過去を全部ポイして新しい自分に生まれ変わっちゃう

──アルバム収録曲のうち、「テンプレファッショニスタ」や「イヤナコトナンテフツカデヤメロ」はかなり斬新な仕上がりですね。

佐々木　「イヤナコトナンテフツカデヤメロ」は12月8日のワンマンライブ（東京・I'M A SHOWで開催された「ONE LOVE ONE HEART Oneman Live 2024 "Road Movie"」）で初披露したんですが、一心が曲名を伝えたらイヤモニ越しでも聞こえるぐらいファンの皆さんがざわざわしていて。

矢嶋　「2日で辞めろ……？」みたいなね。

相原　「しかも全部カタカナです」って言ったときもざわざわしてたよね。

佐々木　そう。でもサビに「Happy Birthday」というフレーズが入っていたり、キャッチーで耳に残る1曲だと思います。

相原　しかもかわいい感じの振りが続く中、間奏でいきなり激しい踊りになるというライブ映えポイントがあるよね。

佐々木　ありますね。

──過去のしがらみを全部捨てて生まれ変わる、というメッセージを感じます。

矢嶋　過去を全部ポイして新しい自分に生まれ変わっちゃう。「あ、生まれ変わった。おめでとう！」っていう曲です。

相原　なんか軽いな（笑）。

佐々木　（笑）。前向きな感じで背中を押せる1曲なんじゃないかなと思います。

矢嶋　ね。“バースデーマインド”みたいな感じ。

私、呟いたことない！

──男子メンバー歌唱曲と女子メンバー歌唱曲はそれぞれ2曲ずつアルバムに収められています。

笹原　男子メンバー曲の「ぶっ飛ばしてGO!!」は、ラップにがなりを入れていて。今まで男子メンバーは「マジで超やべぇ」「エンテンカ」などいろいろな曲を歌ってきましたが、どんどん勇ましい曲を歌うようになってきています。

相原　よくここまでカッコいい仕上がりになったと思う。

笹原　最初はどうなるかわからなくて不安だったよね。

佐々木　男子メンバーがこういうラップをするのを聴いたことがなかったので、最初は「え？ 誰がどこのラップを担当しているの？」って頭が追いつかなかったです。本当にカッコいい曲なので、ライブでのパフォーマンスが楽しみですね。

相原　僕は女子メンバーの「言えない」という曲のレコーディングに下ハモで参加していて。スタジオで女子メンバーのレコーディングの様子を見ていたんですが、これまでの女子メンバー曲にはなかっためっちゃエモい恋愛ソングで感動しました。

──「言えない」はふわっとしたコーラスが新鮮ですよね。

イーチ　この曲では初めて椅子に座ってレコーディングをしました。肩の力を抜いて切ない思いを歌に乗せた片思いソングですね。この曲も歌うのが難しかったです。

笹原　苦戦したんだね。

相原　そう言えば俺、由菜ちゃんのレコーディングだけ見れてないんですよ。

矢嶋　え！ 見られなくてよかった。例えば杏莉の声はこういう優しくて切ない曲調が似合うけど、由菜は全然似合わないから本当に難しくて。延々とレコーディングし続けていました。

相原　由菜ちゃんの歌声は迫力があるからね。でも、できあがった音源はよかったよ。あと、確かに杏莉ちゃんはめっちゃ得意そうだった。

佐々木　え、うっそー！

イーチ　うん。

佐々木　別々にレコーディングしたんですが、順番的には私が最初だったんですよ。初めは立ってレコーディングしていたんですけど、スタッフの方に「座ってみようか」「話すというより呟いてるイメージで」と言われて。「私、呟いたことない！」って戸惑いました（笑）。

笹原　やかましいわ（笑）。

相原　堂々と生きてきたんだよね（笑）。杏莉ちゃんはいつもハッピーですから。

佐々木　全身の力を抜いてレコーディングに臨みました。新しい経験で本当に勉強になりました。

ラブワンは自我が強いメンバーばかり

──もう1つの女子メンバー歌唱曲「Girls Forever」はにぎやかな雰囲気のダンサブルなナンバーで、切なくてウォーミングな「言えない」とは対照的ですね。

矢嶋　「Girls Forever」は強めの女の子像を描いた曲ですが、デモの段階では「両思いの魔法をかけてあげる！」みたいなかわいい系の曲だったんです。でもスタッフさんが「ラブワンには強い女の子像のほうが似合う」と判断してくださって方向性が変わりました。私としてもこのタイプの曲のほうが歌いやすいです。

──この曲で歌われている、自分のためにファッションやメイクを楽しむという精神性は、「テンプレファッショニスタ」で描かれている「テンプレではなく好きなようにファッションを楽しもう」というマインドに通じますね。

佐々木　そうですね。自分らしさを歌っているという部分で共通してる。

相原　ラブワンは自我が強いメンバーばかりだしね（笑）。

笹原　個性が強いからね。

──「テンプレファッショニスタ」は、メロディが平坦な部分があって歌うのが難しかったんじゃないですか？

笹原　難しかったです。僕にとってはＡメロの音程が低かったですし、音数が多いわけじゃないのでリズムをうまく取るのに苦戦しました。

矢嶋　私はこの曲でラップを担当しているんですが、最近ラップをする機会が多くて。曲ごとにアプローチを変えようとは思っているんですけど、これまでラップをまったく聴いてこなかったので「どうしよう」と戸惑いました。とにかくいろいろな曲を聴いて真似をしたり、かなり研究をしました。

相原　この曲は歌声にケロッとした雰囲気のエフェクトがかけられているのが面白いです。ライブでどうなるのか楽しみですね。

5人それぞれの成長した部分

──「ゆれる青春」は大人へと成長していく過程が詰まったアルバムですが、実際に自分自身に対して成長したなと思う部分はありますか？

佐々木　2ndアルバムよりも曲の幅が広がっていて、初めて挑戦する曲調が多くて苦戦しましたが、表現の振り幅において成長を見せられるようになったのかなと思います。

イーチ　個人的な話になってしまうんですが、私はメンタルが強くなりました。SNSのネガティブなコメントを気にしていた時期があったんですけど、私のことをたくさんの人が見てくれているからこそそういうコメントもあるわけで、仕方ないことだから気にせず自分らしくやっていこうと思うようになりました。

矢嶋　私もめっちゃ個人的なことですけど、友達を遊びに誘えるようになりました、

相原　それは成長だ！

笹原　すごい！

矢嶋　人見知りすぎて自分から話しかけられないからあまり友達がいなかったんですけど、友達が欲しくて「一緒にごはんに行こう」と自分から誘って。それからその友達と毎日学校終わりにごはんに行くようになりました。

一同　（拍手）

相原　いいなあ。

笹原　うらやましい。

相原　この5人だと由菜ちゃん以外はもう高校生じゃないからね。

笹原　うちらが一緒にごはんを食べ行くのはいつも男子メンだしね（笑）。僕も個人的な話なんですが、ここ1年で苦手な食べ物が減りました。

相原　成長だね。

笹原　味覚が大人になってきたのか、トマトや漬物が食べられるようになって。この前、親に自慢しました（笑）。そうしたらうれしそうに「これも食べれる？」ってたくあんとかめっちゃ出してきました。

佐々木　かわいい！

──相原さんは？

相原　（メンバーに向かって）僕は成長しましたか？

笹原　顔年齢が成長した（笑）。

相原　確かに（笑）。もともと老け顔と言われつつ、少しは幼い部分があったと思うんですが、最近は骨格が大人になってきてさらに老けたなと思います。ジムに通い始めて体がひと回り大きくなったからかも。このまま“カッコいいお父さん”みたいなルックスになれたらいいなと思います。

笹原　スーツが似合うようなね。

相原　そうそう。そういう大人を目指します！