YUKI「JOY」、HALCALI「Tip Taps Tip」、そして元気ロケッツ「Heavenly Star」。いずれ劣らぬ4つ打ちヒットチューンのコンポーズ&トラックメイカーとして名を馳せる田中ユウスケを中心とした3人組ユニットがQ;indiviだ。今回の「ナタリーPowerPush」では2ndアルバムをドロップしたばかりの田中氏にインタビューを行い、彼らが手に入れた類まれなるチームワークに迫ってみたい。

取材・文/ナタリー編集部

「いい写真が撮れる」という褒め言葉

——まずは自己紹介をお願いします。

Q;indivi(キュー・インディヴィ)の田中ユウスケです。Q;indiviはボーカリストの及川リン、リズム&アートワーク担当のケヴィン・ギルモア、そしてプロデュース&ソングライティング担当の自分の3人でやっているユニットです。名前はちょっと難しいんですが、音を聴いたら難しいことなく楽しんでもらえるんじゃないかと思っています。

——このインタビュー記事には試聴リンクも付くんですが、田中さんが「まずこの曲をクリックしてほしいな」という曲は?

「LOVE YOU」ですね。今回のアルバムのリードトラックです。

——わかりました。では読者の方に(右手の曲名リストから)「LOVE YOU」をクリックして、聴きながら続きを読んでくれるようお願いしましょう。

「聴きながら」というのは僕らにとって割と大切なシーンなんですよ。僕たちは昼間は違う仕事、取り扱うのは音楽ですが、大枠は皆さんと一緒で普通の仕事をしているものですから。そこで出会う関係者やデザイナー、さまざまな業種の方から「作業しながらよく聴いています」みたいな声をよく聞くことがあって。

——それってアーティストとしては複雑じゃないですか? BGMかよ。みたいな。

いや、それはまったくもってないですね。たとえば知り合いのカメラマンから、撮影中のスタジオに僕らのアルバムを掛けながら撮影するといい写真が撮れる、って言われたら、純粋にうれしいじゃないですか。聴いている人のカンフル剤じゃないですが、ヒントになったり、何かしらのイマジネーションを喚起させることができるとしたら、それはすごく嬉しいことだと思っています。

——聴きながら作業するといいアイデアが浮かぶんだったら、僕もQ;indivi流します(笑)。

まったくもって保証はできませんよ(笑)。聴いてくれた人それぞれが、それぞれの楽しみ方をしてもらえたら嬉しいですね。

プロフィール

Q;indivi(きゅーいんでぃう゛ぃ)

YUKIやHALCALI、元気ロケッツへの楽曲提供で知られる田中ユウスケ(Sound Produce/Compose)、「ハチミツとクローバー」ほか数々のサウンドトラックやCMで声を聴かせる及川リン(Vocal)、そして謎の男Kevin Gilmour(Rhythm Programming/Art Direction)の3人からなる「ミュージック・ファクトリー」。全編英語詞で透明感のあるヴォーカルに、アコースティックあり、エレクトリックあり、そしてクラシックありの新世紀ポップスサウンドをクリエイトしている。