ななせ|長野出身の新星シンガーソングライター 妥協なしの自信作を完成させるまで

上京していきなり47都道府県ツアーへ

──音楽を始めたのはどのタイミングだったんですか?

高校2年生のときに仲のよかった友達が「私、ベースをやりたい」と言い出したんです。で、1年生の子が「私、ドラムを叩ける」と言ったので、じゃあ私がギターをやろうと。その日に楽器屋さんへ行って、赤色の安いストラトタイプのギターを買いました。

──バンド活動は真面目にやって?

いや、遊びの延長ですね。地元のライブハウスや文化祭でELLEGARDENとか、好きなバンドの曲をコピーするような感じでした。ELLEGARDENは、私の中でバンドを始めたときのヒーローだったんです。「私もああなりたい」と思って。あの頃、私の精神は細美さんに支えられてました……って話がずれちゃいましたけど、私が最初に結成したバンドは半年で解散しちゃって、そのあとに新しいバンドを組んだんです。そのときは「ちゃんとバンド活動をしたい」と思って、自分と同い年くらいの演奏が上手な人を探すためにライブハウスへ通うようになりました。そこでドラムがうまい女の子とベースがうまい男の子を誘ったんです。そこでは私が曲を作って、スタジオで合わせる感じでした。そのタイミングでバンドをしながら、弾き語りの活動も並行してやるようになりました。

──弾き語りを始めたのには何かきっかけがあったんですか?

先輩が路上で弾き語りライブをするというから聴きに行ったら、私も歌うことになって。そのとき、先輩に「ななせも弾き語りをするといいよ」と勧めてもらったのがきっかけです。2つ目のバンドは受験勉強をする子がいたから解散になりまして。で、高校卒業をきっかけにちゃんと音楽活動をしようと上京しました。その頃から1stアルバムに収録されている「たばこ」と「image」はライブで歌ってましたね。

──「たばこ」は世間に対する鬱憤がテーマになっている曲ですけど、このときはどういうメンタルでした?

「私、音楽をするために上京します」と言ったら、「君には無理だよ」とか「東京には君よりもすごい人はいっぱいいるから」と周りの大人たちから否定されたんです。私は「しょーもないことを言ってるな」と思って。それで作ったのが「たばこ」や「image」でしたね。

ななせ

──ちなみに1人で上京することに、ご両親から反対されましたか?

ないですね。「はいよー」みたいな感じで(笑)。

──肝の据わったご両親で(笑)。

なんでも許してもらえていたというか、私の家は自由でしたね。だから反対はされなくて、むしろ「いってらっしゃい」みたいな。

──そして、上京後はいきなり47都道府県を1人で回る「星巡り 天体観測ツアー」を開催したんですよね。

上京した年の12月にはCDを出そうと決めて。いざ作ってはみたんですけど「このままCDを出して活動するだけではヤバイな」と思ったんです。今の状況って大丈夫かなと不安になって。それでいろんなところへ歌いに行かないとダメだと思って「47都道府県ツアーをやります」と宣言をして、全国を飛び回ってましたね。

音もパッケージも一切妥協をしてない

──昨年の12月に東京でツアーファイナルを迎え、このたび1stアルバム「maniac love」が完成しましたが、どういう経緯でアルバムを作ることになったんですか?

47都道府県ツアーが残り数カ所になったとき、東京でライブをしたんです。そのライブが終わったあとに声をかけてもらって、そのときにいきなり「レコーディングをしてみない?」と誘われたんです。で、打ち合わせの日にそのライブハウスに行ったら、知らない人がいたんですよ。それで「誰だろう?」と思ったら、声をかけていただいたプロデューサーの方の知り合いの方で、それが今の事務所の社長さんだったんです。そこからとんとん拍子に話が進んで、一緒にお仕事するようになってましたね。8月に社長と出会って10月にはレコーディングをしていました。だけど、録り始めてから完成するまでに4カ月もかかっちゃって。特にアレンジで試行錯誤をしました。

──どの曲がアレンジで悩みました?

「oshite」と「image」は10バージョンくらい作りました。でも、迷うたびに「弾き語りを基本にしよう」という最初のコンセプトに戻ることを意識して。だから全部ライブ感がありますよね。ピッチもまったく直していないし、ギターのコードチェンジの間も録るたびに変わっていったんです。だからこその生々しさがあるなって。普通のレコーディングだったら、各楽器の音を入れてから最後に歌入れをすることが多いんですけど、今回は私の歌とギターを中心にほかの音を乗せていったので順番が違うんですよ……あ、そうだ! 今回はCDのリリースもあるんですけど、ハイレゾも配信するんですよ。やっぱりハイレゾだと音の迫力や繊細さがより伝わるので、そちらもぜひ聴いてほしいですね。

──CDを買って歌詞カードを読みつつ、ハイレゾで音を楽しんでもらうと。

そうですね! そうしてもらえるとうれしい。耳だけじゃなくて、目でも作品を感じてもらって。歌詞は特に大事にしているのでじっくり読んでもらいたいです。

──作詞において大事にしていることはありますか?

最初は適当に思ったことをバーっと書くんですよ。そこから何回も推敲していくんだけど、結局は元に戻ってしまう。だから最初に思ったやつがカッコいいってことなんです。それとどんな歌詞でも最後は救われて終わりたいんです。「悲しい曲が多いよね」と言われることが多いんですけど、結局はどの曲も全部救われる内容になっている。だから歌詞はしっかり、みんなに読んでもらえるとうれしい。最終的には「私がいるのは素敵な世界だ」とか「好きな人と会うことができて幸せだ」というところまで、ちゃんと描きたいと思って書いてます。それと歌詞カードは写真、デザイン、紙の質感も含めてかなりこだわっているので、物としてのこだわりを感じてほしい。このアルバムは音もパッケージも一切妥協をしてないし、自信しかないんです。

ライブ情報

「maniac love」リリースツアー
  • 2020年3月28日(土)東京都 下北沢440
  • 2020年4月26日(日)北海道 cafe CHI-MM
  • 2020年6月13日(土)愛知県 K.D ハポン
  • 2020年6月14日(日)大阪府 歌う魚
  • 2020年6月27日(土)東京都 恵比寿天窓.switch
インストアイベント
  • 2020年4月13日(月)愛知県 タワーレコード 名古屋パルコ店
  • 2020年4月25日(土)北海道 タワーレコード 札幌ピヴォ店
ななせ