SECRET 7 LINE / ANGRY FROG REBIRTH / COUNTRY YARD / FEELFLIP / GIVE LIFE / HEY-SMITH / Jr.MONSTER / NOISEMAKER / Northern19 / RADIOTS / ROACH / SHANK / and more
SECRET 7 LINE(しーくれっとせぶんらいん)
2007年6月に結成されたメロディックパンクバンド。メンバーチェンジを経て現在のRYO(G, Vo)、SHINJI(B, Vo)、TAKESHI(Dr, Vo)という編成になる。2008年10月に1stアルバム「How many lines does she hide?」をリリース。その後約40本の全国ツアーを行い、新宿ACBで行われたツアーファイナルはソールドアウトを記録した。Valencia、Hit The Lights、Four Year Strong、Every Avenueなどの海外アーティストとも精力的に競演。2009年5月にはMxPxの中国ツアー、ジャパンツアーにてサポートアクトを務めた。2010年4月には「PUNKSPRING 2010」に初出演。同年5月には約2万人の集客を誇る中国最大規模のロックフェス「MIDI FESTIVAL」にも参加した。2012年からは自身が企画する屋内フェス「THICK FESTIVAL」をスタート。2014年3月、待望の5thアルバム「LIVE HARDER」をリリースする。