トガることで自分を守っていきたい
──新曲「TOGE TOGE」に関しては、どのように作っていったんですか?
「TOGE TOGE」も歌詞とメロディを同時に作った部分が多いのかな。これは「今日好き」が放送された頃に書き始めた曲です。自分が今までよりもたくさんの人に見てもらえるようになって、いろんなリアクションをもらって、それに対して俺が感じたことを殴り書きしたもので。思いついた単語を羅列していったから全然文章にはなっていないんですけど、その羅列から生まれたメロディもあれば、あとから改めて付けたメロディもあります。
──まさに「今日好き」ではMON7Aさんのトゲトゲの髪型に注目が集まったので、そこを意識したタイトルであると同時に、歌詞には周りに対して常にトガっていたいという姿勢や、外敵から自分の身を守るためにトゲを立てるという思いが込められているのかなと感じました。
まさにその通りです。俺、日本特有の表現の仕方であるオノマトペが昔から好きなんです。加えて、俺はトゲトゲの髪型でみんなに自分のことを覚えてもらったので、それをメジャーデビューというタイミングで表現してみたいなと思って。今の世の中って、いろんなところにトゲトゲがあるじゃないですか。俺は「今日好き」に出たことでそれをより感じてしまって、「つらいな、このままじゃ無理だな」と思ったことがあったんです。自分が表舞台に立って見えた世界では、俺はこんなにも傷付けられるんだ、周りから見たら俺はこんなにも異質な存在なんだって実感して……そういう意味も、この「TOGE TOGE」というタイトルに込めています。
──SNSを使っていろいろ発信していき、プラスになった部分もたくさんあったけど、同時に相手が見えないからこそ平気できつい言葉を投げかけられることも少なくない。トゲトゲは時にはプラスになるけど、時にはマイナスになることもある。ただ、MON7Aさんがこの歌詞に込めたトゲトゲは決してネガティブではなくて、ポジティブなものとして響くんですよね。
何事も平和のほうがいいけど、トゲトゲしてるのもすごく楽しい。逆にそれぐらい刺激がないと日々面白くないと思うので、トガっていきたいし、トガることで自分を守っていきたいです。
空白を大事にしたい
──そういう思いが、往年の8ビットゲームを彷彿とさせるチップチューンサウンドに乗せて表現されているのも、個性的で面白いなと思いました。
こういうゲーム音楽っぽいサウンドは、DTMを始めた頃からずっと作ってみたかったので、メジャーデビュー曲で挑戦できたことがうれしくて。俺はゲームが大好きだし、俺自身もゲームのキャラクターっぽいとよく言われるので(笑)、音を通じてそんな俺を表現できたかなと思ってます。
──ゲームを彷彿とさせるアートワークとの相性も抜群ですよね。2000年代生まれのMON7Aさんにとって、こういう1980年代風サウンドはどのように響いているんですか?
懐かしいなとはあんまり思わないですし、むしろ流行の最先端な気がしていて。今ってノイズを消しがちで、澄んだ音が世の中にあふれているから、逆にザラザラした感じの音がすごく新鮮に聞こえます。それこそ、この曲を作るときに昔のゲームサウンドを参考にしたんですけど、今の自分にはすごくカッコよく聞こえて。時代が何周も回って、また今トレンドになっているのかなと思います。
──「おやすみTaxi」もそうでしたが、歌が軸になるよう音を詰め込みすぎていないところも、個人的には聴いたときの気持ちよさにつながっているのかなと感じました。
そこはずっと意識していることで。もっと盛りだくさんにしてもいいかなと思うこともあるんですけど、基本的には空白を大事にしたいんです。何回でも聴きたくなるぐらいの軽さは、「おやすみTaxi」もその次に出した「HEA7EN」も、今回の「TOGE TOGE」も一貫しているはずです。
常に新鮮なMON7Aを見せていきたい
──この曲でメジャーデビューするというのも大きなトピックですが、MON7Aさんは音楽活動をするうえでメジャーデビューは意識していましたか?
いや、一切してなかったです。メジャーデビューがなんなのかも全然わかっていなかったし、このお話をいただいたときに初めてメジャーデビューの意味を知ったくらいでした。ただ、メジャーデビューしたいか、したくないかで言ったら、俺はしたかった。自分1人でいろいろ決めて活動してきたけど、やっぱり1人だと限界があるんです。去年の3月ぐらいから自主企画ライブをやったんですけど、1人ですべてをこなすのが想像を超えるほど大変で。「これ以上1人で全部やるのは無理かな」と感じていたタイミングでもあったので、自分に制限をかけてまで1人でやるよりも、いろんな人の力を借りることでより広い世界を見たかった。なので、今この環境にいられることはすごく幸せだなと思います。
──高校の軽音部では周りを巻き込むことに罪悪感を感じていたMON7Aさんからしたら、すごい成長ですよね。
あの頃とは全然違いますね。それに、バンドはメンバーみんなの曲だったけど、今は俺1人の曲をやっているわけですし。バンドのときは誰かに迷惑をかけているかもしれないという思いがずっとあったけど、今は俺がやりたいことだけをやれていて、そこに対して協力してくれる方がたくさんいる。その結果、自分の深い部分をもっと出すことができるようになったと思うんです。今後はより深い部分……それこそ自分の黒い部分とか(笑)、もっと発信してきたいなと。SNSってどうしてもきれいなところだけを映しがちですけど、それだけじゃない俺の人間らしい部分をどんどんみんなに知ってもらいたいです。
──まだ見せていない面がたくさんあると。
はい。これまでも基本的に嘘をついたり偽ったりはしていないつもりですけど、ここまでの1年ちょっとで全部見せられるほど単純な人間ではないので(笑)。それに俺自身、ここからも変わり続けていくと思うので、新鮮なMON7Aを常に見せていきたいです。
──今後も新曲のリリースが控えているそうですし、4月には全国5都市を巡る初のライブハウスツアー「MON7A LIVE HOUSE TOUR 2026」も決定しています。ここからさらに音楽活動が活発化していくかと思いますが、今目標にしていることや叶えたい夢は何かありますか?
一番大きな目標は2026年の「紅白歌合戦」出場です。もちろん、そこへ向かう過程で音楽を軸にしながら、モデルや演技の仕事にも挑戦してみたいですし、もっと自分の可能性を広げていきたい。「今日好き」とか今までの経験もそうでしたけど、一見関係なさそうに見える活動が結果的に俺が一番好きな音楽へとつなげてくれる。そんなふうに活動していければ、「紅白」も夢じゃないのかなと思っています。
──「紅白」って、MON7Aさん世代にとってはどんな存在の番組なんですか?
やっぱり「日本で一番デカい音楽番組」じゃないですか。時代とともに変化している部分もあるけど、それでも俺の親世代やおじいちゃんおばあちゃん世代が観ても楽しめる。音楽活動をするからには一度はあの番組に出たいですし、それを達成させることでアーティストとして1つ認められたような感覚になれると思う。数字だけでは計り知れないものが紅白にはあるはずなので、絶対に叶えたいです!
公演情報
MON7A LIVE HOUSE TOUR 2026
- 2026年4月4日(土)宮城県 darwin
- 2026年4月10日(金)大阪府 梅田CLUB QUATTRO
- 2026年4月11日(土)愛知県 名古屋CLUB QUATTRO
- 2026年4月20日(月)東京都 渋谷CLUB QUATTRO
- 2026年4月21日(火)東京都 渋谷CLUB QUATTRO
- 2026年4月25日(土)福岡県 BEAT STATION
プロフィール
MON7A(モンタ)
東京都出身の現役高校生アーティスト。MON7Aの動画の撮り方やスタイルを真似た「もんた界隈」がZ世代の間で流行する。2025年6月にABEMAの恋愛リアリティショー「今日、好きになりました。ハロン編」に出演し、大きな注目を浴びた。同年8月にオリジナル楽曲「おやすみTaxi」を配信し、アーティストデビュー。 2026年1月にユニバーサルミュージック / EMI Recordsよりメジャーデビューシングル「TOGE TOGE」を配信リリースした。4月に全国5都市を巡る初のライブハウスツアー「MON7A LIVE HOUSE TOUR 2026」を行う。




