ナタリー PowerPush - Scott & Rivers
WEEZER & ALLiSTERのフロントマンが「日本語で歌うこと」にこだわる理由
英語バージョンのCDは作りたくない
──そういえばこのアルバムではエレクトロ調の「終わりのないこの詩」みたいに、スコットやリバースからイメージされるギターロック以外のサウンドも楽しむことができます。そこがすごく新鮮でした。
スコット このプロジェクトでは僕たち2人が今までやったことないことをやりたくて。
──こういうジャンルの音楽をやりたいっていう形で始まったわけではないと?
スコット はい。とりあえず2人でスタジオに入ろうって。「こういう音楽だけやりたい」ではなくて、いろんなジャンルから受けた影響をお互いに出し合って、今まで作ったことのない音楽にチャレンジしようと思ったんです。
リバース そうです。だからたくさんの人に伝えることがすごく楽しみです。
スコット 日本の音楽ファンはアメリカの音楽ファンよりもっとオープンなマインドを持ってる気がするので、きっとこのアルバムを楽しめると思います。
──このアルバムは日本語で歌ってるから日本のマーケットを意識したものだと思うんですが、海外でのリリースは予定されてるんですか?
リバース ほかの国のファンがFacebookで「どこでScott & RiversのCDを買えますか?」と聞いてきます。でも私はぜんぜん知らない。
スコット 今のところ日本でしか発売予定はないですが、できればどこからでも買えるようにしたいですね。
リバース でも英語バージョンのCDは作りたくない。日本語だけ。
──それは僕も同じ意見で、これだけ日本語詞で成立している作品を英詞にする必要はないと思います。だからこそ、日本語を理解できないほかの国の人たちにどう響くのかが気になるというか、楽しみなんですよ。
スコット 例えば海外のWEEZERやALLiSTERのファンにも、日本語はわからないけど聴いてみたいと思ってもらいたいし、それをきっかけに日本の音楽にも興味を持ち始めたら最高だなって、自分的には思います。日本にはもっとたくさんの素敵な音楽があるから、世界中にどんどん広めていきたいです。
──それこそスコットが初めて日本に来たときに、日本の音楽に触れて興味を持ったように?
スコット そうです。それをほかの人にできたらなって。
日本語上達には「インタビューが一番役に立つ」
──アルバム発売後の4月には東京と大阪でライブも行われます。気になるのはその先の活動についてなんですが、Scott & Riversは今後も続いていくんでしょうか?
スコット このプロジェクトで次に何をするかは決まってないけど、できるだけもっと続けたいなって思ってます。僕にとってはすごく楽しいプロジェクトですし。
──2人が作る、いろんな音楽がもっと聴いてみたいです。
リバース ありがとう。
──ライブももっとたくさん観たいですし。
リバース WEEZERで3月末に「PUNKSPRING 2013」で日本に来るから、スコットさんと一緒に何かやったほうがいいです。
スコット うん。やったら面白いと思う。
──それに2ndアルバム、3rdアルバムと作品を重ねていくうちに、リバースの日本語もどんどん上達していくと思いますし。
スコット でも出会ってからの3年間で、リバースさんの日本語は相当上達してますよ。最初の頃に録音したボーカルと、最近録った曲とはぜんぜん違っていてうまくなってるし。彼は日本語を覚えるのが早いんです。
リバース インタビューが一番役に立つ。だからインタビューが好きです。
──それはありがたいです(笑)。
リバース 英語は嫌です。日本語のインタビューが好きです。
──じゃあぜひ次回も日本語でインタビューしましょう!
リバース しましょう!
- ニューアルバム「スコットとリバース」/ 2013年3月20日発売 / UNIVERSAL MUSIC INTERNATIONAL
- 初回限定盤 [CD+DVD] 3500円 / UICV-9028
- 通常盤 [CD] 2500円 / UICV-1026
CD収録曲
- BREAK FREE
- HOMELY GIRL
- FREAKIN’ LOVE MY LIFE
- おかしいやつ
- 朝は近い
- 終わりのないこの詩
- 遠く離れても
- I NEED SOMEBODY
- はじける
- ほどけていたんだ
- Butterfly
- 君と二人で
初回限定盤DVD収録曲
- Scott & Riversの ゆく年 くる年
- HOMELY GIRL -ミュージック・ビデオ
- HOMELY GIRL -リリック・ビデオ
Scott & Rivers(すこっとあんどりばーす)
ALLiSTERやソロアーティストとして活躍するスコット・マーフィーと、WEEZERのフロントマンであるリバース・クオモによる音楽ユニット。2012年12月末の「RADIO CRAZY」や「COUNT DOWN JAPAN 12/13」で日本初お披露目となり、2人が生み出す極上のポップ / ロックナンバーを日本語詞で歌うスタイルが話題を呼ぶ。2013年2月のタワーレコード限定シングル「HOMELY GIRL」に続いて、3月に1stアルバム「スコットとリバース」をリリース。同年4月には初のジャパンツアー「スコットとリバースと仲間たち」も行われる。