ナタリー PowerPush - Quick Japan100号記念企画「歴代表紙を飾ったアノ人と語るQuick Japan」
神聖かまってちゃんインタビュー
体を張った個別企画
──特集の中では、「神聖かまってちゃんのひとりでできるもん!」と題し、メンバーがそれぞれ単独企画を行ないましたが、これが気合の入った表紙から一転、脱力するような内容で、ある意味、普段の配信にも通じるというか。
ちばぎん 元々はこの機会に、それぞれがお話してみたい人と対談しようっていう美しい企画になるはずが、原宿のアストロホールのライブ(2010年5月13日)の後に、もう決めなきゃヤバいって居酒屋でネタ出ししてたら、酒の勢いも手伝って……。
みさこ 最初に出た案はもっとムチャクチャで、私とか皇居の前でドラムを叩くことになってましたから。
──柴田一郎(ex. ゆらゆら帝国)さんみたいに右翼に拘束されるよ!
mono オレもスズメバチの駆除をするはずでしたからね。ヘタしたら死んでますよ!
ちばぎん まあ、そういう居酒屋ノリと実際にできることをすり合わせた結果、こうなったわけです。
mono オレは危険度が下がって、ミツバチの蜜採取になった(笑)。
──「monoさんのハニーハント」という企画ですね。
mono ただ、危険度が下がったとはいえ怖かったですよ。いつ刺されるんじゃないかって。まあ、刺されたのは僕じゃなくてちばぎんでしたけど。
みさこ 業者の人が「大丈夫、大丈夫、めったに刺されないからー」って言ってたら、ちばぎんが「ぎゃー!」って(笑)。
ちばぎん monoくんは主役なんで完全防御だったんですけど、オレは普通の格好でパソコン持って巣箱に近付いたもんだから……。
──90号の特集は、表紙撮影やインタビューの収録、そして単独企画と、取材現場をほとんど配信しましたよね。
ちばぎん そうそう、「こんなんでーす」って覗き込んだら、パソコンの熱に反応して、ミツバチがめちゃくちゃ群がってきて!
──ノートブックを持ってると刺されやすいって、ちょっとした発見だね。
mono オレの企画なのに、結局、ちばぎんがおいしかったみたいな。
みさこ で、指が腫れてベースが弾けなくなったっていう。
──えっ、そうなの!?
ちばぎん ほんと痛くて、2~3カ月はライブに支障をきたしてましたね。
みさこ 「あるてぃめっとレイザー」とか、速い曲が弾けないって言ってたもんね。
──それに比べると、みさこちゃんの「体質改善ヨガ講座」は健康になれる良い企画でしたね。
みさこ ただ、私がホットヨガをやって、ナイスバディになるっていう予定だったんですけど、ものすごい幼児体型と、体の硬さが露呈されて終わるという結果に。しかも、配信に乗って公衆の面前に……。
水があったらとりあえず飛び込む
──ちなみに、単独企画の取材はの子くんを除いて1日、ぶっ続けで行われましたが、最後に待っていたのが「クソゲー攻略 ちばぎんの挑戦」。
ちばぎん 僕がひたすらクソゲーをクリアしていくっていう。
みさこ あのときの配信は面白かった。リスナーさんの反応も良くて。
ちばぎん でも、こっちは体力的に限界でしたねぇ。
みさこ うちらも大変だったよ。ずっと見てなきゃいけないんだから。ちばぎんはゲームできるんだからいいじゃん。
ちばぎん ゲームできるって言ったってクソゲーだぞ!
mono 取材場所の太田出版を出たのが朝の4時だったからなあ。
ちばぎん 車の中ではみんな満身創痍過ぎて、気を抜いたら寝ちゃうからミスチルを合唱して帰ったんだよね。
みさこ そうだったっけ!?
──雪山じゃないんだから寝ればいいと思うんだけど、そこで合唱しちゃうのが青春っぽいですねえ。
ちばぎん 居酒屋ノリで始まった企画が徹夜ノリで終わるという。
──そして後日、「撮影ロケ地“聖地巡礼”の旅」という、の子くんがかまってちゃんのPV撮影に使った、地元・千葉ニュータウンの名所を紹介していく企画が行なわれました。
の子 僕だけ体を張ってなくて申し訳ない。たしか新曲をつくっているときで、いっぱいいっぱいだったんですよね。その分、最後は池に飛び込んでオチを付けておきました。
──かまってちゃんは水があるととりあえず飛び込むよね。
ちばぎん そこはPeerCast時代と変わらないです。
変化したのは貯金と知名度
──変わらないと言えば、90号のインタビューでは、87号のインタビュー以降の変化を訊きましたが、同じ質問に答えるとしたらどうですか? この1年半で変化したことは?
ちばぎん 生活のキツさが改善されたことですかね。今も裕福な生活なんかしてないですけど、この頃はバイトもできないくらい忙しいのに、バンドのお金も入ってきませんでしたから。
みさこ 私は……どうだろう? 昔は身内の人に支えられてたのが、最近はファンの人たちの温かさを感じるっていうか、元気がないときとか皆さんの声を聞いてエネルギーをもらったり。
の子 僕は貯金と知名度ですね!
──ちばぎんくんとみさこちゃんが言ったことを簡潔かつ下世話にまとめたね。
の子 だって、それ以外、ありえないっすよ。そして、間違いなく、これからもそれが上がり続けていく。
──90号のインタビューでは、「先は見えない」というようなことを言っていたと思うけど、今は見えているということ?
の子 そうですね。まあ、たまに、解散させたくなるっていう苛立ちや衝動は起こったりしますけど。でも、そこらへんのバランスの取り方がわかってきた。
──バンドだったり、自分のドライブの仕方が。
の子 はい。バンドと個人を分けて考えたり、ポイントがつかめるようになってきたってところはありますね。
mono 僕はあまり変わったところはないかもなあ。
──彼女ができたじゃないですか。
ちばぎん そうだよ!
mono それは確かに変わりましたけど(笑)。あとはそうだなあ、もう自分だけのバンドじゃないんだなあとは思います。
──自分のバンドだと思ってたの!?
の子 お前!
mono そうじゃなくって!(笑) メンバーそれぞれがやりたいことをやって、「よっしゃー楽しい! いえーい!」で、「ハイ終わり」っていう自己満な感じだったのが……。
の子 それはいいことじゃないか。
mono ええ!? そうなの?
の子 それがなくなったらつまらないぞ。
mono じゃあ、まあ、その気持ちも忘れずがんばります……。
の子 しょぼい返答。
mono ちくしょー!
神聖かまってちゃん×B.B.クィーンズ
「夢のENDは鳴り止まないっ」ツアー
※全公演共通
OPEN 18:00 / START 19:00
出演者 神聖かまってちゃん / B.B.クィーンズ
チケット 4,800円
<ファミリーチケット>2人分10,500円・3人分15,750円(2Fファミリー席 / 一部区画)
- 2012年3月27日(火)
大阪府 Zepp Osaka - <発売プレイガイド>
チケットぴあ(Pコード:159-733)
ローソンチケット(Lコード:57870)
イープラス
<お問い合わせ>
サウンドクリエーター / 06-3657-4400 - 2012年3月28日(水)
愛知県 Zepp Nagoya - <発売プレイガイド>
チケットぴあ(Pコード:160-360)
ローソンチケット(Lコード:47614)
イープラス
<お問い合わせ>
SUNDAY FOLK PROMOTION / 052-320-9100 - 2012年4月10日(火)
東京都 Zepp Tokyo - <発売プレイガイド>
チケットぴあ(Pコード:160-638)
ローソンチケット(Lコード:77347)
イープラス
<お問い合わせ>
HOT STUFF PROMOTION / 03-5720-9999
神聖かまってちゃん(しんせいかまってちゃん)
の子(Vo, G)、mono(Key)、ちばぎん(B)、みさこ(Dr)の千葉県在住メンバーからなるロックバンド。の子による2ちゃんねるバンド板での宣伝書き込み活動を経て、自宅でのトークや路上ゲリラライブなどの生中継、自作ビデオクリップの公開といったインターネットでの動画配信で注目を集める。
2009年には1600組の応募バンドの中から選ばれ、一般公募枠で「SUMMER SONIC 09」に出演。2010年3月に初のCD作品となるミニアルバム「友だちを殺してまで。」を発表した後、ワーナーミュージック・ジャパンと契約し、2010年12月にメジャーレーベルのワーナーから「つまんね」、インディーズレーベルのPERFECT MUSICから「みんな死ね」という2枚のアルバムを同時リリースした。
2011年4月にはバンド史上最大規模の会場となる国技館ワンマンライブを行う予定だったが、東日本大震災の影響により中止に。これを受け、4月から6月にかけて全国8都市を回るフリーライブツアーを敢行した。同年8月31日に4thアルバム「8月32日へ」を発表。子供の頃の暗い記憶やニートの抱える不安な感情などを美しいメロディに乗せた楽曲、予測のできない破滅的なライブパフォーマンスでファンを増やし続けている。