さくらしめじ|2人の未来照らす意欲作 インタビュー&コレサワ対談で徹底解剖

決意表明みたいなところもあるんです

──そして新作をリリースされるわけですが、タイトルの「うたはつづくよどこまでも」にはどんな意味が込められているんですか?

雅功 発案は彪我だよね。

彪我 はい。童謡の「線路は続くよどこまでも」にかけて付けたんですけど……最初、「うたのわ」っていうタイトル案があったんです。僕らは皆さんと歌でつながっている、そして止まらないという意味を込めてのものだったんですけど、「うたのわ」のイメージを考えていたら線路に見えてきて。山手線みたい、ずっと回ってる、線路はつづくよどこまでも……うたはつづくよどこまでも……って。ずっとつながっていくよ、歌い続けるよという意味を込めたのは、野音で皆さんが一緒に歌ってくださったことがすごく素敵なことだったから「これからも皆さんと一緒に歌っていきたい」という僕らの気持ちです。

雅功 僕たち2人はずっと歌っていくし、それに皆さんも乗っかって一緒に歌ってくれればいいな、ってね。

──そうだったんですね。そしてリード曲の「My Sunshine」ですが、これまでにない四つ打ちの力強い歌で、聴いてビックリしました。

雅功 僕らもビックリしました!

彪我 「おお」ってなったよね(笑)。

雅功 ただ、僕らももう高校2年生になって。もっと新しい表現に挑戦していきたいと思っていましたし、「早く歌いたい」「皆さんに聴かせたいな」って思いました。僕、この曲を聴いた瞬間にライブのことが想像できたんですよ。一緒に手を挙げて手拍子して、四つ打ちを乗りこなして早く楽しみたくて、ワクワクしました。

彪我 タイトルも「うおっ」てなりますよね。英語だし! サビのフレーズはハイトーンの繰り返しなんですが、そこで力強く思いを伝える曲だなって思いました。

さくらしめじ

──表現にパワーが必要な曲だと思いましたし、2人の歌からも気合いを感じました。

雅功 僕らにとっては決意表明みたいなところもあるんです。「これからも僕らは2人で力強く、一歩一歩踏みしめてがんばっていきます、歌い続けます」っていうメッセージが込められているので。力強さっていうのはレコーディングのときにも意識していました。

──サビの最後、雅功さんの「My Sunshine」の抜けのある歌い方に、特に意志の強さを感じました。

彪我 おおー。

雅功 そう言われるとちょっと恥ずかしい(笑)。

彪我 サビの最後の「My Sunshine」はけっこうキーワードと言うか。いろんな意味が込められているんです。

雅功 サビが力強いぶん、最後の「My Sunshine」というフレーズはあえて抜いて歌って、逆に芯の強さを感じさせられるように意識してます。遠くを見据えている感じって言うんですかね。みんなにも自分に向けても語りかけているんです。今まで僕らは皆さんの気持ちに寄り添うような曲を歌うことが多かったんですけど、今回は自分たちが先導していく、引っ張っていくということがテーマになっているので、だからこそ自分たちにもしっかりと語りかけなきゃいけない部分がたくさんあって。

彪我 うん。

雅功 「みんなを引っ張っていくぞ!」っていう意味が込められている「My Sunshine」だと思っています。

尊敬と言うかなんと言うか……

──「My Sunshine」はこれまでのどの曲よりも2人の声の違いが際立っているようにも感じて。それぞれの声の特長がうまく絡み合っている感じがまた、今までにないなあと思ったのですが……2人はお互いの声についてはどういった印象を持っていますか?

さくらしめじ

雅功 彪我は落ちサビなんかを聴いてもらったら伝わると思いますが、本当に透き通ったいい声をしていて。だからこそ、明るく歌ってても寂しく聞こえるときがある。静かさの中に力強さがある声だなと思います。それを彼自身がわかってるのかわかってないのかはわからないけど……(笑)、ホントにきれいな声の使い方をするし、いつの間にか聴き入ってしまいます。彪我の世界に飲み込まれちゃう感じと言うか、包み込んでくれるような歌声を持ってる。僕、落ちサビを聴くのがすごい好きなんですよ。曲が一気に彪我の色になるんです。

彪我 そ、そうですか……! 普段あまりこういうこと言われないから……こんなにねえ、褒めてくれるとは思わなかったんで……どうもありがとう(笑)。雅功の歌は「My Sunshine」でも表されていますが、力強いところはホントに力強さが出るんですけど、静かに感情表現しながら歌うところにも力強さがあるんです。さっき話していたサビの「My Sunshine」の感情表現も深くて力強いので、そこは尊敬と言うかなんと言うか……。

雅功 あら。尊敬してるんですか?

彪我 してますよ、そりゃあ! やっぱり表現がすごく豊かだなって思いますね。

雅功 どうもどうも(笑)。