ベテラン枠と若手枠の相乗効果で、めっちゃ刺激を受けるんです
高橋 そういうふうに、もうラップって珍しいものではないし、リスナーの幅も広いと思うんですよね。それもあって、立川の2日目はヒップホップ勢が多くなりましたね。
BASI スチャダラパー、RHYMESTER、PUSHIM×韻シスト、フレンズ、chelmico、踊Foot Works……確かに。
高橋 あとAFRAくんとか。NakamuraEmiさんもラップとボーカルの中間のようなアプローチですからね。
Mamiko フェスでこんなにラップの人と一緒になるのは初めてかも。
Rachel だからお客さんも踊ってくれそうだよね。ラップが好きで来てくれる人が多そうだし。あと、先輩たちお手柔らかに、と(笑)。
Mamiko 学ばせていただきます! 押忍!(笑)
高橋 個人的にはスチャとRHYMESTERを同じ日にブッキングできたのは、世代なのでうれしかったですね。
──同日に登場するのはけっこう珍しいですよね。
高橋 この組み合わせは喜んでくれる人が多いんじゃないかな。ほかの日に関しても、今までと変わらず幅広い音楽リスナーが楽しめるメンツを考えましたね。ただ、全部ファミリー向けにするんじゃなくて、七尾旅人くんとかNABOWAのようなソリッドな存在もやっぱり入れたいなと。それからすべての日で、ベテラン枠と若手枠の比率を5:5とか4:6ぐらいにしてるんですよね。そこで相乗効果を起こしたいなと思っていて。
BASI その部分でめっちゃ刺激を受けるんですよね。去年のCreepy Nutsのライブで、R-指定の“聖徳太子フリースタイル”を観て「なんやこいつ!」と思ったし、iriちゃんのドラマーを迎えたステージを観て、すごく刺激を受けたし。
高橋 そういう反応があると本当にうれしいですね。
唾奇にそんなイメージないでしょ?
──BASIくんはBASI×唾奇、PUSHIM×韻シスト、韻シストと、3日連続での登場になりますね。
BASI その中でも、BASI×唾奇のタッグでのライブは今回が初めてなんですよ。僕の「愛のままに feat. 唾奇」で唾奇が客演に来てくれたり、逆に唾奇のライブに僕が参加したり、っていうことはあるんだけど、完全に2人で1ステージやるのは初めて。
──どんな構成になりそうですか?
BASI お互いのソロ曲がメインにはなるんだけど、1人ずつ順番に披露して終わりじゃなくて、掛け合いする場所を作ったり、お互いの曲にそれぞれのソロ曲のリリックを組み込んでマッシュアップしたりするような感じを考えてます。
Mamiko 2人ならではの構成になるんですね。
BASI 意外なことに唾奇から「練習いつにします?」って積極的にアプローチしてきてくれてて。もう3回もちゃんとリハしてるんですよ。そんなイメージないでしょ?(笑)
Mamiko ない(笑)。
Rachel リハとかやんないで、そのままフラッとライブに出てきそう(笑)。
BASI それがもう1回リハに入る予定やからね。だから「初日から何が起きるかな、面白いものが出せそうやな」っていう感じですね。
高橋 タッグという僕の無茶振りに乗ってくれて本当にうれしかったですね。
──chelmicoのライブはどんな内容になりそうですか?
Rachel フェスなのでみんなに伝わりやすい曲を中心にしながら。
Mamiko でも普段のchelmicoらしいライブができればと思ってます。ただ、錚々たるメンバーの中にchelmicoが入るんで、どうしよう……。
Rachel ビビってます(笑)。
BASI とは言え、実際に出たらそんなに緊張しないかも。なにしろ、マシさんが会場でとにかくこのフェスを楽しんでるから(笑)。
Rachel それ感じたいね。
高橋 僕ももちろん楽しんでますが、ベタな言い方ですけど、大人から子供までが楽しめるようになってるフェスだと思いますね。
PUFFYさんには筋を通させていただかないと
BASI 航空公園では楽屋も細かく分かれてなくて、大部屋みたいな感じだったんですけど、今回はどうなります?
高橋 今回もそれに近いと思います。
Mamiko 超楽しそう!
BASI だから出演者も自然と距離が近付いていくんだよ。
Rachel いろんな人と話したいですね。
Mamiko ほかのアーティストと話す機会ってそんなにないから、楽しみだよね。
BASI 去年は、宇多丸さんと缶ビール飲みながら2人で話すことができて、それもすごくうれしかった。
Rachel いい光景ー。
Mamiko 豪華な2人だ。写真撮りたい(笑)。
Rachel 私たちもPUFFYさんに挨拶できるじゃん!
Mamiko chelmicoのライブの衣装が白Tシャツにジーンズなのは、PUFFYさんの影響、というか真似なんですよね(笑)。だから一度、筋を通させていただかないととずっと思ってて。
Rachel 「今までご挨拶できてなくてすみません!」
Mamiko 「chelmicoって言います! よろしくお願いします!」って(笑)。
──キャラが崩壊するぐらい体育会系な挨拶を(笑)。
Rachel でも、こういう機会じゃないとお会いできないもんね。
高橋 予定してるセットリストをいただいてるんですが、半端ないっすよ、PUFFYさん。とてつもないヒットチューンが目白押しです。
Rachel うわー、楽しみ! 最強だろうね。
Mamiko 私たちもライブでPUFFYさんの曲カバーしようか(笑)。
Rachel 一瞬挟もうか(笑)。
BASI 同じ日にやったら盛り上がるで(笑)。
高橋 そういう流れも含めて、バックヤードもステージも、ベテランも若手も一緒に楽しめるような場所を作れたらと思ってますね。
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chelmicoにはとにかく大きな借りができてしまった
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- BASI(バシ)
- 1998年5月に大阪で結成されたバンド編成による生演奏ヒップホップグループ、韻シストのMC。2011年7月にインディーレーベル・BASIC MUSICを設立し、初のソロアルバム「RAP AMAZING」をリリース。これを皮切りにソロでは5枚のフルアルバムを発表し、CharaやLUCKY TAPESとのコラボ曲も制作した。2018年10月には7inchアナログ「愛のままに feat. 唾奇 / 星を見上げる」がクラブシーンでヒット。この2曲を収めたアルバム「切愛」を2019年6月にリリースした。
- chelmico(チェルミコ)
- RachelとMamikoからなるラップユニットとして、2014年にイベント出演を機に結成。2016年10月に1stアルバム「chelmico」を発表すると、奔放なキャラクターとポップなセンスが話題を呼び、企業CMなど引く手数多の存在に。2017年8月には音楽フェス「SUMMER SONIC」への出演を果たした。2018年8月にワーナーミュージック・ジャパン内レーベルのunBORDEよりメジャーデビュー。2019年1月に東京・LIQUIDROOM公演を含む初の東名阪ワンマンツアーを行い、全会場をソールドアウトさせた。また同年2月に放送がスタートした「爽健美茶」のテレビCMに出演し、CMソング「爽健美茶のラップ」を配信シングルとして発表。8月にはニューアルバム「Fishing」をリリースし、9月に東京・マイナビBLITZ赤坂を含む全国ツアーを開催する。
- 高橋マシ(タカハシマシ)
- SLD Entertainment Inc.に所属し、東京・代官山LOOP、神奈川・横浜LOOP、神奈川・鎌倉LOOPといったライブハウスのプロデュースを担当。2007年から開催されている野外フェス「夏びらき MUSIC FESTIVAL」を主宰する。またラジオパーソナリティを務めたり、DJとして韻シスト主催のパーティ「Neighbor Food」にレギュラー出演したりといった顔も持つ。