ナタリー PowerPush - Scott & Rivers
WEEZER & ALLiSTERのフロントマンが「日本語で歌うこと」にこだわる理由
一番大きい影響はユニコーン
──スコットは何度か日本語詞でオリジナル曲を作っていますが、今回作詞の際に注意したことはありますか?
スコット 日本のファンが歌いやすいような歌詞を書いたつもりです。ライブで演奏したらみんな一緒に歌えるように。
──なるほど。確かにALLiSTERにしろWEEZERにしろ、お客と一緒にシンガロングできる楽しい楽曲がたくさんありますが、特にScott & Riversの楽曲はそこに日本語詞という要素が加わることでより入り込みやすいし、一緒に歌いやすいと思います。
スコット ありがたいです。
──特に「BREAK FREE」や「HOMELY GIRL」は英詞にしたらWEEZERのアルバムに入っていてもおかしくないと思いますし。逆に日本語で歌ったことで、例えばASIAN KUNG-FU GENERATIONのような日本のギターロックバンドの楽曲と並べたときにまったく違和感なく楽しめるんです。
スコット それはすごくいいですね。うれしい。
──今回の制作を進める上で、影響を受けた日本のアーティストはいますか?
リバース 一番大きい影響はユニコーン。コンピレーションアルバム用にユニコーンの曲をレコーディングしました(「ユニコーン・カバーズ」収録の「雪が降る町」)。
スコット そのときはロスのスタジオで、日本人の友達3人を呼んで一緒にライブレコーディングして。すごくいい経験になったし、音はとてもいい感じに仕上がりました。
──ユニコーンの曲をカバーしたことで大きな刺激を受けたんですね。
スコット 年末に大阪のフェス(2012年12月29、30日にインテックス大阪で開催された「RADIO CRAZY」)にScott & Riversとして出演したとき、「雪が降る町」のカバーも演奏したんですけど、袖で奥田民生さん本人も僕たちの演奏を観ていて。あれはすごく緊張しました。
──ユニコーン以外にも今後、J-POPでカバーしてみたい曲はありますか?
スコット 今回のプロモーションが終わってロスに戻ったら、木村カエラさんの「Butterfly」を録音します。それはアルバムにも収録する予定です(アルバム「スコットとリバース」11曲目に収録)。
──そうなんですね。どういうアレンジにするつもりですか?
リバース たぶんロックバンドテイストのアレンジ。
スコット この前のユニコーンのカバーがすごくよかったから、たぶん同じようにするんじゃないかな。
リバース 「Butterfly」大好きです。すごく楽しみです。ワクワクしています。あのメロディ、早く歌いたいです。たぶんアメリカのWEEZERファンも好きなはずです。
「ポリリズム」を初めて聴いて「信じられない!」
──リバースは日本の音楽番組も観ているそうですが、Scott & Riversで出演してみたいですか?
リバース 紅白に出たいです。
──それはぜひ観たいです! 赤組AKB48、白組Scott & Riversみたいな(笑)。
スコット それ最高(笑)。
リバース あとMステにも出たい。
──今アメリカにはそういう音楽番組はあるんですか?
リバース ないです。
スコット 最近MTVでは音楽がほとんど流れないし。
リバース 私たち、今度Perfumeのテレビ番組(NHK「MUSIC JAPAN」)で演奏します。緊張します。
──あ、リバースはPerfumeも好きなんですか?
リバース すごく好きです。
──Perfumeのどういったところがいいと思いますか?
リバース メロディとSound structure(音の構造)、ベリーユニーク。「ポリリズム」を初めて聴いたとき、頭が……My mind was blown……信じられない! あのスタイル、今までまったく聴いたことがありませんでした。
スコット メロディが今まで聴いたことがない感じで、すごくいいと思います。
──アメリカにも同じようにポップなエレクトロミュージックをやっているアーティストはたくさんいますけども、それと比べてもぜんぜん違う印象?
リバース はい。あとダンスも面白い。
- ニューアルバム「スコットとリバース」/ 2013年3月20日発売 / UNIVERSAL MUSIC INTERNATIONAL
- 初回限定盤 [CD+DVD] 3500円 / UICV-9028
- 通常盤 [CD] 2500円 / UICV-1026
CD収録曲
- BREAK FREE
- HOMELY GIRL
- FREAKIN’ LOVE MY LIFE
- おかしいやつ
- 朝は近い
- 終わりのないこの詩
- 遠く離れても
- I NEED SOMEBODY
- はじける
- ほどけていたんだ
- Butterfly
- 君と二人で
初回限定盤DVD収録曲
- Scott & Riversの ゆく年 くる年
- HOMELY GIRL -ミュージック・ビデオ
- HOMELY GIRL -リリック・ビデオ
Scott & Rivers(すこっとあんどりばーす)
ALLiSTERやソロアーティストとして活躍するスコット・マーフィーと、WEEZERのフロントマンであるリバース・クオモによる音楽ユニット。2012年12月末の「RADIO CRAZY」や「COUNT DOWN JAPAN 12/13」で日本初お披露目となり、2人が生み出す極上のポップ / ロックナンバーを日本語詞で歌うスタイルが話題を呼ぶ。2013年2月のタワーレコード限定シングル「HOMELY GIRL」に続いて、3月に1stアルバム「スコットとリバース」をリリース。同年4月には初のジャパンツアー「スコットとリバースと仲間たち」も行われる。