音楽ナタリー PowerPush - MUSIC TAGS vol.2

牧達弥(go!go!vanillas)×ヤマサキセイヤ(キュウソネコカミ)×小野武正(KEYTALK)

“バンド戦国時代”鼎談

それぞれの体調管理法

ヤマサキ 体調を整えるために、何かやってることある? 俺の場合は歌う3時間前には起きて、1時間前にお気に入りの漢方薬を飲んで、器具を使って喉を開いて。それをやらないと、なんか気持ち悪い気がして。

牧達弥(go!go!vanillas)

 蒸気が出る器具は使ってますね。忘れらんねえよの柴田(隆浩)さんに教えてもらったんですけど、炎症を抑える効果があるヤツで。それをやらないと怖いというか、あとで言い訳しちゃいそうな気がして。

小野 「ライブ前にあれを使わなかったから……」っていうね。俺はストレッチくらいかな。

ヤマサキ 運動とかしてる?

小野 最近、ジムに行ってます。腹とかヤバいんで(笑)。

 今、思い出したんですけど、インディーファンクラブ(下北沢で開催されたイベント「Shimokitazawa Indie Fanclub 2014」)でCLUB251に出てたじゃないですか。あのとき、小野さんが会場の中をめっちゃ走ってたんですよ。体力あるんだなーってビックリした(笑)。

ヤマサキ 確かにあれだけ暴れながら弾けるって、すごいよな。

小野 昔は動きを中心に考えてたんですよ。もちろん「演奏はどうでもいい」と思っていたわけではないけど、まずはライブで動けるようになろうと。そしたら、いつの間にか動きながら弾けるようになってました。

肉体的なライブは撃鉄から学んだ

──それぞれのバンドの近況についても聞かせてください。まずキュウソネコカミは10~11月かけて対バンツアーを開催。

ヤマサキ そうですね。ひと月で18本くらいあって……。

 え? すごいですね!

ヤマサキ もう頭がおかしいのかも(笑)。

──対バン相手も強力ですよね。撃鉄、ねごと、忘れらんねえよ、POLYSICS、group_inou、SHISHAMO、東京カランコロン、THE ORAL CIGARETTES、SCOOBIE DOっていう。

ヤマサキ ひさしぶりに撃鉄とやれるのがうれしいですね。もともと好きで、対バンも何回もやらせてもらってるんですけど、最近ちょっとやれてなかったので。僕らの肉体的なライブは、撃鉄から学んだところが大きいんですよ。あの人らのライブを観て「なんでもアリやな」って思ったので。

小野 KEYTALKのイベントにも出てもらったことがあるんですけど、ボーカルの(天野)ジョージさん、原付でステージに登場したんですよ。

 マジですか!?

ヤマサキ あの人のパフォーマンス、めっちゃすごいからな。

──go!go!vanillasは11月5日にメジャー1stアルバム「Magic Number」のリリースが決定してます。

 はい!

ヤマサキ ついに来たね。フルアルバムができると、ちょっと気が楽にならない?

 そうですね。最近のバンドって、ミニアルバムが多い気がするんですよ。僕らはドンドン新しい曲を出したいし、アルバムをリリースできるのはすごくうれしくて。今回のイベントでも新曲をやりたいと思ってます。

──そしてKEYTALKは10月22日にニューシングル「MONSTER DANCE」をリリース。

ヤマサキ 踊れそうなタイトルやな(笑)。

小野 そうですね(笑)。途中でテンポが変わったり、ちょっとヘンなところもある曲なんですけど、いろんなノリ方、いろんな踊り方ができるんじゃないかなって。曲ができたのは8月終わりなんで、間を置かずに新鮮な感じでリリースできるのもいいなって。ライブでやるのも楽しみですね。

絶対に期待に応えられる

──音楽性もライブのスタイルも違っていて、それぞれに強烈な個性があって。この3バンドの対バンは本当に楽しみです。

ヤマサキ 会場を聞いたとき、「え、デカすぎない?」って思いましたけどね(笑)。

小野 そうそう! 俺、Zepp Tokyoでライブをやるのも初めてなんですよ。ドキドキする……。

ヤマサキセイヤ(キュウソネコカミ)

ヤマサキ そういう会場に出させてもらえるっていうのもすごくうれしくて。バンドマンにとってZeppって夢の会場だから。

小野 ホントですよね。「俺、明日Zeppでライブだから、先に帰るわ」って言いたい。

ヤマサキ それ、誰と話してんの?(笑) 

 俺、Zepp Tokyoに行ったことがないんですよ。

ヤマサキ じゃあ、下見に行こう!

小野 行ったことないって、余計にワクワクするよね、それ。

ヤマサキ あのクラスの会場になると、トイレとか給湯室もちゃんとしてるしな。

 楽しみです(笑)。

小野 バニラズのお客さんがKEYTALKを観たり、KEYTALKのファンがキュウソネコカミを観て、どんな反応をするのかが楽しみですね。3日ありますけど、その日ならではの空気感があると思うし。

 せっかくこの3バンドがそろうんだから、その日じゃないと見れないことをやりたいんですよね。まだわからないですけど、3バンドで一緒に何かやるとか。そのほうがお客さんもワクワクできるだろうし。

ヤマサキ いいね、コラボ。そうだ大縄跳びとかどう? 縄を回してる間だけ、新曲を披露できるとか(笑)。

小野 ハハハハハ(笑)。でも、なんかやりたいですね。

ヤマサキ KEYTALKの曲をやるの、楽しいよ。俺、ワンマンで勝手にやったことあるんだけど……。

小野 観たい!

ヤマサキ それがメッチャ受けるねん。腹立つわー(笑)。

小野 (笑)。対バンって“勝負”っていう感じもあって。それもいいんですよね。

──ライバル同士という感覚もある?

小野 それはありますね。人気があるとかないとかも関係なくて、その日のベストアクトになりたいっていう。それはみんなが思ってることだし、そういう熱がいいライブにつながるんですよね。

ヤマサキ 順番って決まってんのかな? 俺ら、あと出しジャンケンが得意やから(笑)。ほかのバンドを見て、セットリストを変えたりもするし。スタッフは困るんやけど。

小野 そういう柔軟さいいですね。そのときの気持ちがダイレクトにライブに反映できるし。

──では最後に、会場に足を運ぶオーディエンスに向けてひと言お願いします。

小野 みんな仲良く、3バンドをしっかり楽しんでもらいたいですね。目当てのバンドだけじゃなくて、YouTubeとかで予習すれば、全部楽しめると思うんですよ。

 僕はまず、KEYTALK、キュウソネコカミと一緒にやれること自体がすごく楽しみで。ヘンにいろいろ考えないで、思い切ってぶつかっていきたいですね。ワクワクだけを持ってきてもらえれば、絶対に期待に応えられると思います。

ヤマサキ お客さんには仕事とか受験勉強とか、そういうことをちゃんと片付けて、楽しめる状態で来てほしいですね。あとはもう、めちゃくちゃ楽しんで、新たな日常に戻ってもらえれば。

小野 おお、素晴らしい!

 バッチリまとめましたね。

ヤマサキ 一応、年上やから(笑)。

左からヤマサキセイヤ(キュウソネコカミ)、牧達弥(go!go!vanillas)、小野武正(KEYTALK)。
~ビクターロック祭り番外編~「Getting Better presents "MUSIC TAGS vol.2"~バンド戦国時代~」
  • 2014年10月7日(火)大阪府 なんばHatch
    <出演者>
    KEYTALK / キュウソネコカミ / go!go!vanillas
  • 2014年10月8日(水)愛知県 Zepp Nagoya
    <出演者>
    KEYTALK / キュウソネコカミ / go!go!vanillas
  • 2014年10月17日(金)東京都 Zepp Tokyo
    <出演者>
    KEYTALK / キュウソネコカミ / go!go!vanillas