≠ME「す、好きじゃない!」特集|アイドル力100%のラブソングを語るインタビュー&手書きの“ラブレター” (2/3)

「好き」の最上級が詰まってる

──そんな濃い経験を経て成長してきた≠MEが次なるシングルとしてリリースするのは、思春期真っ只中の乙女心をポップかつキュートに描いたラブソング「す、好きじゃない!」です。

尾木 今までの≠MEのシングルとは違うタイプの楽曲で、いつもと歌声を変えているメンバーもいるんですよ。「す、好きじゃない!」というタイトルなんですけど、歌やMVで「絶対好きじゃん!」という感情を表現をするのが楽しかったです。ツンデレでありつつ、あざとさも全開で。アイドルらしい甘さに加えて、メンバーのテンションや映像のエフェクトに2次元寄りな雰囲気もあるので、普段の私たちとはまた違う新しい表情を楽しんでもらえると思います。「イコノイジョイ 2022」(=LOVE、≠ME、≒JOYによる合同コンサート)でこの曲を初披露したんですけど、そのときもすごく楽しかったです。ライブではアイドルを全力をやっている≠MEを楽しんでいただけたらうれしいです(参照:=LOVE、≠ME、≒JOY大量の水とレアなコラボ満載の野外パーティ「36人、まるっと愛してください!」)。

冨田 曲の冒頭の「ねぇ!待って!? え!これって絶対! だってだって トキメキ Love you!」とか、サビが始まる前の「えびばで Let's go!」とかも、今までの≠MEの楽曲にない雰囲気ですっごくキュートです。曲調もアップテンポでポップで、聴いていて夏を感じられると思いますし、日常の中でドキドキするシーン、びっくりする出来事があったときは、この曲のイントロが皆さんの頭の中に流れてくれるとうれしいです(笑)。

蟹沢 ホントにキュートさいっぱいで恋心が描かれていて。「確信してる 君を守りたい」「朝まで 君ばっか 夢でも 君だよ」とか、「好き」の最上級を表したような歌詞があふれているんです。でも、「好きじゃない」と歌っているところが面白くて、気持ちと言葉のちぐはぐさを愛おしく感じいただけたらうれしいです。「Need you! Need you!」や「えびばで Ready go!」など、一緒に盛り上がれるパートもあるので、今は心の中で叫んでいただきつつ、いつかファンの方と一緒に声に出して盛り上がれたらいいなと思います。

谷崎 私はアニメの主題歌を歌うことに憧れがあったので、この曲がアニメ「最近雇ったメイドが怪しい」のオープニング主題歌に決定したことがまずうれしかったです。≠MEはほかにもアニメ好きなメンバーがたくさんいるので、「アニメの主題歌とか憧れるよね!」ってみんなで話してたんです。「す、好きじゃない!」のMVはちょっとアニメっぽい映像になっていて。私は風が吹いたり頬が赤くなったりする演出とともに「Fall in Love」という文字が出て、恋に落ちる表情をしているシーンが好きなんですけど、同じシーンでもメンバーそれぞれの表情が違っているんですよ。あと、TIkTokにメンバー1人ひとりのリップシーンを投稿するという新たな試みもやっていて、「す、好きじゃない!」をどんどん広めていけたらと思っています。

谷崎早耶

谷崎早耶

──前作「チョコレートメランコリー」が独占欲にあふれた“激重”な楽曲だった分、その反動で今回の曲がより明るく、清々しく聞こえますね。

蟹沢 「す、好きじゃない!」も「チョコレートメランコリー」に引き続きCRE8BOYさんが振付を手がけてくださったんですけど、「今日こそ 君に伝える」から「With you forever」までのパートは、ただ明るくて元気のある感じとはちょっと違うベクトルにしたいとおっしゃっていて。ここの部分はどこか真に迫る感じの表情を見せていて、1曲の中でも細かく表情の変化を楽しめると思います。

谷崎 振付や表情の話で言うと、タイトルにもなっている「す、好きじゃない!!」という歌詞のところでは、顎の下で指ハートを作りつつ、そっぽを向いて「好きじゃないもん!」みたいな表情をしています。曲の最後では「大好き」って素直に伝えてるんですけど、そこに至るまでの戸惑いや心の動きを振付で描いているので、表情も含めて注目してほしいです。

まだまだ上り坂

──≠MEは結成から3年、メジャーデビューしてから1年以上が経過しました。最初は「=LOVEの姉妹グループ」という認知のされ方が多かったと思いますが、いつからか完全に1つのグループとして見られるようになった気がします。

尾木 秋のツアーで幕張イベントホールに立たせていただくんですけど、その機会をいただけたことで≠MEの成長を実感しました。今までで最大規模のライブなので絶対に成功させたいですし、私たちにたくさんの方が期待してくださっているということだと思うので、自分たちの実力に胸を張れるようなパフォーマンスをお見せしたいです。

尾木波菜

尾木波菜

──今年1月には「てゆーか、みるてんって何?」がTikTokでバズりましたが、その影響は感じていますか?

蟹沢 「『みる何』(『てゆーか、みるてんって何?』)がきっかけで≠MEを知りました」というコメントをYouTubeやSNSで見かけることが多くて、もともと私たちを知らなかった方にも届いていることを実感しています。TikTokだけでなく、街中の大きいモニタでMVを流していただいたり、アドトラックを走らせていただいたりと、いろんな形で≠MEの存在を世の中にアピールしていて、そのうちのどれか1つでも欠けていたら今の≠MEはないと思うんです。今の私たちにある魅力を1つ挙げるとしたら、まだまだ上り坂にいることだと感じていて。ホントにメジャーデビューからのこの1年間だけでも、私たちの名前がどんどん広がっているので、スタッフさんや先輩のイコラブ(=LOVE)さんのありがたみはもちろん忘れずに、≠MEとしてのきらめきをもっともっと増していけたらなと思います。

冨田 ≠MEが目標として挙げている東京ドームはひと握りの方しか立てない、すごく大きなステージで。そこにたどり着くまでの道のりは長いと思うんですけど、今回の秋ツアーでまた1つ大きなステージに立てるということで、夢にまた一歩近付けていることを実感しています。あと、私の妹が「学校で友達が『みる何』の動画を撮ってたよ」と言っていたり、私のことを「ななてん」と呼んでくれるファンの方がいたりするんですよ。「ななてん」というのは「みる何」に出てくる歌詞で、「この曲から≠MEのことを知ってくれたんだな」と感じることが多いです。1つずつ階段を登っていることを噛み締めながら、日々みんなで活動をしているところです。

冨田菜々風

冨田菜々風

──階段を駆け上がっている最中だから、一瞬足りとも目を離さないで、見逃さないでほしいと。

冨田 見逃さないどころか、一緒に手をつないで、階段を一段一段踏み締めてもらいたいです!

──指原プロデューサーが手がける第3のグループ≒JOYが本格始動し、≠MEは指原チルドレンの三姉妹の中で真ん中になりました。アイドルファンは新しいもの好きでもありますし、真ん中の立場というのはもしかして存在をアピールするのが一番難しいのでは?

冨田 確かにそういう面もあるかもしれないですが、真ん中っていいとこ取りができると私は思ってるんです。カッコいい背中を見せてくれる先輩と元気いっぱいの後輩、どちらからも刺激をもらうことができて、心を掻き立てられるというか、「私たちも負けてられないぞ!」という気持ちになります。

蟹沢 3グループの中で長女、次女、三女という関係性はあるんですけど、イコラブさんはイコラブさんとして5年近く、ノイミーはノイミーとして3年近くそれぞれ走り続けていて。姉妹ではあるものの、走り始めたばかりのニアジョイ(≒JOY)ちゃんも含めて3グループには各々の道があるんですよね。≠MEは初期の頃からイコラブさんにたくさんの力をいただきつつ、その3年間の中に私たちならではの大切なものを見つけることができたんです。次女ではあるけど、そこにとらわれすぎずに走っていくことも大切だなと思っています。もちろんこれからもイコラブさんの背中を追いかけいきますし、素敵なグループに囲まれて成長していけることが幸せです。

蟹沢萌子

蟹沢萌子

──3グループの合同楽曲「トリプルデート」のMVや「イコノイジョイ2022」で共演したことで≒JOYとの距離は縮まりました?

谷崎 最初、ニアジョイちゃんは私のことを「谷崎さん」と呼んでいたんですけど、「さややんさんと呼ばれたい」と自分から伝えました(笑)。みんな緊張しつつも、ちゃんと「さややんさん」と呼んでくれるのがかわいくて愛おしいです。

尾木 私は自分からガツガツいって仲よくしていきたいなと思っていて。私たちもイコラブさんに対して同じ経験があるからわかるんですけど、やっぱり後輩から先輩に話しかけにいくのってすごく緊張するんですよね。「イコノイジョイ2022」では初ステージということでも緊張もしていただろうし。私としては後輩ができるのを心待ちにしていたので、いっぱい仲よくしたいし、ニアジョイちゃんのほうからも仲よく接してもらえるとうれしいです。ニアジョイちゃんには同い年の子もいて、ほかのメンバーも年齢がわりと近いんですよ。私たちがイコラブさんにもらってきた優しさを、今度は私たちがニアジョイちゃんに与えるためにどんどん話しかけていきたいです!

左上から時計回りに谷崎早耶、冨田菜々風、蟹沢萌子、尾木波菜。

左上から時計回りに谷崎早耶、冨田菜々風、蟹沢萌子、尾木波菜。

──3グループそろうと一気にファミリー感が増しますよね。アイドル界で一番の勢力になっていくことを期待しています。

蟹沢 そのために、まずは10月15日に幕張イベントホールで開催される「イコノイジョイ大運動会 2022」を盛り上げられるようにがんばります。