ナタリー PowerPush - ODOROOM
ODOROOM全国ツアー勝利チーム“ただのん&TAKUMA”“PCF(けいたんと暴徒)”に聞いてみた
PCF(けいたんと暴徒)
プロダンサーとしてブレイクダンス日本代表の経験をもつ“けいたん”(右)とプロのニコ厨と評され、踊り以外にもさまざまなコンテンツで活躍する“暴徒”(左)によるユニット。ライブ以外でもマルチな才能を生かした活動で注目を集めている。
2人ともダンスを始めたのは7年前。影響を受けたアーティストはcocobotと山田淳也(けいたん)、安室奈美恵と小林賢太郎(暴徒)。普段聴く音楽はAKB48グループの楽曲(けいたん)、アニメソング、ゲームソング中心(暴徒)。
LINEの動きがどんどん速くなっていった
──チームバトル勝利、おめでとうございます!
けいたん 今回、ただのん&TAKUMAと同率ポイントで優勝ということで、同じチームで長い付き合いのあいつらと優勝できてよかったです。
──いいライバル関係ですね。今回のチームバトルでも意識されてましたか?
けいたん いや、まったくしてないですね(笑)。
暴徒 俺らは別のジャンルで戦っているので。
──別のジャンル(笑)。彼らとはお付き合いも長いんですよね。
暴徒 長いですね。ただのんと俺は6年くらいの付き合いになります。
けいたん 一緒にライブをしてる回数もあいつらがダントツですね。ずっと一緒にいます。
──今回の全国ツアーは踊り手だけで行ってきましたが、感想は?
暴徒 ODOROOMのイベントは4回目なんですけど、踊り手だけなのは今回が初めてだったので、やっぱり今までとはちょっと違いましたね。
けいたん 俺も今までとはまったく違う感想を持ちました。やっぱり一部出演だけじゃなくてライブ全体でがんばろうという気持ちがみんなにあったと思う。だから自分たちの出番だけがんばろうっていう感じではなかったですね。
暴徒 そうそう。出番なのに準備できてない人がいたらみんなで呼びに行ったもんね。
──参加している踊り手の皆さん全員で作ってるような感じですね。
けいたん それが今までとは違いましたね。
暴徒 意志の疎通がとれてきたというか、ツアーが進むにつれてツーカーになってきて。
けいたん LINEの動きがどんどん速くなっていったよね(笑)。
暴徒 それが一番熱いやつです。話したことがなかったチーム同士がLINEで仲良くなってコミュニケーションを取り始めました。なんかよくわからない画像を送りまくってね(笑)。
ツアーを通して全体のレベルがグッと上がった
──2人はこのツアーでのパフォーマンスをどう見せようと考えていましたか?
けいたん 俺たちはコンテスト系は常に全力です。それは“踊ってみた”だけじゃなくて運動会とかドッヂボールの大会なんかも今まで出場して、別ジャンルですけど常に全力を出してきたので。
──ドッヂボールの大会?
暴徒 ニコニコ動画で大運動会があって、ドッヂボールの大会に出場しました。決勝まで勝ち進んで最後の相手がマンガ家チームだったんですけど、あいつらが強いのなんの(笑)。
けいたん ドッヂボールもそうなんですけど、勝つためにこれをやらなきゃいけないというよりも、観ているお客さんをどう盛り上げるかを考えてきました。最終的に一番盛り上げられたらいいんじゃないかと。それで例えば勝負に負けたとしても盛り上がったんなら満足です。
──最終的には勝ち負けではないと?
暴徒 そうですね、ダンスってどちらかというと自分たちとお客さんの試合みたいなものなので。今回の全国ツアーでチームバトルをやりましたけど、俺の意識としてはODOROOM全体が1つのチームなので、争っても仕方ないかなと。
けいたん もちろんその中でも勝ちたい気持ちはありましたよ。だけど組み合わせも運しだいですからね。
──最初の2公演は連勝してましたね。
けいたん 最初に俺たちと1年25組が勝ちすぎちゃったこともあって、他のチームに火が点いたんです。そのあと他のチームからは新作がどんどん出てくるしネタも詰め込んできて、後半はもう差なんてほとんどなかったですよ。
──このツアーを通していい感じに仕上がってきたなというチームは?
けいたん ちーむ☆流星群かな。あと光速猫仮面も途中でテンションが変わったような気がする。
暴徒 福岡あたりから変わったかもね。ライブ感重視になってきたのかな。みんなこのツアーを通して全体のレベルがグッと上がりました。
けいたん ニコニコ動画の“踊ってみた”ジャンルで言ったら、群を抜いて上のレベルの人たちになってきたと思う。俺らは踊り手として、ストリートダンスでのお客さんの楽しませ方とはまた違った手法を使わないといけないし、そういうのをもっと意識しないとね。
暴徒 かましたらOKみたいなところはありますね。楽しさを共有するんじゃなくて技とかスキルで沸かせて魂を熱くさせるという感じです。
最初にニコニコ動画を見たときの気持ちが原点
──東京公演ではどんな感じで攻めようと考えてましたか?
けいたん 2部のほうは俺たちの集大成的な感じでまとめてみました。「ブラック★ロックシューター」から「マジLOVE1000%」へつないで、最後に最近の俺たちの勝負曲「いーあるふぁんくらぶ」で立て続けに攻めていくという。
──フロアもめちゃめちゃ盛り上がってました!
けいたん めっちゃノッてましたね。
暴徒 激アツメドレーとして構成してみました。
けいたん 今回思ったのは、ダンスっていうものの基軸が変わって、楽曲を伝えるための新しいツールになったんだなってことです。今までとはイメージが変わってきて、楽曲のことをダンスを観て好きになるんですよ。
暴徒 そうだね。この曲が好きだからこの人のダンスを観るんじゃなくて、その人のダンスが好きだから曲も好きになっていくっていうのが面白いところです。
──他のチームも色に合った楽曲を用意してきますもんね。
けいたん 楽曲に対するプレゼンテーションの方向性はチームごとに違いますし。カッコいいものを追及するチームもあれば面白い方向性を追求するチームもあります。
暴徒 ただのん&TAKUMAとかね(笑)。
──彼らはわかりやすいですよね(笑)。いろいろなチームの色があって観ていて楽しいです。
けいたん そんな中で俺たちはライブで盛り上がる、ブチ上がることを重視に構成を考えてます。
暴徒 最初にニコニコ動画を見たときの気持ちというか、あのときに感じた楽しさが原点なので。俺たちのダンスでそこを伝えていきたいです。
今岡はODOROOMで元気になった
──これからODOROOMをどうしていきたいですか?
けいたん 俺はもっとワールドワイドなイベントに出ていきたいですね。こういうパッケージを海外でできたら面白い反応が返ってくると思うんですよ。だからジャパンエキスポとかも出てみたいです。海外フェスでも通用するコンテンツにしたいなって思ってます。
暴徒 俺はODOROOMのメンバーで1個の作品を作りたいと思ってます。やっぱり盛り上がってきているときに一番熱いことをやりたいですから。
──2人だけでなく全体として何か1つ作っていきたいということですね。
暴徒 そうですね、俺らとはまた別のものを作ってみたい。
──皆さん個性豊かですからね。今岡さんとか(笑)。
暴徒 あいつとも6年くらいの付き合いになりますね。
──踊らない踊り手がODOROOMにいるのも面白いですよね(笑)。
暴徒 何の化学反応かわからないですけど、最近はまつざか君と一緒になってわけわかんないことやってますね。最近の今岡は輝いてますよ(笑)。
けいたん 間違いない。今岡はODOROOMで元気になったね(笑)。
──皆さんのこれから先の展開が楽しみですね。
けいたん 俺は踊りはやめないと思います。人生にノリがなかったら面白くないからね。
──人生=ダンスみたいな?
暴徒 それで言ったら俺は人生=ゲームなんですよ。将来の夢はゲームのうまいおじいちゃんになることです。
──今もやられてますけど、おじいちゃんになっても実況プレイされるんですね(笑)。
暴徒 個人的な意見ですけど“踊ってみた”は趣味程度にとどめておけよって言いたいです(笑)。普通に働いたほうが稼げるので(笑)。
「ODOROOM LIVE TOUR 2013 ~斜め前向きなReal Network Dance Communication~」ツアー 参加チーム
» フォトギャラリー
- 配信シングル「FINAL Judgment」2013年4月3日配信開始 / 250円
- 配信シングル「FINAL Judgment」