佐々木彩夏(ももいろクローバーZ)×DJ KOO|2人の圧がぶつかった両国国技館ソロコン

モノノフはいじり方が上手

──両国国技館でのコラボを振り返って、改めて感想を聞かせてください。

佐々木 まずリハーサルの段階でめちゃくちゃ盛り上がって。リハではライブの手順や段取りを確認していく作業がメインなんですけど、そのときはスタッフさんも大勢集まってきてみんなノリノリで、本番みたいに楽しかったんです。おかげで「みんな待ってろよ! 楽しみにしとけよ!」という気分で本番に臨めました。

──本番も大成功でしたね。

佐々木 アンコールの一発目に出ていただいたんですけど、すごく安心感があって。私があとから登場したときには、会場の盛り上がりが最高潮に達していました。ももクロの曲もDJでパフォーマンスしていただいて、KOOさんはすごい方なんだと改めて思いましたね。もともと「AYAKA-NATION」というタイトルはエイベックスさんの「a-nation」をもじったものなので、「本物が来たー!」という感動もあって。「a-nation」を観に行かせていただいたことがあるんですけど、そこでトリを務めるような方が私のソロコンサートのアンコールに出てきていただけるなんて、感激でした。

──DJ KOOさんとしては、「AYAKA-NATION」でのコラボはいかがでしたか?

DJ KOO 「AARIN ULTRA REMIX 2017」の反響が想像以上に大きかったので、両国国技館にはアウェイではなくホームのライブに行くような気持ちで臨めて、すごくアガりました。2日間共出演して、初日はあえてモノノフのコールとずらした合いの手を入れたんですけど、2日目はみんなのコールも取り入れました。

佐々木 モノノフさんもめっちゃ盛り上がっていたし、すごく喜んでいたと思います。

DJ KOO モノノフはみんないじり方が上手だから、ライブでも常にいじられてる感じがして楽しかったです。

──両国国技館での「AYAKA-NATION」は50'Sをコンセプトにした公演でした。佐々木さんは自身でソロコンをプロデュースされていますが、どういう思いでライブを作り上げていったんですか?

佐々木 2回目の開催だったので、前回より洗練されたものを見せなきゃという思いがありました。1年目はとにかくやりたいことを詰め込んだライブだったんですけど、2年目も同じことをやってもしょうがないですし、ちゃんとテーマを立てようと思って50'sというコンセプトに決めました。いろんなアーティストさんの曲もカバーして、いいとこ取りなライブだったと思います。アンコールでDJ KOOさんとコラボする安心感もあったので、本編では好き勝手にやらせていただきました。

──DJ KOOさんから見た、「AYAKA-NATION」全体の印象はいかがでした?

DJ KOO 50'sというテーマがあーりん色に染まっていたと言うか、ロックンロールやロカビリーといった音楽に対するあーりんの捉え方がすごく新鮮で、それが会場のみんなにも伝わっていたと思います。観ていてとても気持ちよかったですね。

DJあーりんが現れたら誰も敵わない

──ももクロの曲に対してはどのようなイメージを持っています?

DJ KOO ストレートで前向きなメッセージがすごく伝わってきて、世代を超えて伝わる魅力があると思います。「ハピクロ」に出させていただいたときに、DJ講座という形でももクロの曲をミックスさせていただいたことがあるんです。最近また番組に出演したときは東京ドーム公演(5月22、23日に行われた「ももいろクローバーZ 10th Anniversary The Diamond Four -in 桃響導夢-」)でももクロに歌ってほしい曲をリクエストで募って、ランキングのベスト10を「ももクロ10thAnniversary MIX」としてお届けして。ミックスしながら鳥肌が立ちたましたよ。「ここで『走れ!』のイントロが流れたらグッと来るんだろうな」とか考えて。「走れ!」は大好きな曲なんです。

──佐々木さんのソロ曲に対して、ももクロの曲には「走れ!」のような王道の楽曲も多くあります。ミックスするときの感覚に異なるものはありましたか?

DJ KOO

DJ KOO 基本はクラブやディスコでDJをやるときと同じように、曲をつないでいくごとにお客さんのテンションが上がって一体感が生まれることを意識したので、「AARIN ULTRA REMIX 2017」を作るときの感覚の延長線上という感じでしたね。でも、やっぱりあーりんの曲には今まで預かってきた曲にはない世界観があります(笑)。

──佐々木さんは両国国技館公演でかねてから披露していたエレキギターだけでなく、アコースティックギターも演奏されて。ほかのメンバーも同様にギターやベースには挑戦していますが、まだDJにチャレンジするメンバーはいないですよね。

DJ KOO あーりん、DJやればいいのに!

佐々木 えー! お客さんのノリや雰囲気を見て曲をつなぐのが難しそう……。クラブとかでDJをやるときは即興で曲をミックスしていくんですよね?

DJ KOO そうだね。クラブでは即興で選曲していくけど、ライブの中でDJを披露するときは事前に3分くらいの短い時間に曲を詰め込むこともあるよ。あーりんが「プチョヘンザ! プチョヘンザ!」って言うの見たいなあ。

佐々木 あはははは!(笑) ライブでモノノフさんを煽って、予想以上のコールが返ってくるとすごくうれしいので、DJもやってみたら快感かもしれないです。

DJ KOO みんなの反応が返ってくるとすごく気持ちいいよ。

──圧が強いと言われる佐々木さんがももクロのライブでDJをやったら面白そうです。

DJ KOO DJあーりんが現れたら誰も敵わないよ!

佐々木 (笑)。挑戦してみたいですね。ラジオ番組で共演したときに少しDJセットを触らせてもらって、何をどう操作したらいいかわからなかったけど楽しかったです。今度、ぜひ教えてください。

──DJを始めるにあたって、最初につかんだほうがいいコツなどあるんですか?

DJ KOO とにかくノリですよね。あーりんだったら絶対に大丈夫だと思いますよ。

佐々木 そうですかね。そしたら、来年のソロコンでDJあーりんになるかもしれないです(笑)。

DJ KOO 楽しみにしてます!

ももクロが歌う意味を考える

佐々木 KOOさんって普段、アイドルの曲を聴かれるんですか?

DJ KOO もちろん! アイドルの曲っていろんなジャンルの音楽を取り入れてるじゃない。EDMのような四つ打ちのダンスミュージックもあれば、メタルみたいな曲もあるし、バラードナンバーもあるし。それを全部こなすのってすごいよね。

佐々木彩夏

佐々木 アイドルは歌を歌ってもいいし、テレビのバラエティ番組に出てもいいし、ドラマに出演させていただくこともあるし、なんでもできるのが楽しいです。

DJ KOO 曲が届いたときは、いつもどんな捉え方をしているの? 音楽のジャンルを意識してるわけではないでしょ?

佐々木 私たちに音楽の知識がないせいかもしれないですけど、ももクロは難しい曲が多いので理解することに必死ですね。でも、いかにももクロっぽい曲にするかと言うか、自分たちでどう解釈するかが大事なのかなと思います。ももクロが歌う意味を考えて、例えばロックだったら普段そういうジャンルを聴かない人にも聴いてもらえるきっかけを作れたらと思っていて。

DJ KOO なるほど。ももクロらしくっていうパワーが周りのすべてを巻き込んでいる感じがしますね。ミュージシャンだったら何かしらバックヤードがあって曲を作ることが多いけど、ももクロの曲はすべてももクロの解釈で成り立っているんじゃないかな。

佐々木 「My Cherry Pie(小粋なチェリーパイ)/ My Hamburger Boy(浮気なハンバーガーボーイ)」も50'sというテーマをあーりんっぽく歌っていて。どうやったら自分たちらしくなるかは正直わかっていないんですけど、与えられたものに一生懸命挑むしかないですね。うまくできるかと言うより、自分なりにどう表現するかが大事だなって10年間やってきて感じました。

佐々木彩夏「AYAKA-NATION 2017 in 両国国技館 LIVE Blu-ray & DVD」
2018年6月6日発売 / EVIL LINE RECORDS
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[Blu-ray Disc]
7344円 / KIXM-325

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佐々木彩夏「AYAKA-NATION 2017 in 両国国技館 LIVE Blu-ray & DVD」DVD

[DVD2枚組]
6264円 / KIBM-728~9

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収録内容
  1. My Cherry Pie(小粋なチェリーパイ)
  2. Hard Headed Woman(オリジナル:エルヴィス・プレスリー)
  3. Jailhouse Rock(オリジナル:エルヴィス・プレスリー)
  4. ジュリアに傷心(オリジナル:チェッカーズ)
  5. ファンキー・モンキー・ベイビー(オリジナル:キャロル)
  6. スリル(オリジナル:布袋寅泰)
  7. 誘惑(オリジナル:GLAY)
  8. My Hamburger Boy(浮気なハンバーガーボーイ)
  9. ハートをRock(オリジナル:松田聖子)
  10. RASPBERRY DREAM(オリジナル:REBECCA)
  11. 桃色空
  12. あなたに逢いたくて~Missing You~(オリジナル:松田聖子)
  13. ever since(オリジナル:SAYAKA)
  14. Link Link
  15. キューティーハニー(オリジナル:前川陽子)
  16. SUMMER SONG(オリジナル:YUI)
  17. Laugh away(オリジナル:YUI)
  18. 今すぐKiss Me(オリジナル:LINDBERG)
  19. HAPPY Re:BIRTHDAY

<アンコール>

  1. DJ KOO time!
  2. あーりんは反抗期! with DJ KOO
  3. あーりんはあーりん♡
  4. スイート・エイティーン・ブギ
  5. だって あーりんなんだもーん☆
映像特典
  • Making of AYAKA NATION 2017 “楽しい”を“楽しんで”作る アイドル 佐々木彩夏

イベント情報

AYAKA-NATION 2018
2018年6月24日(日)神奈川県 横浜アリーナ
佐々木彩夏(ササキアヤカ)
佐々木彩夏
1996年6月11日生まれ、神奈川県出身。2008年にももいろクローバーに加入し、メンバーカラーはピンクを担当している。メンバー最年少で、キャッチフレーズは「ちょっぴりセクシーでおちゃめな、ももクロのアイドル」。2016年9月に自身初のソロコンサート「AYAKA-NATION 2016 in 横浜アリーナ」を神奈川・横浜アリーナで実施した。2017年8月に1stソロシングル「My Cherry Pie(小粋なチェリーパイ) / My Hamburger Boy(浮気なハンバーガーボーイ)」をリリースし、同月に東京・両国国技館で2日間にわたるソロコンサート「AYAKA NATION 2017 in 両国国技館」を開催。2018年6月24日に再び横浜アリーナで「AYAKA-NATION」を行う。
DJ KOO(ディージェイコー)
DJ KOO
TRFのリーダーでサウンドクリエイター。高校時代にダンスミュージックと出会い、その後新宿のディスコ「カンタベリーハウス」「B&B」でDJを務める。1986年にはDJ HONDAとTHE JG'sを 結成し、数多くのリミックスを手掛けた。その後1993年に小室哲哉のプロデュースするユニット・trfのメンバーとしてシングル「GOING 2 DANCE」および同時発売のアルバム「trf ~THIS IS THE TRUTH~」にてデビュー。1990年代から2000年代にかけて、数々のミリオンヒットを世に送り出した。近年はバラエティ番組などにも活躍の場を広げている。