音楽ナタリー Power Push - ЯeaL

地を這ってでも生きてやる

ЯeaLのラブソングに秘められたもの

──3曲目の「満月の夜に」はピアノとストリングスを取り入れたアレンジと、高速のビートが1つになったアッパーチューンです。これもЯeaLらしい曲ですよね。

Ryoko これは一番最近書いた曲ですね。

Fumiha BPMは180くらい?

──ЯeaLとしては普通のスピードですね(笑)。

Ryoko そうですね(笑)。いろんな意味でЯeaLらしいし、原点みたいな曲じゃないかなって。あとこれ、まだメンバーにも言ってないんですけど……。

Fumiha そういうのやめて、ドキドキする。

Ryoko 実はЯeaLの恋愛の歌って、時系列でつながってるんですよ。「秒速エモーション」の歌詞に出てくる2人のその後を描いているのが「満月の夜に」なんです。この曲で2人は遠距離恋愛まではいかないけど、なかなかお互いに会えない日々を過ごしている。で、その後のストーリーは「花火散るこの川で、」という曲につながっていくんです。

──そうなんですか。Ryokoさんは物語を紡いでいくのが好きなんでしょうね。

ЯeaL

Ryoko そうですね、アニメや映画や小説を基にして「この主人公の気持ちになって書いてみよう」という方法で曲を書くこともよくあるので。

Aika へえー。「満月の夜に」って、それこそアニメのタイアップにピッタリじゃないですか? 深夜の恋愛系アニメとか。

Fumiha 妄想ばっかりやな(笑)。私も好きですけどね、この曲。

Ryoko うん。「めっちゃいい曲だな」って思うんですよ、ホントに。個人的にもすごく好きなので、ライブでやりまくりたいですね。

Aika この曲がRyokoから送られてきたとき「これをカップリングにするの?」って思いましたもん。

Fumiha 前のシングルもそうですけど、カップリングもすごくいいんです。

Ryoko そう、ЯeaLはカップリングに神曲が多い!(ドヤ顔) こういう曲が入ってるからこそシングルを手に取ってもらう意味があると思うし、「カゲロウ」はもちろん、収録曲は全部聴いてほしいなって切実に思います。

めっちゃ自信があるんですよ、最初から

──カップリングには実験的な曲や渋めの楽曲ではなく、とにかくよい曲をどんどん入れるという。

Ryoko そうなんですよ。「Outsider」「スタートライン」(シングル「秒速エモーション」収録)もいいし、「星が見えないこの街で」(シングル「仮面ミーハー女子」収録)もいい。

Fumiha その発言だけ読んだら、自意識過剰みたいに思われそうやな(笑)。

Ryoko あはは(笑)。でも、曲にはめっちゃ自信があるんですよ、最初から。

Aika うん。だから私たちもこうやって付いてきてるわけですから。

Ryoko ありがとう(笑)。メンバーはすごく褒めてくれるんです。新しい曲を送るといつも「いいやん」って。

Fumiha なかなか信じてくれないんですけどね。

Ryoko だって、ずっと「好き」って言われてると「ホンマに? じゃあどこが好きか言ってみて」って聞きたくなるじゃないですか(笑)。それと同じです。最近は「いい」と言われたら信じるようにしてますけどね。

Fumiha でも、こちらに意見はあまり求めてこないんですよ。

Ryoko そんなこともないけど(笑)。自分の中で「これはボツだ」と思ったら、誰がなんと言ってもボツなんです。

──まずは自分の中のハードルを越えることが第一条件?

Ryoko はい、それを越えない曲はメンバーに聴かせません。この前も8曲くらい作ったけど、聴かせたのは1曲だけですから。

Aika だからシングルを作るたびに「次がしんどい」って言ってるんやって。

Yurika そう、毎回言ってる(笑)。

Fumiha 「秒速エモーション」も、候補を100曲くらい作った中の最後の1曲だったしね。

Ryoko そういえば「仮面ミーハー女子」も野音ライブ(2016年3月に大阪・大阪城野外音楽堂で開催されたデビューレコ発イベント)の直前に書いた曲ですね。リード曲を作るのはめっちゃ大変なんですけど、それがバンドのためになるのでがんばらないと。

曲もヤバいしライブもヤバいし、キャラもヤバい

──今年に入ってからライブもさらに増えていて。皆さん以前から「ライブをもっと増やしたい」と話していたので、イメージ通りの活動に近付きつつありますね。

ЯeaL

Yurika 1、2月といい感じで増えてますね。この調子でいきたいです。

Aika うん。ライブをやってないと、また不安になるから。

Fumiha どんどん暗くなります(笑)。

Yurika お客さんに会えるだけで安心するんですよ。

Aika そう、ライブ会場で触れ合わないと。SNSだけじゃ物足りないというか。

Ryoko 3月12日のGacharic Spinさんとの対バン(「ЯeaLデビュー1周年記念企画 ЯeaL Яock Яevolution vol.5~ЯeaL vs Gacharic Spin」)と、5月からのワンマンツアーはぜひ来てほしいです。そのあともどんどんライブをやろうと思ってますよ! 今年の目標は100本なので。

Aika ライブバンドらしい活動を続けていきたいですね。

Ryoko ЯeaLは曲もヤバいし、ライブもヤバいし、キャラもヤバいんですよ、ホントに。今年はどんなことがあっても止まりたくないし、思い切り突っ走って、年末の結成5周年のイベントではもっともっといい景色が見たいですね!

Fumiha お、うまくまとまった(笑)。

3rdシングル「カゲロウ」2017年3月1日発売 / SME Records
期間生産限定アニメ盤 [CD+DVD] 1500円 / SECL-2120~1
通常盤 [CD] 1300円 / SECL-2119
期間生産限定アニメ盤 CD収録曲
  1. カゲロウ
  2. ひらり舞う
  3. 満月の夜に
  4. カゲロウ ~TV Size~
  5. カゲロウ ~TV Size Instrumental~
期間生産限定アニメ盤 DVD収録内容
  1. カゲロウ
  2. ひらり舞う
  3. 満月の夜に
  4. カゲロウ ~TV Size~
  5. カゲロウ ~TV Size Instrumental~
通常盤 CD収録曲
  1. カゲロウ
  2. ひらり舞う
  3. 満月の夜に
  4. カゲロウ ~Instrumental~
ЯeaL「デビュー1周年記念企画 ЯeaL Яock Яevolution vol.5 ~ЯeaL vs Gacharic Spin~」

2017年3月12日(日)東京都 渋谷TSUTAYA O-WEST
<出演者>
ЯeaL / Gacharic Spin

ЯeaL「ワンマンツアー2017」
  • 2017年5月27日(土)大阪府 BIGCAT
  • 2017年6月11日(日)愛知県 池下CLUB UPSET
  • 2017年6月17日(土)福岡県 Queblick
  • 2017年6月25日(日)東京都 TSUTAYA O-WEST
ЯeaL(リアル)

Ryoko(Vo, G)、Yurika(G, Cho)、Fumiha(B, Cho)、Aika(Dr, Cho)からなるガールズバンド。ЯeaLの“Я”は「やー」「ろしあもじ」「ろしあ」で変換。2012年12月、当時中学3年生だった4人によって結成され、関西圏を中心にライブ活動を開始する。2013年には「eo Music Try」の決勝大会に進出し、2014年7月には大阪・阿倍野ROCKTOWNで行われた初のワンマンライブのチケットを完売させ、12月には初の全国流通盤「Change Your ЯeaL」を発表するなど注目の存在に。また2015年8月にはオーディション「出れんの!?サマソニ!?」を勝ち上がり「SUMMER SONIC 2015」に出演。4人の高校卒業月となる2016年3月、シングル「秒速エモーション」でメジャーデビューを果たす。8月には2ndシングル「仮面ミーハー女子」を発表。2017年3月1日に3rdシングル「カゲロウ」をリリースする。