「SCREAM OUT FEST 2014」にすべてをぶつける

──HER NAME IN BLOODはちょうど年末年始にかけて、アジアツアーを行ったんですよね？

Makoto　そうです。中国でのフェス含め6カ所でライブをやってきました。うれしいことに、どこも熱狂的に受け入れてくれて。

Ikepy　レスポンスがよかったよね。

──これまでにも東南アジアでもライブを行っているそうですが、現地のリアクションは日本とは違うんでしょうか？

Ikepy　たぶん自分たちの音楽を聴いたことがない人のほうが多いと思うんですけど、純粋に音楽を聴いて楽しんだり暴れたりしてるのがストレートに伝わってきます。そこは日本以上かもしれないですね。

Makoto　そうだね、すごい素直だと思いました。

Ikepy　ライブ中、僕が「暴れろ！」とか叫ぶと、素直にリアクションしてくれますから。

Makoto　あと中国に関して言えば、やっぱりライブを観られる場所や環境が限られてくるので、会場に来た人は思いっきり楽しんで帰るというか、そういう気持ちはダイレクトに伝わりました。やってるほうとしても、それだけ喜んでもらえたらうれしいですよね。

──じゃあ年末年始に海外で培った経験を、2月9日の「SCREAM OUT FEST 2014」で出し切ると？

Makoto　はい。すべてをぶつけるつもりで行きます！

──それから、現在はちょうど新作の準備もしているとか？

Makoto　そうですね。今日もまさに、ほかのメンバーがレコーディングをしてるところです（笑）。

──前作「THE BEAST EP」リリースからそろそろ1年経とうとしていますが、新作はいつ頃発表する予定ですか？

吉川　4月下旬の予定で現在制作を進めてます。

──じゃあ2月9日のライブでは新曲披露も期待できそうですか？

Ikepy　披露していきたいですね。がんばります。

次の年もやるかどうかをイベントが終わってから決めてる

──さて、今年は5周年ということもあり、過去最大規模の会場となる新木場STUDIO COASTで開催されます。1日のみの開催ではあるものの、過去2日間行われたときよりも最大動員数は多くなるわけですよね？

吉川　そうです。イベントの規模感も動員も過去最大ですね。

──特に今回はThe Devil Wears PradaやPeripheryといった注目度の高い海外バンドが出演しますし。このラインナップはどうやって決めたんですか？

吉川　実は毎年、次の年もやるかどうかはイベントが終わってから決めてるんです。で、去年はようやくいろんなことが結実して、初日がソールドアウト、2日目もほぼソールドアウトに近い状態までたどり着いた。じゃあ2014年はちょっと規模を拡大しましょうっていうのと、よくよく考えたら2014年で5周年だよねってことで、ちょっとお祭りっぽくしようと。まずラインナップよりも先にハコを押さえて、そのあとでハコに見合うバンドにオファーしていったんです。The Devil Wears Pradaは実は2012年に出演する予定だったんですけど、発表の1週間前に「Killswitch Engageとツアー回るから、ゴメン！」ってドタキャンして（笑）。今回はそのリベンジの意味を込めて出てもらうことにしました。Peripheryは去年からうちのレーベルに移籍してきて、まあ注目株のバンドだっていうのと、彼らがやってるジェントというジャンルをもっと日本でも浸透させたいというのもあって。ここはちょっとご本尊に登場願おうかなと思ってオファーしました。

──Peripheryは今回の出演者の中でもかなり異色ですよね。

吉川　そうですね。ファン層は正直今までの「SCREAM OUT FEST」の客層とはちょっと違うと思います。ただ、毎回何かしらサプライズを用意したいと考えているので、いわゆるメタルコアやスクリーモとは違うテクニカル系のバンドを1つ入れるのはいいかなと。

──さらに1年目のトップバッターを飾ったLas Vegasもひさしぶりに出演しますし。

吉川　Las Vegasは確かThe Devil Wears Pradaよりも先にオファーしてたんじゃないかな。やっぱり5周年記念っていうのもあって、あれからホール規模の会場でワンマンをできるようになった彼らに凱旋してほしいという思いがあってオファーしました。それとHER NAME IN BLOODに関しては4年連続出演になりますが、特にこの1年ツアーでだいぶ叩き上げられた感じがあるので、大きめのステージに放り込んだときにどんなライブを見せてくれるのかという期待を込めて出てもらうことにしました。

今回は自分たちの中にあった縛りを全部取っ払う

──さらに今年はイベント本編に加えて、2月7日に前夜祭的なキックオフパーティも行われます。

吉川　こっちは過去に「SCREAM OUT FEST」に出演したバンドばかりですね。そのほかにもPeripheryとか単独ライブをやるバンドもいて、キックオフパーティから翌週の木曜くらいまでほぼ1週間「SCREAM OUT FEST」関連のイベントが続くんです。ある意味この1週間はお祭りかなと考えてます。

──どれも見応えのあるライブばかりですもんね。

吉川　そうですね。特に今回は5周年をお祝いするつもりで、今まで自分たちの中にあった縛りとか決めごととかを一度全部取っ払ってみようと思ってるんです。だから、今まで「これはどうかなあ？」と懸念していたことも、とりあえず全部やってみるつもりでいるので、どのライブでも来てくれた人は面白いんじゃないかと。それとライブ本編とは関係ないんですけど、今年はイベントTシャツのモデルにでんぱ組.incの最上もがさんを起用したら、ずいぶん話題になっていて。実はもがさん自身もうちでリリースしているバンドが大好きだと言っていたので、それが縁で実現しました。これも今までにない試みだと思います。

──さて、最後になりましたが……例年その年のイベントが終わってから考えると言ってましたけど、「SCREAM OUT FEST」は来年以降も続くんでしょうか？

吉川　そうですね。実はうちのレーベルってやってることの規模は大きいんですけど、少人数で回してるんですよ。だから今年は1週間ぶっ続けでイベントをやり終えたら死んでるなっていうのが目に見えてるので（笑）、終わってちょっと経ってから考えようかなと。もちろん続けたいとは思ってるんですけど、次はまたクアトロに戻すかもしれないし、また全然違うやり方で進めるかもしれないし。まあ毎年同じことを続けていてもしょうがないので、何かしら変化を持たせられるようにしたいなと思ってます。