SE7ENTH SENSE インタビュー|2025年の活動に自信あり、溜め込んだものを爆発させる結成3年目

「“才能×七変化”」をコンセプトに掲げるダンスボーカルグループ・SE7ENTH SENSE。昨年12月に東京・新宿FACEで開催したライブハウスツアー「夢ミル僕とエメラルド-開拓編-」ファイナル公演にて、動員数に応じて新たな動画コンテンツを公開する“動員ミッション”を達成して会場を満員にするなど、メンバー7人は2023年のデビューライブ以降、順調にステップアップしてきた(参照:SE7ENTH SENSE、満員御礼のツアーファイナルで宣言「絶対にみんなを幸せにできる」)。

今回、音楽ナタリーではメンバー全員にインタビューし、新宿FACE公演を振り返ってもらいつつ、今年6月に開催される神奈川・CLUB CITTA'公演への意気込みや2025年の目標などを聞いた。

取材・文 / 小松香里撮影 / 藤記美帆

自分たちのベストを出せた新宿FACE公演

──2024年12月16日に新宿FACEでライブハウスツアー「夢ミル僕とエメラルド-開拓編-」のファイナル公演が開催されました。振り返ってみて、どんなライブになったと感じていますか?

KENSUKE 2024年の集大成をお届けすることができたんじゃないかと思います。ツアーで披露してきた新曲「#Y2K」も含め、準備してきたことをやり切ることができました。

TEN 新曲だけでなく過去に配信シングルとしてリリースした「HATE YOU!!!」のリミックスバージョンの披露もあったり、濃い内容だったからこそかなりハードなライブだったんですが、これまでで一番の達成感がありました。ライブ後はバテすぎてその実感がなかったんですけど、翌日に「やり切ったな」という気持ちが湧いてきました。

TEN

TEN

YUTO 動員ミッションを達成できて、たくさんのEMERA7D(SE7ENTH SENSEファンの呼称)の前でライブができてうれしかったです。皆さんの笑顔がとてもきれいでした。ツアーを通していい思い出がたくさんできましたね。

BISKE KENSUKEくんが「2024年の集大成」と言いましたが、去年1年を通していろんな経験をしてきて、その最後に自分たちの本気をぶつけることができるステージが用意されていたことがとてもありがたかったです。自分たちのベストを出せたと思います。

HUYA 新宿FACEは2023年にデビューライブをした会場なんですよ。ツアーファイナルは当時の心境を思い出して初心に返れたライブでもありました。結成からの約1年半の活動を通してチームワークが高まっていて、そのことをステージ上で実感できてうれしかったです。パフォーマンス中のわずかな所作でメンバーの調子が伝わってくるし、それによって「俺はこうしよう」と直感でアレンジできるようになった。メンバー同士ですごくいい掛け算ができるようになってきたと思います。

TAICHI 動員ミッションが達成できるのかという不安はあったんですが、ファンのみんなのおかげで無事に達成できましたし、ツアーファイナルに向けて本気で取り組んでいった結果、ステージ上でお客さんの真剣な眼差しを見た瞬間に本気と本気の化学反応が起きました。セブセン史上ベスト3に入るくらい熱いステージになったんじゃないかなと思います。

FUJU 熱量の高いライブでした。初披露した新曲の「G.G」はセブセン史上一番難易度が高い振付で、ライブに向けてのメンバーの追い込みにも熱量を感じました。あと、「HATE YOU!!!」のリミックスの初披露でも会場の熱気が上がりましたね。動員ミッション達成のためにファンのみんなが友達をたくさん連れてきてくれたので、そういう面での熱量もすごく高かったと思います。

FUJU

FUJU

毎日配信で僕たちの思いが伝わった

──今回のライブで特に大変だったことは?

YUTO ライブのリハーサルと同時に、新曲「G.G」の振り入れを並行してやっていたのが大変でしたね。

FUJU 動員ミッションを達成できたら「G.G」のダンスプラクティス動画を公開すると予告しちゃってましたし、「これ間に合うのか?」と思ってました。振りがあまりにも難しくて。

KENSUKE スケジュールがパツパツで撮影候補日が1日しかなかったんです。必死に個別で練習して、なんとか無事に撮り終えることができました。

FUJU 動員ミッションに対する不安もずっとあったんですけど、本番の1週間くらい前に一気に券売が伸びて。

KENSUKE 本当にドキドキしました。メンバーそれぞれがSNSでの発信をがんばったのが大きかったよね。

TAICHI 毎日TikTokで配信することにして。朝起きてTikTokを開くとメンバーが誰かしら配信をやっていました。

TAICHI

TAICHI

KENSUKE 毎日配信をすることで「みんなで一緒にファイナルを迎えるんだ!」というワクワク感が生まれるんじゃないかと思って企画したんですけど、ライブ当日に配信を担当するメンバーもいて。時間がないからFUJUがシャワールームから配信したりしてめっちゃ面白かったです(笑)。

HUYA 毎日配信をやった結果、僕たちの思いが伝わってメンバーにもファンのみんなにも熱量が生まれたと思います。ファンの方たちの意見にも触れやすくて、配信をするたびに発見がありました。「配信で気になってライブに来ました」と言ってくれた方もいて、とてもうれしかったです。

YUTO 僕は最年少なんですけど、ほかのメンバーの配信を観ていて、ファンの方とのコミュニケーションの仕方やトークの組み立て方がすごく勉強になりました。TAICHIくんはいつもはお子様キャラなんですけど、配信ではちょっと大人なキャラになっていたのが新鮮でした。

TAICHI 自覚はないです(笑)。

YUTO いつもの姿とのギャップがあったんですよね。あと、HUYAくんは配信でジャパネットたかたの通販番組で流れてる音楽を使ってて。

HUYA クールな印象を持たれやすいんですけど、配信では違う自分を見せたいなと思って。「どうやったら楽しい雰囲気になるんだろうな」と考えていた中、その一環としてジャパネットたかたの曲を流したら雰囲気が明るくなりました。

HUYA

HUYA

KENSUKE 配信を観ていて温かさを感じました。

YUTO そうやってただ配信するだけじゃなくて、工夫していつものキャラとのギャップを見せていくことも刺激になりました。BISKEくんが個別のハッシュタグを作って、ファンの方にライブ配信の切り抜き動画を投稿してもらうように促していたのもセブセンの輪が広がっていった1つの理由なのかなと思いました。

KENSUKE これまでも配信は各々やっていましたけど、こんなに頻繁にやることはなかったので、ファンの方たちがメンバー1人ひとりの性格を再確認できた企画でもあったと思います。

新曲「G.G」はカッコよさのレベルがマックス

──1月7日に新曲「G.G」が配信リリースされました。タイトルはゲーミング用語で「グッドゲーム」という意味ですが、どんなイメージで作られた楽曲なんでしょうか?

KENSUKE 僕らは、この業界をライブ力で勝ち抜いていきたいと思っているので、イントロの破壊力やサビの中毒性を意識しました。クラシックの名曲「怒りの日」をサンプリングしたうえでゲーム音楽の要素を濃くしつつ、リアルなストーリー性のある歌詞にしたかったんです。映画の「バトル・ロワイヤル」でも「怒りの日」が使われているので、映画の1と2を観たうえで歌詞を書き下ろしました。「しんどい状況でもはい上がってみせる!」という精神が込められた曲になっています。ラップ詞はFUJUが担当してくれたんですが、サビに“BAN”と銃を撃つ“BANG”をかけた「BAN BAN BAN」という歌詞が入っていたり、言葉遊びがたくさん盛り込まれています。セブセンのカッコよさのレベルがマックスになっている曲だと思います。

KENSUKE

KENSUKE

FUJU 僕はKENSUKEが書いた歌詞に入っている「GG」とかのゲーム用語をまったく知らなかったんですが、KENSUKEに教えてもらったうえでゲームの世界のことをいろいろ調べてラップを書いていきました。楽しみながら作詞できた曲です。

KENSUKE ゲーム好きのTENがゲームに関するいろんなワードをしたためた長文のメールを送ってくれて、参考になりました。

TEN 「来た!」と思いました。

KENSUKE 「得意ジャンルが来たか」と。

FUJU TENは「G.G」のレコーディングに向けてめっちゃ気合いが入ってたよね。

TEN はい。

KENSUKE 後半にフェイクとラップの掛け合いのパートがあるんですが、ゲームにおけるラスボスとの戦いをイメ―ジしました。「バトル・ロワイヤル」も最後に主人公たちが死にそうになりながら戦いますけど、あのシーンを思い浮かべました。

HUYA 僕はゲームの「ファイナルファンタジー」シリーズが好きなんですが、「ファイナルファンタジーVII」のラスボスのセフィロスとの戦いのときに流れる音楽はクラシックが基調なんですよ。「G.G」を聴いてそれを思い出しました。闘争心が引き出される曲だなと思って楽しく表現できた楽曲です。

BISKE ライブで初めて自分が曲振りをさせてもらう楽曲なので、そういう意味でも大事な曲ですし、自分が歌う「さあ望むだけ ためらわらず進め」という歌詞は僕自身の信念とマッチするところがありました。メンバー1人ひとりの生き様を表現できるような歌割りになっているので「KENSUKEくんさすがだな」と思いましたね。

BISKE

BISKE

KENSUKE 今の自分たちが置かれている状況も考慮しながら曲を作っています。メンバーのリアルな姿をそのまま歌っている曲もたくさんあります。

YUTO 昨年リリースした1stシングル「ミッドナイト・プリンセス」は僕の得意なかわいい系の曲だったので無理なくキラキラした表現ができたんですけど、「G.G」の世界観は自分の性格とはかけ離れていて。歌う前に自分自身のフラストレーションを晴らすようなスイッチを入れて臨んでます。

HUYA 黒YUTOね。

YUTO (笑)。破壊力を出すために意識してやってます。

YUTO

YUTO

TAICHI だからYUTOは最近口が悪いのか。

KENSUKE いや、嘘ですから(笑)。

TAICHI YUTOは最近僕への当たりが強いんですよ。

YUTO 違います! TAICHIくんは僕の憧れの人なので影響されているだけです。

TAICHI 俺のせい?(笑)

KENSUKE やっぱり上を見習うからね(笑)。