“歌ってみた”との違いは
──逆に“歌ってみた”と違った部分もあったんじゃないですか?
3部 マイクが高い!
──それは位置?
3部 いや、値段です(笑)。自分の持っているマイクの100倍くらいの値段のマイクで録ったんですけど……全然違いがわからへん(笑)。
あげいん 僕ら、自分の家でパソコンと自分だけっていう環境の中でずっと録音していたので、ディレクションされながら歌うっていうのはすごい緊張で。
Rim 焦りもあったね。終わりの時間が決まっているから。
──自宅ならもっとマイペースにできますもんね。
雪見 入り時間は僕が2番目だったんですけど、歌っている間に残りの2人が来ちゃったりして、それも焦りました。
3部 まぁ、こいつ(あげいん)は来た瞬間寝たんですけどね(笑)。
雪見 でも環境面は、現場の人数を少なくしてくれたりとか、すごく気を遣っていただけて。結果的にすごく楽しくやれたし、よかったです。終わったあとはもうふざけてました(笑)。
聴きどころ満載のペア曲
──そしてシングルにはもう1曲、オリジナル曲の「アンダーカレント」が入っています。
雪見 これは宅録でした。
あげいん 時間がなさすぎて。カップリングの楽曲が決まるのがけっこう遅かったので、そこから曲が上がってきて編曲が上がってきて、「今から録音してください、納期は3日後です」みたいな短い納期の中で……。
3部 でもよく録れたよな。
あげいん うん。「アンダーカレント」に関しては、僕らから楽曲の雰囲気をリクエストさせていただいて。
雪見 「ロングタイムトラベラー」と対になる感じだよね。
──確かに色がガラッと違って、白と黒みたいなイメージがあります。さらに限定盤にはカバーが2曲収録されています。お二人ずつで歌っていますけど、もともと交流の深かった、耳馴染みのあるペアとは違う組み合わせになっていますよね。
3部 そうなんですよ。よく一緒にやっていたからこそ変えちゃおう、みたいな。
あげいん 今回の組み合わせに関しては、過去にツーマンをしたことのある組み合わせなんですよ。その組み合わせでCDに入れたら面白くない?っていう狙いもありました。
──実際にやってみてどうでした? まずはあげいんさんとRimさんによる「ID」から。
Rim この曲、ライブでは一緒にやったことがあったんですよ。
あげいん そう。1回やったことがあって、これを音源にしたいってずっと言っていたんですけど、本家(luz×nqrse×ぷす)がオケを公開していなくて、“歌ってみた”の動画になかなかできなかったんです。もしCDに収録できるのならオケも一から作ってもらえるし、これを機に音源化したいよねって、この曲にしました。
Rim できてよかったです。僕、グループの中ではあげいんとだけ一緒に音源を作ったことがなかったので。
──聴きどころを挙げるとすれば?
あげいん 僕はラップをやっているので、そこですかね。
Rim 僕はラスサビのユニゾンがけっこう気に入ってます。本家だとluzくんがメロを歌って、nqrseさんはラップしかしていないんですけど、僕らは2人でメロを分けて。ライブでやるときにラップだけだと暇になっちゃうので(笑)、そこも考えて分けようと。
あげいん 本家とはパート割りが違うので、そこも面白いところかなと思います。
──雪見さんと3部さんによる「PLATONIC GIRL」はどうでしょう?
雪見 ライブで披露することも考えて、ギターとかシンセがゴリゴリな曲を選びました。
3部 これは歌いやすかったです。
──とはいえ、けっこう複雑な構成じゃないですか?
雪見 そうなんですよ。歌詞分けも交互に入れ替わったりするので。
3部 ただ、わりとガヤみたいな感じで、メロというメロがしっかり決まっていないので、自由に歌える感じなんですよ。サビもキー的には歌いやすかったしね。
雪見 うん。いい音域、カッコよく歌える音域でした。2人とも音域がだいたい一緒なので。でもラスサビは高かったね。
3部 ああー、あそこは高かった。
雪見 聴きどころは、そこです(笑)。
今、すごいハッピーです、僕
──このリリースを経て、その先へ向けてはmono palette.としてどんな活動をしていきたいのか、考えていることはありますか?
あげいん 先ほども出たんですけど、僕たちはやっぱりバラバラで。それぞれに個性がある人たちっていう捉え方もできれば、向いている方向が違うという捉え方もできるので、これからのmono palette.は1つの方向に向かって、何かしらの目標をみんなで決めて、そこに走っていけるグループになれればいいなと思います。最終目標は決めていないですけど、1つひとつのことをクリアして大きくなれるように。楽しいことをするっていうのをモットーにして。
雪見 そこは変わらずね。楽しくなかったら意味がないから。
あげいん うん。僕らも楽しくて、お客さんも楽しくてっていうのが、一番だと思うので。そこへ向けて全員で走っていけたらと思います。
──現時点で共通して見えている目標はありますか。
あげいん 最近も4人で話していたんですけど、例えば4人でZeppクラスのライブハウスでワンマンをやりたいねっていうことは話題に上がったりします。それは結成当時からやんわりと目標にしてやっているところです。
雪見 Zeppはワンランクアップした感があるというか。家族にも自慢できる(笑)。
あげいん そういう憧れのハコでやるのは1つの目標かな。
3部 東名阪のZeppを回るツアーをやりたいよね。
雪見 僕ら、見栄っ張りなので。
Rim 「すげえ!」って言われたいよね。
雪見 Zepp立ったらきっと泣きますね。下積みも長かったからなあ……。
──13人しかフォローしていなかった頃もあったわけで。
3部 今、ハッピーよな?
雪見 もう、すごいハッピーです、僕(笑)。楽しくて仕方ないです、正直。
──その先はどうでしょう。
雪見 行くとこまで!
Rim Zeppを通過点としたら……じゃあ4人全員で言おう? やりたいライブ会場はどこか。……今、これで方向性決まるよ。
雪見 試されてるよ(笑)。
あげいん せーの!
あげいん・雪見・Rim 武道館!
3部 大阪城ホール!
──(笑)。まあ、どちらも東西のシンボル的な会場ですね。
雪見 大阪城ホールも泣くよ、僕(笑)。
Rim もう、どこでも泣くな。
3部 あとは東京だったらもう東京ドームとか、お客さんが見えないくらいのところでもやりたい。
あげいん 僕は、演出で火が出たりとかゴンドラに乗ったりとか、ポップアップ使ったり、そういうバカカッコいいステージングをずっとやりたくて。でも、それって大きい会場じゃないとできないじゃないですか。だから、そういうところに立って、mono palette.の4人でライブがしたいです。
雪見 さぞ楽しいだろうね。泣きながらポップアップで飛び出してこよう。
Rim それだ!
- mono palette.「ロングタイムトラベラー」
- 2018年12月26日発売 / 日本コロムビア
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限定盤 [CD]
1944円 / COCC-17546 -
通常盤 [CD]
1296円 / COCC-17547
- 収録曲
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- ロングタイムトラベラー
- アンダーカレント
- ID(あげいん×Rim) ※限定盤のみ
- PLATONIC GIRL(雪見×3部) ※限定盤のみ
- mono palette.(モノパレット)
- それぞれ動画投稿サイトで歌い手として活動している、あげいん、Rim、雪見、3部の4人からなる男性ボーカルグループ。2017年4月に結成された。ライブや動画投稿、生配信などを中心に活動している。2019年1月に放送開始となるテレビアニメ「不機嫌なモノノケ庵 續」のオープニングテーマ「ロングタイムトラベラー」で、2018年12月にCDデビューを果たした。