作品にそぐわないエンディング

──スネオさんが歌うエンディングテーマは、カスタマイZの曲とはがらりと風情が変わりますね。

スネオ　作品にそぐわない曲ですよね。でも、そういうオーダーをいただいたんですよ。僕も最初はああいう感じではない曲調をイメージしていたんですけど、「あえてミディアムバラードで『いい曲だ』ってグッと染みるような曲をやってくれ」って言われて。それは、これからの物語の内容にどんどん添っていくような狙いだったみたいです。

GORO　なるほど。

スネオ　坂本って、孤高の人という感じがありますよね。行動はハイパーだけれど、誰とも群れないし。それって、僕が東京で日常を過ごす中で感じる孤独感と似ていて。……東京って、たくさん人がいるじゃないですか。だけどみんながみんな心がつながっているわけじゃなくて、すれ違いざまに肩がぶつかるだけのような関係性でそこに共存しているというか。都会の日常のそういうところに僕はグッとくるんですけど、この曲は坂本くんのどこか孤独な感じにリンクさせるようにして、「日常」をテーマに書きました。

DAICHI　そうなんですね。

スネオ　この間、第1話が放送されたでしょ？ 「面白いなあ」なんて観ていたんですけど、Twitterなんかでテーマ曲についての反応を見ると「まさかのスネオだ」なんていうコメントがあってね。けど、僕も「そりゃそうだろう」と思いました。これからが楽しみですよ。カスタマイZでガツンと始まって、面白い本編があって、僕の曲で終わっていく。この一連の流れが、番組が終わる頃にはみんな「観れなくなるのが寂しくて仕方ない」って思うようになるんじゃないかな。いや、させます。……カスタマイZが。

カスタマイZ　いやいやいやいや（笑）。

DAICHI　僕も第1話を観たんですが、本編のあとにスネオヘアーさんの感動的な曲を聴くと、作品のシュールさが際立つなと思いました。

HIROKI　日常の、夕暮れの景色を思い浮かべるような曲だなって思います。

スネオ　ありがとう。

根っからのドラマー体質

──ちなみに皆さんはどんな学生時代を過ごしたんですか？

スネオ　僕はもう、おとなしい学生でしたよ。口にチャックしてましたから。

──音楽はいつ頃始めたんですか？

スネオ　中学からですね。中学2年のお年玉でギター買って。でもそうやってギターを始めたりすると、やんちゃな先輩に「ロックとか言ってんじゃねえ」って絡まれるんですよ。

DAICHI　へえ！

スネオ　だから「いや、言ってません」って答えて。

GORO　あははは（笑）。

DAICHI　僕は中学時代、HIROKIと同じ学校に通ってたんですけど、うるさいヤツだったと思います。

HIROKI　ええ、そうですね。

DAICHI　でも高校はHIROKIと違う学校になったんで、全然目立たない存在になったと思う。頼れるツッコミ役がいなくなっちゃったんですよ。HIROKIと一緒だと、ボケを拾ってくれる安心感があったんですけどね。

HIROKI　DAICHI、中学時代は騒がしすぎてホントにやばかったんで！ もう学校のトップみたいな感じ（笑）。DAICHIともう1人の友達と一緒に騒いで先生に怒られる、みたいなことがよくありました。

GORO　うわさによると、裸で逆立ちしてたみたいです。

HIROKI　そう、更衣室ではやし立てられて、裸で逆立ちするんですよ（笑）。

DAICHI　これダメなやつでしょ！

HIROKI　それを僕が「いやいや、やりすぎでしょ！」ってツッコむ役だったんです。

スネオ　DAICHIくん、やっぱりドラマーだねえ！ バンドの中で脱いだりするのはだいたいドラマーだから、根っからのドラマー体質だよ。

カスタマイZ　あはははは！（笑）

GORO　僕は中学、高校と男子校でした。男子校って、本当に幼稚なんですよ。でもそれがすごく楽しかった。中3のときが一番ふざけてましたね。よく先生に怒られて。高1になってもその感じを引きずってたんですけど、高2からは落ち着きました。「男子校、華がないな」って気付いて。

スネオ　カスタマイZ、こういう話OKなの？（笑）

GORO　みんな子供なんですよ。僕もそうなんですけど、ホントに幼稚なことばっかりしてました。クラスの中で2チームに分かれて、リサイクルで集めているペットボトルのキャップを飛ばしまくって戦ったりとか。それを職員室から先生に見られて呼び出されたり（笑）。

スネオ　しょうもないなあ（笑）。

HAMA　僕は、中学時代はすごく真面目で。学級委員とか、合唱コンクールではピアノ伴奏とかもしていたんですよ。ただ、GOROと同じ学校に進学したらそっちの色に染まっちゃって。真面目とはかけ離れた男になってしまいました。

GORO　HAMAは変なヤツなんですよ。カスタマイZに入る前の高1や高2の頃は、挙動不審をクラスメイトにツッコまれまくってましたね。今はそうじゃないけどね。

スネオ　なんか楽しいな!? ずっと聞いていたいよ。これ聞きながら酒飲んでたい。

カスタマイZ　あはははは！（笑）

スネオ　素敵だと思いますよ。

俺の“クーレスト”体験

──皆さんのこれまでの人生の中で、坂本並に“クーレスト”だった瞬間はありますか？

HAMA　僕はやっぱり、ステージに立っている自分はクーレストだと思います。歌っている自分が一番輝いてるって。そう思わないとね。

スネオ　僕も常にそうですよ。言ったら今だってそう。みんなと年齢の差はあれど、自分がNo.1だって……いや、すいません。

カスタマイZ　あはははは（笑）。

HIROKI　僕は洗濯物を干す作業を8分でできたときです。あのときは、自分本当にすごいな、クールだなと思って……。

HAMA　8分ていうのがよくわかんないよ（笑）。

HIROKI　あ、通常はテレビを観ながらやったりするんで、15～20分くらいかかるんです。

スネオ　20分は長いよ（笑）。洗濯物半渇きになるでしょ。

HIROKI　あ、普段が遅いのか……（笑）。

GORO　僕はこれ、本当にクールだと思ってるんですけど。メンバー同士でふざけたり、ちょっと悪さをすると、僕らの男性のマネージャーの方に顔以外のいろんなところをつままれるんですけど……。

HIROKI　いやあ、そうなんですよ。

GORO　すごいちょっかい出されるんですよ。で、僕以外の3人はそれをすごく嫌がって悲鳴を上げるんですけど、僕はやられても無反応でいられるっていう。

HIROKI　だからマネージャーさんがつまむのやめるんですよ。「つまみがいがない」って。

スネオ　坂本そのものじゃないの。

GORO　そう、坂本に近いかなって。どんなにやられてもクールでいられるので。

DAICHI　やる人からしたら楽しくないんですよね。

スネオ　面白いねえ。

DAICHI　僕は、そうですね……お腹痛くなるときって、あるじゃないですか。

一同　うん。

DAICHI　僕はお腹痛くても平然としていられるんです！そこは自分の中でクーレストだなって思いますね。