音楽ナタリー Power Push - 西内まりや

大躍進の2015年を振り返る

今までの人生で一番長く感じたし一番いい年だった

──お話を伺っていると、2015年の西内さんはシングルをリリースするたびに、必ず新しい扉を開けた年だったようですね。

西内まりや

欲張りなんですよね(笑)。それに同じところで止まっていても、ファンの皆さんも私も楽しくないと思っちゃう。できるだけ期待を裏切っていきたい。余裕はないけれど、スタッフさんにのびのびとやらせてもらえる環境を作っていただいているのはありがたいですね。

──ジェットコースターみたいに落ち込むところまで落ち込んだけど、そこから盛り返して、理想に近付けた1年だったんですね。

本当にそう思います。レッスンしかやっていなかった頃の気持ちは、今でも昨日のことのように覚えていますから、こんなに忙しいのは幸せだと思います。いろんな経験をして、つらい気持ちにもなって、いろいろと考える時間も多かった。仕事ばかりしているとアイデアの引き出しもなくなって、感性もさびるばかりだということもよくわかりましたから。いろいろな意味で、今までの人生で一番長く感じたし、一番いい年だった気がします。

──このままいけば2016年は1stアルバムが期待できますか?

絶対出したい。出す気満々ですよ(笑)。

──そのために今磨いておきたいスキルは?

西内まりや

まずはボーカルですね。まったく納得できていないので。本当はこんなんじゃ人前に立っちゃダメだとさえ思っています。テレビを通して聞こえる声と自分がイメージする声がちゃんと同じになるよう、安定した歌声を作りたいですね。あとは……もっと痩せたい。

──必要ないでしょ! 全女性を敵に回しますよ?(笑)

痩せたいというか、もっと鍛えて身体を締めたいんです。高校の頃は今より5kgほど痩せていたんですけど、自分ではあのへんがベストかなって。体力を付けて、今年以上に音楽活動を活発にして、もっと歌手・西内まりやに色を付けていきたいんです。

来年は新しい西内まりやが始まる年

──ほかにも来年に向けての抱負があれば。

西内まりや

ライブやイベントなど、皆さんと会える機会をどんどん増やしたい。そのときの衣装や演出といった見せ方もいろいろと試したいですね。あと、曲はこれからも書いていくつもりですが、提供曲ももっとたくさん歌ってみたいです。自分の曲かどうかよりも、今は精力的なスパンで曲をリリースして音楽と一体化し続けるほうが、皆さんに「本当に音楽をやりたいんだ」という私の気持ちが伝わる時期なんじゃないのかなって。

──では最後に、歌手としての理想を聞かせてください。

リスナーの心を動かす歌手になりたい。音楽というよりメッセージを届けたいなと。そこに自分の実力がまだ伴っていないから、今年は気持ちが不安定になったりキーが外れちゃったりすることもあったけれど、来年は基礎から叩き直して、もっと感情的に、リスナーの心に訴えかけるような歌が歌えるようになりたいですね。まだやっとスタートラインに立ったという気分ですが、ようやくそれを“チョー苦しい”込みで“チョー楽しい”と感じられるようになったので(笑)。

──2016年も西内さんの活躍を楽しみにしています。

演技のお仕事も続けながら、音楽活動をレベルアップさせるつもりです。新しい西内まりやが始まる年にするつもりなので、まずはライブでお会いできる日を待っていてください。私も楽しみにしています。

西内まりや
西内まりや(ニシウチマリヤ)

1993年生まれ福岡県出身。2007年7月にモデルデビューし、ローティーン向けファッション雑誌「ニコラ」の専属モデルの後「Seventeen」専属モデルを5年半務める。2014年8月、シングル「LOVE EVOLUTION」で歌手デビューし、この楽曲で同年の「日本レコード大賞 最優秀新人賞」「日本有線大賞 新人賞」を受賞。2015年7月クールに放送されたTBS系ドラマ「ホテルコンシェルジュ」では主演を務め、11月公開の映画「レインツリーの国」ではヒロイン役として出演するなど女優としても活躍中。