
YOASOBIが初代プレイステーション®発売30周年記念プロジェクト「Project: MEMORY CARD」のために楽曲「PLAYERS」を書き下ろし。3月21日よりこの曲を使用した特別CMの放送が地上波でスタートし、プレイステーションのYouTube公式チャンネルでも公開された。
「Project: MEMORY CARD」は、ユーザーから「記憶を消してもう一度やりたいゲーム」のエピソードを募集し、それをもとにYOASOBIが楽曲を制作するというもの。この曲を使用したCMには、俳優の西野七瀬、Vtuberの兎田ぺこら、ゲーム実況者のキヨが声優として出演している。この記事では動画の見どころ解説やYOASOBIからのメールインタビューをお届けする。
文 / 清本千尋
「Project: MEMORY CARD」とは?
「Project: MEMORY CARD」は初代プレイステーションの発売30周年を記念して立ち上げられたプロジェクト。数々の小説を音楽にしてきたYOASOBIが、Xのハッシュタグ「#MemoryOfPlay」を通じてプレイステーションユーザーから寄せられた「記憶を消してもう一度やりたいゲーム」のエピソードをもとに楽曲を書き下ろすというものだ。
こうして完成した楽曲「PLAYERS」は、ゲーム音楽を思わせる電子音がふんだんに盛り込まれたポップなアッパーチューン。アコースティックセッションユニット・ぷらそにかが参加した冒頭の「Play on! You & me! Set on the legacy!」というにぎやかな掛け声や、「もう一回 もう一回」と繰り返すYOASOBIらしい合唱パートは、この曲で描かれるストーリーが1人の“PLAYER”のものではなく、プレイステーションで遊んできた大勢の“PLAYERS”のものであることを強く印象付ける。
まるで主人公がフィールドを駆け回る足音のような四つ打ちビートの上で、ikuraは「起動した今日に俯いた いつからか分かりきった毎日を こなしている」と歌う。このラインから読み取れるのは、かつて初代プレイステーションで遊んでいた誰かの鬱屈とした毎日。そんな日々の中で思い返すのは、プレイステーションでともに旅をした「世界を救い出したヒーロー」の存在だ。そして、そのヒーローは「もう一回 もう一回 勇ましく進む僕らがヒーロー」と、誰でもない自分自身が主人公でヒーローなんだとプレイヤーたちに呼びかける。あのときと同じように今をセーブして、ここからコンテニューしよう。だって「僕らが愛してきた 冒険の日々は ずっと共にある」のだから──「PLAYERS」は、ゲーム好きのAyaseが同志たちに送る、最強のゲーム賛歌に仕上がった。
「PLAYERS」を使用したCMが完成
PlayStation® × YOASOBI「PLAYERS」30周年特別CM|
123秒|Project: MEMORY CARD
そして「PLAYERS」が使用されたCM映像には、プレイステーションのシンボルである「△〇×□」をモチーフにした4人のキャラクターが登場。「まる」は西野七瀬、「ペケ」は兎田ぺこら、「キ3」はキヨと、ゲームを愛する個性豊かな3人が声優を務め、そこに「ロボじぃ」が加わる。それぞれの演者からインスピレーションを受けて生み出されたキャラクターは、「交響詩篇エウレカセブン」「地球外少年少女」などで知られるアニメーター / キャラクターデザイナー/イラストレーターの吉田健一が制作した。
CMの舞台はペケのおじいちゃんが営む街角のレトロなゲームショップ。山のようにプレイステーションのコントローラーや懐かしのパッケージなどが積み上がった中から、まるは不思議なメモリーカードを発見する。ペケとキ3も集まり、3人は初代プレイステーションにそのメモリーカードを挿入。すると3人、そしてペケのおじいちゃんまでもが不思議な世界へ吸い込まれてしまう。
こうして始まった4人の“Play Has No Limits”な鉄道の旅。爆走する列車の中には、キ3、まる、ペケ、ロボットのアバターになってしまったペケのおじいちゃん・ロボじぃのほかにも、それぞれのスタイルに着飾ったプレイヤーたちの姿が。列車はティラノサウルスや巨大ワームなどの襲撃を受けながら砂漠を駆け抜けていく。3人はさまざまな武器を使ってピンチを回避したり、ネオンに照らされた車内でダンスを踊ったりと、この世界を大満喫。観るものの目を惹くキュートなこの振付はVaundy「踊り子」や星街すいせい「ビビデバ」のMVのコレオグラフィなども手がけた志村知晴によるものだ。
そして列車は超巨大な敵のもとへとたどり着く。武器を手に列車の入り口に立った3人は一斉にダイブし、巨大な敵へと降下。そんなワクワクとドキドキが詰まった旅路をYOASOBIの「PLAYERS」が「もう一回 もう一回」と熱く盛り上げる。エンディングでの3人のやり取りのほか、ちらりと映り込むアストロボットの姿や最初と最後に登場するカラフルなロゴなど、プレイステーションファンにはたまらない小ネタの数々にも注目しよう。
出演者コメント
西野七瀬
プレイステーション30周年、おめでとうございます。今回の映像の世界観がとても好きで、音楽と合わさって何度見てもワクワクします。3人のキャラクターもそれぞれ異なっていて、自分たちの要素も入っていることもあり、より愛着がわきました。
プレイステーションは、初代から最新のPS5®まで、全てで遊んでいます。昔のゲームのディスクが分かれている感じ、ディスクを入れ替えるときの達成感も心に残っています。今回の映像にもあるメモリーカードも、大切にしていました。兄のものと分からなくならないよう、きちんとラベルを書いて、自分の名前も書いていたことを思い出します。
プレイステーション30周年、私も同い年ということもあって、ご縁を感じてとても嬉しいです。
兎田ぺこら
プレイステーション30周年おめでとうございますぺこ!!! 記念すべきプロジェクトに携わらせて頂けたこととっても嬉しく思います! 映像も音楽も全て最高で、見ていてハラハラワクワク、聞いて口ずさみたくなるメロディ! ペケを演じていてとても楽しかったです!
ぺこーらの今の生活に欠かせないと言っても過言ではないゲーム。これからも、ずっとプレイステーションの世界を旅していくぺこ!!!!!
キヨ
プレイステーション30周年、おめでとうございます。
子供の頃も大人になった今もプレイステーションは私にとってかけがえのない存在です。
1人で、親兄弟と、友人と、そして今はオンラインで世界中の人たちとゲームをしてきました。
たくさんの人と遊び、遊んだ数だけの思い出があります。
30周年という節目の年に素敵なプロジェクトに参加できたことを嬉しく思います。
大迫力の映像、音楽。懐かしいけど新しい、どこにもない世界。スピード感溢れる展開にグイグイ引き込まれました。
キ3というキャラクター、読み方ほぼキヨじゃねえか。最高に楽しく演じることができました。そして大の仲良し3人組で出演できたことも嬉しかったですね。
俺のメモリーカード容量いっぱいになるまでこれからもよろしくなプレイステーション!
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