Red Hot Chili Peppers「Unlimited Love」リリース記念|レッチリ好き著名人10人によるプレイリスト&コメント

Red Hot Chili Peppersが4月1日に約6年ぶりとなるニューアルバム「Unlimited Love」をリリースした。

過去に2回脱退と加入をしているジョン・フルシアンテ(G)の復帰作にあたる「Unlimited Love」。バンドとして6年ぶり、ジョンを迎えた編成では2006年発表のアルバム「Stadium Arcadium」以来約16年ぶりのアルバムということで話題となっている。

音楽ナタリーでは、1983年の結成から約39年、長年のキャリアの中で世界的なヒット作を次々に発表してきたレッチリの新作リリースを記念して、レッチリファンの著名人によるプレイリストおよびコメントを紹介。穴見真吾(緑黄色社会)、泉大智(DISH//)、内田怜央(Kroi)、オカモトコウキ(OKAMOTO'S)、休日課長(ゲスの極み乙女。、DADARAY、ichikoro)、KenKen、咲良菜緒(TEAM SHACHI)、澤部佑(ハライチ)、TOMOMI(SCANDAL)、山中拓也(THE ORAL CIGARETTES)のレッチリ愛が詰まったプレイリストをレッチリ初心者はもちろんのこと、古くからのファンにも楽しんでほしい。

構成 / 田中和宏

穴見真吾(緑黄色社会)

穴見真吾(緑黄色社会)

テーマ / Always Thank you for RHCP

中学2年の夏、YouTubeで「By the Way」のライブ映像に辿り着いてから僕の音楽人生は変わりました。四六時中ベースを触り、中学の登下校ではレッチリを中心としたミクスチャーロック、オルタナティブロックばかりを聴くような生活に変わりました。肉体全てを音楽に注ぎ込むようなパフォーマンスのスタイル、骨太なロックサウンドはもちろん、メロウで寂しげな楽曲や、時代を風刺したような痛烈な歌詞が当時の僕には刺さりまくりました。僕がレッチリを聴き始めた2011年頃は「I'm with You」がリリースされたり、サマーソニックに来日していたので、レッチリのギタリストといえばJosh(ジョシュ・クリングホッファー)でした。今回のプレイリストでは、個人的に大好きなレッチリの楽曲に加え、僕世代のリアルタイムなレッチリ楽曲(「I'm with You」以降)をプラスして選曲しました。今もなお現役で、僕らにワクワクと刺激を与えてくれるレッチリには感謝しかありません……「Unlimited Love」楽しみですね……‼

プロフィール

穴見真吾(アナミシンゴ)

愛知県出身の4人組バンド・緑黄色社会のメンバー。バンドとして、2018年11月にミニアルバム「溢れた水の行方」でメジャーデビューした。2021年に、2020年発表の楽曲「Mela!」のストリーミング再生回数が1億回を突破。2022年1月に3rdアルバム「Actor」を発表し、4月20日にはニューシングル「陽はまた昇るから」のリリースを控えている。

泉大智(DISH//)

泉大智(DISH//)

テーマ / 脳味噌チリチリマサラ

10曲に絞るのが大変でした。
プレイリストはとにかく好きな曲を中心にちりばめました。脳味噌を刺激してくれる楽曲たちです。
レッチリとの出会いは、初めて聴いたのは小学生の時で「Dani California」でしたね。映画で使用されているのを聴いて初めて知りました。ガッツリ聴き出したのは高校に入ってからです。中学の終わり頃からバンドを始めて色々掘っているときにレッチリにもう一度出会い聴き込むようになりましたね。学校のロックが好きな友人がレッチリめちゃくちゃ好きで一緒によく話をしていた記憶があります。当時の自分のマインドにバッチリはまって、あのレッチリの自由な音楽性に一気に惹かれました。チャドのドラムからはかなり影響を受けました。ビートで分からせるドラミングが最高です。いつまでもふざけていてほしいです。

プロフィール

泉大智(イズミダイチ)

4人組バンド・DISH//のドラマー。2017年元日からDISH//のメンバーとして活動している。楽曲制作に携わるほか、サポートドラマーとしても活躍。DISH//としては現在、結成10周年を記念したリテイクプロジェクト「再青」を実施中。2022年1月から月に2曲のペースで既発曲のリテイクバージョンを配信しており、4月6日にはリテイクバージョンの楽曲を収めた新作アルバム「10th Anniversary Retake Collection 『再』」をリリースする。

内田怜央(Kroi)

内田怜央(Kroi)

テーマ / 内田の快感

中学2年生の頃にドラム教室で「By the Way」が課題曲になり、練習のためにYouTubeで2006年のLa Cigaleのライブ映像を観たのが出会いです。ジョン・フルシアンテのソロの神がかりっぷりに影響され、ギターでアドリブを練習し始めてその流れで曲を作るようになりました。
全パート1人レッチリカバー動画を何処にあげるでもなく作ってたりもしました笑
彼らのクリエイションの魅力は進化を恐れない姿勢と彼ら自身のルーツ解釈のセンスです。
過去の作品に縛られず今の自分達のやりたいこと、今の自分達にできることを追求することで生まれる本質的な音楽へのリスペクトが沢山の人に愛される由縁だと思います。
あとはサウンドメイクのこだわりというか個性が素晴らしい。自分の中の至高のワウギターサウンドは「Sir Psycho Sexy」のイントロから脳天を貫くあのフレーズ。ベースもフィルターぐりぐり。アンソニーの声色の使い分けも超絶funk。他の曲も語りたいのですが長くなってしまうのでこのへんで。

プロフィール

内田怜央(ウチダレオ)

R&B、ファンク、ソウル、ロック、ヒップホップなど、あらゆる音楽ジャンルからの影響を昇華した音楽性を提示する5人組バンド・Kroiのギタリスト / ボーカリスト。バンドは2018年2月にInstagramを通じてメンバー同士が出会い、結成された。同年10月に1stシングル「Suck a Lemmon」を発表し、2021年6月に1stアルバム「LENS」でメジャーデビュー。音楽活動のみならず、ファッションモデルやデザイン、楽曲プロデュースなど、メンバー個々がさまざまな分野で活躍している。

オカモトコウキ(OKAMOTO'S)

オカモトコウキ(OKAMOTO'S)

テーマ / MyFavRHCP

今回のプレイリストは、キリがなくなるのでジョン・フルシアンテ参加楽曲のみで。
だけどヒレル・スロヴァク、デイヴ・ナヴァロ、そしてジョシュ・クリングホッファー(素晴らしい働きをしたと主張しておきたい)とすべての年代を愛しています。アリク・マーシャルのことも忘れてないよ。
しかしやはりジョンが、その類稀なるカリスマ性でもって、後世に多大なる影響を与え続けているのは、今回のカムバックにおける熱狂ぶりからも明らかでしょう。「Black Summer」の、目詰まりしたようなザラついたギターソロの音色。62年のストラト。「ジョンだぁ(涙)」とアホみたいな声をあげてしまったのは私だけではないはずです。
なぜ私達は2022年にもなって、RHCPを愛し続けるのでしょうか。それは謎であり、人類にかけられた魔法の一つです。シンプルすぎるスカスカのサウンド、替えのきかない4人。絆。カリフォルニア。やばい、書きながら普通に泣きそう。
今でも2007年の東京ドーム、学校を早退して並んだグッズの列を思い出します。
最前列まで走っていって屈強なボディーガードに拙い英語で「俺たちバンドやってるんです、4人に聴いて欲しいんです!」と言い、街のリハスタでとった音質の悪いCD-Rを渡したことを思い出します。彼は一瞬迷った後、ニコっとしてCDを受け取ってくれた。
絶対渡してくれてないだろうけど、彼、優しかったな。ありがとう。

プロフィール

オカモトコウキ

1990年生まれ。OKAMOTO'Sのギタリストとして2010年5月に1stアルバム「10'S」でメジャーデビュー。2019年6月にバンドとして初の東京・日本武道館公演「OKAMOTO'S 10th ANNIVERSARY LIVE "LAST BOY"」を成功させた。2019年10月には自身初のソロアルバム「GIRL」を発表し、11月にソロワンマンライブを行った。

休日課長(ゲスの極み乙女。、DADARAY、ichikoro、礼賛)

休日課長(ゲスの極み乙女。、DADARAY、ichikoro)

テーマ / 勢いで選んだ10曲

10曲に絞るという作業がこれほど難しいとは。選曲のコンセプトも難しい。それほどに私にとってレッチリは大きな存在。私が今ベーシストとして在るのは紛れもなくレッチリを聴いたからと言っても過言ではございません。高校最後にものすごく惚れ込んでいた彼女に振られ、自暴自棄になり、ギターがうまくならない自分にも嫌気がさし、何かギター以外の何か新しい事を大学からはじめようと思うか思わないかのタイミングで観た「Live at Slane Castle」(2003年発表)のDVDが、私のベーシストとしてのスタートです。中でも、ジョンとフリーのセッションから「Californication」に入る瞬間、涙が出たのは今でも覚えています。素敵なギタリストと絡めるベーシストになろう、そんなことを思ってベースを始めました。そんな私のベース人生に影響を与えた10曲を……なんて無理です。絞りきれません。うーん困ったなぁ。どうにかこうにか勢いで10曲を選びました。明日選んだらまた違うだろうな。締め切り時点ではこの10曲、という事で。

プロフィール

休日課長(キュウジツカチョウ)

1987年生まれ、埼玉県出身。大学時代にベースを始め、卒業後の2012年に川谷絵音に誘われてゲスの極み乙女。に加入した。2014年までは一般企業に勤めながらバンド活動を展開。ゲスの極み乙女。のほか、DADARAY、ichikoro、礼賛のベーシストとしても活動している。2022年5月11日にはゲスの極み乙女。の結成10年を記念したベストアルバム「丸」をリリース。