ナタリー PowerPush - Quick Japan100号記念企画「歴代表紙を飾ったアノ人と語るQuick Japan」
宮藤官九郎・坂本慎太郎対談
対談後には「やべえ」って反省してた
──でもお2人ってそのとき、メジャーに駆け上がり始めた頃じゃないですか。対談の中でも「でも声、かけられたりしますよねぇ」(宮藤)「しますねー、最近はね、ほんっとにツラいんですけどねー」(坂本)ってやり取りがあったりして。
坂本 ああ……でも生活が変わったとかは全然ないですからね。急に派手になったとか。声をかけてくるのも結構おとなしい人が多い。あんまガーッと来ないんで、しつこく絡まれたりとかはなかったですよ。
──宮藤さんは「ロケット・ボーイ」の頃だから、「池袋ウエストゲートパーク」(TBS系・2000年)と「木更津キャッツアイ(TBS系・2002年)の間ですよね。
宮藤 そうですね。ちょうど「ロケット・ボーイ」でいろいろあって(注:主演俳優・織田裕二の入院により収録・放送が一時中断されるアクシデントなど)、心が折れてた頃ですよ。せっかく特集やってくれてるのに。
坂本 このあと、なんかすごい有名になられたんですよね。多分。
──それ、坂本さんの中では、でしょう?(笑)
坂本 ああ……そっか。いや、この対談が終わって、完成した本を読んで、ホント有名な人だったんだなと。そのあとにテレビとか普通に出てたり、「時の人」みたいになられてたんで。やべえ、すごい失礼だったんじゃないかなと思って。
宮藤 いやいや(笑)。
坂本 反省してたんですよ。
作品を通してつながる2人
──対談以降のお2人の付き合いってどうなんですか?
坂本 道でばったり会ったりとか……ありましたよね?
宮藤 ありましたね。
坂本 吉祥寺のライブハウスの前で。多分、友達のライブ観に行ったとき。
宮藤 そう、坂本さんがMANDA-LA2の前にいらっしゃって。「あ、坂本さんだ!」って思って。結構夜中でしたよね。
坂本 だから「どうも」ぐらいでしたね。
宮藤 MANDA-LA2の上って、今は「どいちゃん」っていう食堂になったんですけど、昔はカフェだったんですよね。そこで僕、よく書き仕事してたんですよ。
坂本 あと一回お芝居に誘っていただいて。
宮藤 大根仁さんと一緒にいらしてましたね。「R2C2」だから2009年。そのとき、大根さんが撮られたゆらゆら帝国の日比谷野音ライブの番組(スペースシャワーTV「20th Anniversary“LIVE 2009”in YAON』)のDVDをいただいて。僕は何回も、ゆら帝のライブには行ってます。
坂本 あ、僕も宮藤さんのライブ行ってますよ。グループ魂。
宮藤 ……そうでしたっけ?
──(笑)。
坂本 一回観に行ったんですよ。ホント良かったです。影響受けました。
宮藤 フハハハハハ(笑)。
──坂本さん、宮藤さんのテレビドラマとか対談以降ご覧になられたりしました?
坂本 ええと……例えば?
──あのあと「木更津キャッツアイ」があって……。
坂本 ……それは観てない。
宮藤 いや、いいですよ、別にいいですよ!
坂本 映画観ましたよ。ええと……バンドの。
宮藤 「少年メリケンサック」(2009年)ですか?
坂本 はい、メリケンサック。
宮藤 いやあ、すいません。ありがとうございます。
坂本 面白かったです。……テレビドラマはあんま観ないので。
宮藤 いや大丈夫、全然大丈夫っす。ところで、ゆら帝がミディからソニーに移籍したのっていつでしたっけ?
坂本 2005年ですね。
宮藤 グループ魂が、同じミディからキューンに移籍したタイミングとほぼ一緒だったんですよ。そいで僕らがレコーディングしてるときに、ゆら帝の「タコ物語」が入ってるやつ(アルバム「Sweet Spot」)が出たんで、たまたま坂本さんと話したのを覚えてる。フェスとかでも何回か会ってますよね。
坂本 あ、そうですよね。
宮藤 ライジングサンとかで。なんかウロウロしてると会っちゃうんですよね(笑)。
──宮藤さんってよくウロウロするんですね(笑)。吉祥寺のMANDA-LA2で遭遇したときも、近所でウロウロしてたら会っちゃったってことですか?
宮藤 そうですね。ウロウロしてると誰かに会えるんですよ。多分、楳図かずおさんもおんなじ考えでウロウロしてると思います(笑)。
坂本 楳図さん、吉祥寺ではみんな目撃してますからね。
2012年大人計画本公演
ウェルカム・ニッポン
- 2012年3月16日(金)~4月15日(日)
東京都 下北沢 本多劇場 - 2012年4月18日(水)~4月22日(日)
大阪府 シアター・ドラマシティ - 作・演出 / 松尾スズキ
- 出演 / 阿部サダヲ、宮藤官九郎、池津祥子、伊勢志摩、顔田顔彦、宍戸美和公、宮崎吐夢、猫背椿、皆川猿時、村杉蝉之介、田村たがめ、荒川良々、近藤公園、平岩紙、アナンダ・ジェイコブズ、松尾スズキ、青山祥子、井上尚、菅井菜穂、矢本悠馬
- ※当日券あり
収録曲
- 幽霊の気分で (Album Version) / In A Phantom Mood
- 君はそう決めた / You Just Decided
- 思い出が消えてゆく / My Memories Fade
- 仮面をはずさないで / Mask On Mask
- ずぼんとぼう / A Stick And Slacks
- かすかな希望 / A Gleam Of Hope
- 傷とともに踊る / Dancing With Pain
- 何かが違う (Album Version) / Something's Different
- 幻とのつきあい方 / How To Live With A Phantom
- 小さいけど一人前 / Small But Enough